法制審の三十回の民法部会の法務省の補充的検討資料には詳細にいろいろ書いてあったので、是非それも案内していただきたかったんですが、私は、この事理弁識能力を欠く常況にある者というのを、これ安易に認定しない必要もあると思っていますね。
その点で、今まで、例えば買物ができるのに認定されちゃったようなことはやはり運用を見直すべきだと思いますが、他方、こういう人も確実にいるんだと、じゃ、こういう人に向けての管理や財産管理の在り方をどうするのかという議論は慎重に考えないといけないと思います。
こういった方についても、今回の改正では包括代理権が禁止されます。特定の法律行為の代理権しか与えられませんが、これでは、例えば家族や専門職が本人の後見人になって全財産の管理をしようとすることも禁止されることになりかねませんので、不十分ではないかと思います。ほかにできる人もいませんよね。破産管財人でも、本人の財産権、全財産を管理、処分する権限があるから責任を持って職務を行うことができます。無権代理人のリスクを負うような事態は避けるべきだと思います。
法律実務家でもある副大臣に、今回は本人保護に欠けるのではないかと、全財産の管理や処分を行う上で不十分ではないかと、この点について見解を求めます。
86林林俊宏厚生労働省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
成年後見制度に係る市町村長申立ては、身寄りのない方や親族による申立てが期待できない方の成年後見制度の利用を可能とする仕組みであり、身寄りのない独居高齢者、セルフネグレクトの方なども含め、その必要性が高まっていることも背景に、件数は増加傾向にあると認識しております。
この市町村長申立ての進め方につきましては、令和二年度に開催した成年後見制度における市町村長申立に関する実務者協議の取りまとめを踏まえまして、親族調査の基本的な考え方なども含めまして整理をし、自治体宛てに通知を行っております。
この通知の内容でございますけれども、申立…
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87安安達悠司(参政)
後見制度を利用するかどうかは、本来、民法本来の申立人である本人、配偶者、四親等内の親族といった家族の意思をまずやっぱり尊重すべきであり、自治体の判断で行うのは、自治体だけの判断で行うのは慎重でなければならないと考えます。
次に、今回の法改正の話に移りますが、元々後見というのは、判断能力がなくなった人に全財産を管理する権限と責任ある後見人を選任して財産を管理させる制度です。
今回の法改正は、事理弁識能力が全くなくなった人も、またその能力が不十分な人にも同じように扱われます。判断能力が不十分な人の意思決定を支援するため、必要な範囲で必要な時期だけ補助人を…
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88松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
事理を弁識する能力を欠く常況にある者との民法上の文言は、平成十一年の民法改正時に禁治産制度を成年後見制度に改めた際に、後見の制度の対象者を示すものとして用いられました。
この事理を弁識する能力を欠く常況にある者としては、例えば、日常の買物も自分ですることはできず、誰かに代わってやってもらう必要がある者、家族の名前や自分の居場所などごく日常的な事柄が分からなくなっている者などと説明されてきており、具体的な数字をお答えすることは困難でありますが、我が国にこのような状態にある者は一定数存在するものと認識をしております。
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- (上の発言)
89安安達悠司(参政)
法制審の三十回の民法部会の法務省の補充的検討資料には詳細にいろいろ書いてあったので、是非それも案内していただきたかったんですが、私は、この事理弁識能力を欠く常況にある者というのを、これ安易に認定しない必要もあると思っていますね。
その点で、今まで、例えば買物ができるのに認定されちゃったようなことはやはり運用を見直すべきだと思いますが、他方、こういう人も確実にいるんだと、じゃ、こういう人に向けての管理や財産管理の在り方をどうするのかという議論は慎重に考えないといけないと思います。
こういった方についても、今回の改正では包括代理権が禁止されます。特定の法律行為の代理権しか与えられませんが、これでは、例えば家族や専門職が本人の後見人になって全財産の管理をしようとすることも禁止されることになりかねませんので、不十分ではないかと思います。ほかにできる人もいませんよね。破産管財人でも、本人の財産権、全財産を管理、処分する権限があるから責任を持って職務を行うことができます。無権代理人のリスクを負うような事態は避けるべきだと思います。
法律実務家でもある副大臣に、今回は本人保護に欠けるのではないかと、全財産の管理や処分を行う上で不十分ではないかと、この点について見解を求めます。
90
三谷英弘(自民)法務副大臣
お答えいたします。
本法案は、成年後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度、これがあったときには、何も考えることなく、包括的代理権がありますから何でもできるという状況でありましたけれども、そういった制度を廃止いたしまして、本人にとって必要な範囲で制度を利用できるようにしておりまして、本人の法的課題に応じて必要な権限を適切に選択して申立てをする必要がある。この辺、先ほど小林委員からの質問に大臣も答えました。
どういった場合にはどういうようなことを選んだ方がいいのかみたいな、そういったことは運用でしっかりと周知していくということが必要になると思います…
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91安安達悠司(参政)
今回、今、民法にある八百五十九条の、後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表すると、この後見人の全財産の管理責任の規定を削除いたしますが、今後、この補助人には本人の全財産を管理する責任はないんでしょうか。もしないとすると、事理弁識能力を欠く常況にある者につき、誰が本人の全財産を管理する責任を負うんでしょうか、民事局長にお尋ねします。
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92松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
民法等改正法案では、後見及び保佐の制度を廃止して補助の制度に一元化し、補助人には特定の法律行為について個別に代理権を付与することとしております。このため、補助人は、代理権を付与された法律行為の限度で本人の財産を管理する権限を有し、義務を負うこととなりますので、委員御指摘のとおり、本人の全ての財産を管理する包括的な責任を負うものではありません。
なお、事理弁識能力を欠く常況にある者について特定補助人が付された場合には、特定補助人は本人の財産に関する保存行為を行う権限を有することから、特定補助人が把握している本人の財産を維持する範囲…
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