横山信一 (公明党)

2026年7月16日・第221回国会 参議院 法務委員会 第21号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 271 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 282 発言)

公明党の横山信一です。

私は、公明党を代表し、原案に反対、修正案に賛成の立場から討論を行います。

現行の再審に関する規定は十九条の条文だけであり、再審の手続保障は不十分でした。再審請求者等に証拠開示に関する請求権がなく、検察官による裁判所不提出証拠の開示も積極的にはなされませんでした。加えて、裁判体が検察官に証拠開示を求めるかどうかによる再審格差を生じていました。また、再審が開始されても、検察官の不服申立てにより審理が長期化していました。これらを踏まえると、政府案は冤罪被害者の速やかな救済を図る内容とは言えません。

以下、その理由を述べます。

一点目に、再審請求者や弁護人は検察官が保管する証拠の内容や量を知ることができない点です。

政府は、通常審と再審請求審との手続構造の違い等によって、証拠一覧表の交付を否定しています。しかし、これまでの再審無罪事件の多くは、捜査機関が保管する証拠の中に無罪を決定付ける証拠が存在していました。

修正案では、裁判所が必要と認めるときは証拠の一覧表を再審請求者や弁護人に提供を命じる規定を設けています。

二点目は、検察官保管証拠に対する開示制度が明文化されていない点です。

修正案では、裁判所の職権によって、証拠の提出命令に加えて、証拠の開示を命令できることとしています。また、開示の時期や方法を指定し、開示の条件を付すことができるとしており、犯罪被害者のプライバシーへの配慮も可能です。

三点目として、罰則付きの証拠の目的外使用の禁止規定により真実発見が遅れる懸念です。

政府が主張する被害者のプライバシーについては、裁判所が適当と認める条件を付すなど、個別対応による配慮が可能です。

修正案では、証拠の目的外使用の禁止規定と罰則規定を削除するとともに、被害者のプライバシーに配慮すべく、条件を付して弁護人に謄写させることを可能としています。

四点目としては、検察官による不服申立ての原則禁止です。

原案では、十分な根拠がある場合に限り不服申立てが可能とされました。しかし、これは抜け道にほかなりません。

この点、修正案では、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを全面的に禁止することとしております。

そのほかに、再審手続を円滑に進行させるためには捜査機関の証拠の適正管理が必要であり、そのための検討を速やかに開始すべきです。

冤罪被害者の確実かつ迅速な救済を図るため、修正案への委員各位の御賛同を申し上げ、討論といたします。

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