泉房穂 (立憲民主党)

2026年6月2日・第221回国会 参議院 法務委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 28 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 142 発言)

大変重要論点、刑事局長、随分言い訳をしてはります。ごまかしています。

何をごまかしているか。二つごまかしています。

これまでできたじゃないかというのは、これまでは規定がなかったがゆえに、裁判所が勧告のみならず命令を出すということを言いながら、その結果、規定がないがゆえに検察は応じたんです。今回は、義務規定を創設するがゆえに、義務がある場合は、まさに法律に基づく一定の要件を満たしたときに共に義務を負い、法律の要件を満たしていない条文がないところについては、あくまでも任意だということになりますから、検察は今後は隠し通すことができる論点です。最大の論点、ここです。上手な説明しているようで、ごまかしています。まさにこの図でいうところの、応じる義務なしの部分がどうかの論点なんですよ。ここを防がないと、そもそも抗告の論点に入る前に証拠は出てこなくなるんです。袴田さんも日野町事件も、全てがもみ消されるんですよ。そうならないためにどうするか、まさに一つ目です。裁判所の裁量にある提出の勧告のみならず、命令というものをしっかり条文で明記しないことには救われないんです。

そして、もう一個の論点。今おっしゃっている政府案の立場に立ったときに、関連性は広いとおっしゃいますが、その関連性を疎明するのは弁護人側です。その弁護人側に証拠の一覧表も見せずして、弁護士は何も分からない状況で関連性の証明は、疎明はできません。そして、かつ、相当と認めるときに限定するのでなく、せめて議連案のように、相当でないと認めるときというふうに幅広い概念にしないことには狭まってしまうんですよ。

つまり、これまで袴田さんや日野町事件で出た証拠が出てこなくなるというのが今回の法案の政府案です。そこの修正なくしてこのまま通したら改悪です。今よりもひどくなるということをはっきりお伝え申し上げたい。これは大変重要な論点。少なくともここの修正は不可欠だという私は立場に立ちます。

時間の関係がありますから、次に進みます。

目的外使用の規定についてです。これは資料二を御覧ください。

資料二、目的外使用については議論がありますが、ここも、通常審が目的外使用を禁じているから今回の再審請求審もというふうに同じだとおっしゃるけど、ごまかしています。通常審は直接開示型なので、証拠は直接弁護人の方に行ってしまうから、禁止することに仮に理由があるとしても、今回は提出型で裁判所に証拠が行きますから、裁判所が個々の証拠について、それを弁護人側に閲覧、謄写させるかどうかを決めることが可能です。一旦、裁判所をかませるルールです。であれば、一律禁止ではなくて、個別制限規定を設ければ目的は達せられる。被害者等のプライバシーについては、一律禁止まで至らなくても、個別制限規定を置く形で十分その趣旨はかなうんです。なので、ここも修正をして、全面禁止ではなく個別制限規定に入れ替えるだけで、政府の言っている理由付けであるプライバシーとのバランスは可能だという立場に立ちます。答弁は求めません。

続きまして、証拠の保管の問題は今日は飛ばします。

続いて、もう一つの大きな論点、抗告の禁止の論点です。資料三を御覧ください。

ここの最大の論点は、重大な、十分な根拠が何かではありません。どんな言葉を使おうが、それを判断するのが誰かの問題です。検察が判断するだけであれば、検察が言えば全部抗告できるんです。誰もチェックしないんです。何の意味もありません。どうすればいいか、いわゆる行為規範として位置付けている今を裁判規範に変えればいいだけです。どうすればいいか、条文を作ればいいんです。どういう条文か、十分な根拠の有無を抗告審にて、それをちゃんと対象として、十分な根拠がなければ速やかに棄却するという条文を入れれば、今の十分な根拠については検察官任せではなく裁判所がチェックするシステムとなり、いわゆる裁判規範になります。

国会答弁で幾ら求めたところで、行為規範が裁判規範に変わるわけではありません。新しい条文なくして十分な根拠というのは意味を持ちません。与党内審査において十分な根拠を入れたことについては法的には無意味です。そんな無意味なことをあたかも意味があるかのように報道は言いはっておりますが、そうではないんです。必要なことは、新しい条文で裁判所がそのこれまでと違った十分な根拠という要件を審判対象にすることです。私はそのように求めたいと思います。

確認します。局長、今のままだと、何度も答弁しておられますが、あくまでも行為規範ですから、検察官を信頼してください、検察官が十分な根拠がなければしません、あればしますというような答弁です。新設条文ができたら、裁判所がそれを判断して棄却することになります。質問は、新しい条文ができれば、まさに裁判規範に変わるという理解は間違っていませんね。

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