鴨志田祐美弁護士(日本弁護士連合会再審法改正推進室長)

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 29 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 281 発言)

ありがとうございます。お答えします。

二つ大きな問題があって、一つは意図的な証拠隠し。これはもう検察官のある意味犯罪ですから、もちろんあってはならないですし、古い事件の場合はもう時効にかかって処罰されないということになってしまうわけですけれども、ここはやはり厳正な対応をしていかなければいけないという問題であろうかと思います。

一方で、いわゆる過失ですね。検察官は把握し切れていなかった、なので、別のところを探したら出てきましたというような証拠。特に、警察が検察に送致をしていなかった、これは本来は法的には認められていないんですね。刑事訴訟法の二百四十六条で、全ての記録と証拠は検察官に警察は送致しなきゃいけないということになっているんですけれども、現実はそうではなく、警察の手元に残されたままの証拠物とまた記録もたくさんあります。

特に、今般問題になっているのはネガフィルムですね。若い人は今ネガフィルムが分からない、そういう時代になっているんですけれども。古い事件の場合には、ネガフィルムが写真撮影の順番を明らかにするということで、真実発見に近づく。このネガフィルムなどは、大崎事件もそうでしたけれども、検察官は全然把握し切れていなかったということです。

ですので、おっしゃるとおり、一つは、やはり検察官が、警察の保管している証拠についても、全部取り寄せるということではなくて、リストを作ってきちんと保管するということは当然あってしかるべきですし、それが開示されれば、先ほどのような証拠の漏れ、抜けというものはなくなると思います。

別の考え方としては、これはやはり警察の側が全部送っていないということが問題なわけですから、警察の方が、記録でも証拠でも全て集めたら、このデジタルの時代ですから、全部リスト化した上で、最初に集めたときのリストは間違いなく、証拠の現物は全部送らないにしても、リストは送るという運用になっていけば、これが再審段階まで開示に資するということになって。このような在り方について、議員立法の方の案では、今後の見直しの中にこの項目が入っていると承知しておりますので、是非進めていただきたいと思っているところです。

以上です。

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