お答えいたします。
労災保険法は労働者を使用する事業を適用事業としておりますが、労働者に該当するか否かにつきましては、働く場所と時間が指定、管理をされているかなど労働の実態を考慮をして、必ずしもその契約の名称だとかにとらわれるわけではなく、実態によって判断をしていくという考え方でございます。
この個別のケースごとの総合判断となりますが、その上で、業務や通勤に起因する災害であると認められる場合には労災保険給付の対象となるというものでございます。
また、労働者に客観的に該当するにもかかわらず労働保険の成立手続を怠っていた場合には、原則として時効の範囲内で、事業主が労働保険の適用となる当該事業を開始した日まで遡及して労働保険料を徴収をするということになるところでございます。
184
白川容子(共産)
日本共産党の白川容子です。
早速、労働災害補償法等改正案の質疑に入ります。これまでの質問と重複するところもありますけれども、御容赦いただきたいと思います。
まず、暫定任意適用事業について伺います。
労災保険は、原則として労働者を使用する全ての事業に適用されますが、農林水産業の一部については暫定任意適用事業として強制適用の例外となっています。
同事業は、相互間の労力交換といった農業独自の労働慣行があることで労働者か使用者かの見分けが付きにくいことや、繁忙期のみに労働者を使用することが多くて実態把握が困難であること等の理由から適用されていますが、今回…
この発言のページ
185岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘のとおり、現行制度におきましては、農林水産業の小規模な個人経営の事業の一部につきましては暫定任意適用事業とされているところでございます。
こうした中で、これまでの取組といたしましては、まず、暫定任意適用事業、任意適用は可能でございますので、労災保険の任意加入の案内をいたしまして、また、特別加入等の対象となる事業主の方への特別加入の周知、これ、事業主の方が特別加入をされている場合には、そこで人を雇っていらっしゃる場合には、五人未満でもその雇っていらっしゃる方も労災保険に入っていただくと、適用事業になると、こういう仕組みでござい…
この発言のページ
186
白川容子(共産)
適用上の課題について、私、質問をいたしましたその課題について、どう解消されたのかという明確な御答弁はなかったんですけれども、人材確保のためだという答弁がございました。
これは、二〇二四年の食料・農業・農村基本法の改定で、農業経営の基盤強化を図るために雇用の確保に資する労働環境の整備が規定をされて、その背景として、少子高齢化等の影響により人材確保が、獲得が全産業の共通の課題となる中で、雇用労働力を確保するためには、他産業と比較しても遜色のない農業の労働環境の整備が重要な課題、こういうふうに認識があったこと、そのことが反映されたものだというふうに思っていま…
この発言のページ
- (上の発言)
187岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
労災保険法は労働者を使用する事業を適用事業としておりますが、労働者に該当するか否かにつきましては、働く場所と時間が指定、管理をされているかなど労働の実態を考慮をして、必ずしもその契約の名称だとかにとらわれるわけではなく、実態によって判断をしていくという考え方でございます。
この個別のケースごとの総合判断となりますが、その上で、業務や通勤に起因する災害であると認められる場合には労災保険給付の対象となるというものでございます。
また、労働者に客観的に該当するにもかかわらず労働保険の成立手続を怠っていた場合には、原則として時効の範囲内で、事業主が労働保険の適用となる当該事業を開始した日まで遡及して労働保険料を徴収をするということになるところでございます。
188
白川容子(共産)
時間の指定ですとか場所の管理等の要件を勘案をして総合的に判断するということですけれども、どのように労働者性を的確に把握するのかということとともに、労災防止の取組も一層重要さが増してきているというふうに思うんです。
農業における労災の発生も、就業者十万人当たり死亡事故者数も上昇傾向で、他産業と比べても高い状態が継続しています。
二〇二四年の要因別の死亡事故発生状況を見ますと、農業機械作業によるものが百五十六人と全体の半分以上で、その要因は、機械の転落、転倒が八十二人、五二・六%を占めています。特徴的なのは、この死亡者数の年齢構成なのですけれども、やはり…
この発言のページ
189
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
まず、労働災害防止対策でありますけれども、農業での労働災害防止対策については、災害発生事業場等への指導などに加えまして、事故の多い高所作業での墜落防止、農業機械の転落防止、刈り払い機による切れ、こすれの防止等について、農水省と連携をして事業者、労働者それぞれが講ずべき対策を分かりやすくまとめた研修資料を作成をいたしまして、その周知に努めているところであります。
また、労働者性の判断でございますけれども、先ほど局長からも答弁がありましたけれども、労働者に該当するか否かについては、働く場所と時間が指定、管理されているかなど実態に関する諸要素を勘案して総合的…
この発言のページ
190
白川容子(共産)
今後、労働者性の判断に関するリーフレット等を作成するということでありますけれども、現場に混乱が生じないようにしっかりと対応していただきたいというふうに思います。
でも、そもそもなぜここまで農業の担い手が減少してしまったのかと。私は、農業で生計を立てることが難しいために担い手が減ってしまっているのだろうというふうに思います。労災の適用の義務化など、やっぱり、雇用環境を整えることも必要ですけれども、他産業に比べて遜色のない収入が得られることにすることこそが求められていると思います。
また、継続的に事業が行われるように、こういうところを手厚くすれば人の定着…
この発言のページ