葛野尋之青山学院大学法学部教授

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 33 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 281 発言)

御質問ありがとうございます。

当初、非常に苦労して何とか獲得した新証拠に基づいて、四苦八苦して再審請求理由を立てて再審請求した、それが当初の関連性判断の起点になります。広がりというのは、その最初に提出した新証拠が、有罪認定を支える旧証拠に対して一定の弾劾効果を持っていて、それが広がっていくにつれて関連する証拠というのも広がっていくだろう、その過程の中で、請求人は再審請求理由を追加したり修正したりすることもできる、それによって関連性が広がるということなんですけれども、御指摘のとおり、当初の再審請求理由にまず関連性判断が既定されますので、どうしてもそこで縛りがかかるということは避け得ないことのように思います。

それをどう解決するか。それはやはり、請求人が再審請求するために必要な請求理由をしっかりと組み立てて、これからそれを裁判所に対して提示し、立証していく、そのために必要な証拠を請求人に対して開示する、直接開示する、そのような仕組みが必要だと思います。

先ほども鴨志田参考人から御指摘がありましたように、実際に開示された証拠が請求人の主張する再審請求理由の立証にとって役立つかどうか、あるいは、新たな新証拠として、それに基づいて再審請求理由を追加、修正していく、そのための基礎になるものかどうかという判断は、やはり請求人、弁護人自身が確認してこそ正しく判断できる。そのような確実な、それが私は、誤判を確実に発見する、是正するために必要な手続だと思うんですね。

それを抜きにして、重要な証拠が開示されないままに終わる。過去の例でもそうです。一次請求で開示されなかった証拠が二次請求になって開示されて、ようやく再審開始が認められた、福井事件の例が先ほど御紹介されましたけれども、そういうことがないようにするためには、やはり請求人に対して直接開示する。その前提として、請求人に対しても、裁判所に対してと同様、一覧表を交付する、開示するという仕組みが必要だというふうに考えております。

以上です。

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