本法律案で設けることとしている証拠の提出命令制度は、裁判所による証拠の提出、開示の勧告等の従来の実務運用を否定するものではなく、これに加えて、一定の場合に、裁判所に対して、検察官に証拠の提出を命ずる義務を課するものでございます。法制審議会の答申においては、そのことを前提として、従来の実務運用も引き続き適切に行われることを期する趣旨で、御指摘の附帯事項が盛り込まれたと承知をしております。
また、この証拠の提出命令制度は再審請求理由に関連する証拠を対象としているところ、関連する証拠の範囲は相当な広がりを持つものでございまして、これにより、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えております。法制審議会の答申においては、そのことを前提として、証拠の提出命令制度の適切な運用を期する趣旨で、御指摘の附帯事項が盛り込まれたと承知しております。
したがって、御指摘の附帯事項が、本法律案による改正により、いわゆる証拠開示に縛りがかかることを表しているとの御指摘は当たらないと思っております。
68
西村智奈美(中道)
大臣の答弁について更に伺っていくんですけれども、必要性、相当性、関連性、この三つを判断するときに、附則にも書きましたということのようなんですが、改正法四百四十五条の二第一項、ここで、開示要件として、必要性の程度、弊害の内容、程度を考慮し、相当と認めるときは、検察官に対して提出を命じることができるとされているわけなんですけれども。
新しい規定です。ですので、これまで、現状で実務で運用されていたものよりも本当に広くなるのか、それとも狭くなるのか、ここはやはり明確に答弁をしていただかなくてはなりません。大臣、どうですか。
この発言のページ
69
平口洋(自民)法務大臣
再審請求審における裁判所による証拠の提出、開示の勧告や、検察官による任意の証拠の提出、開示といった従来の実務運用については、明文の規定がなく、要件、効果も定まっていないことから、それらによって提出、開示される証拠の範囲と、本法律案における証拠の提出命令制度によって提出されることとなる証拠の範囲とを一概に比較することは困難でございます。
もっとも、本法律案における証拠の提出命令制度は、従来の実務運用を否定するものではなく、これに加えて、一定の場合に、裁判所に対して、検察官に証拠の提出を命ずる義務を課するものでございます。したがいまして、これによって、従来…
この発言のページ
70
西村智奈美(中道)
私は、ここの法務委員会で、この再審法以外についてもいろいろと議論をしてまいりました。法務省の答弁は、大体、こうなると考えております、そのようになっておりますというふうにはおっしゃるんだけれども、そしてまた、その趣旨をきちんと周知もしますというふうにおっしゃるんだけれども、できてきたためしがあったでしょうか。私は、今大臣がおっしゃっていただいたこと、本当に狭まらないとか幅広くなるんだということであれば、ちゃんと法律に書くべきだというふうに思うんです。
先ほど大臣が述べておられた、従来の実務運用が否定されるものではないということなどについては、これは法制審…
この発言のページ
- (上の発言)
71
平口洋(自民)法務大臣
本法律案で設けることとしている証拠の提出命令制度は、裁判所による証拠の提出、開示の勧告等の従来の実務運用を否定するものではなく、これに加えて、一定の場合に、裁判所に対して、検察官に証拠の提出を命ずる義務を課するものでございます。法制審議会の答申においては、そのことを前提として、従来の実務運用も引き続き適切に行われることを期する趣旨で、御指摘の附帯事項が盛り込まれたと承知をしております。
また、この証拠の提出命令制度は再審請求理由に関連する証拠を対象としているところ、関連する証拠の範囲は相当な広がりを持つものでございまして、これにより、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えております。法制審議会の答申においては、そのことを前提として、証拠の提出命令制度の適切な運用を期する趣旨で、御指摘の附帯事項が盛り込まれたと承知しております。
したがって、御指摘の附帯事項が、本法律案による改正により、いわゆる証拠開示に縛りがかかることを表しているとの御指摘は当たらないと思っております。
72
西村智奈美(中道)
相当な広がりになるというふうに法務省としては考えておりますということなんですけれども、私は、再審に関わってこられた多くの実務家の方が、これはやはり心配だ、これで本当に証拠開示の範囲が狭まるんじゃないかということで、多くの方が懸念を表明していらっしゃるということ、これは皆さんも御承知のとおりです。
現に、再審などに関わってこられた実務家の方、元裁判官の方、あるいは再審の研究者の方、多くの方がこれはやはり問題だというふうに言っているということを踏まえて、大臣、先ほど冒頭でおっしゃいましたよね、反省をしていると。反省しているというふうにおっしゃったということ…
この発言のページ
73
平口洋(自民)法務大臣
法務省の方としては、審議会の答申も踏まえた上でそれをやるつもりでございますので、それを信用していただきたい、このように思います。
この発言のページ
74
西村智奈美(中道)
法制審でも、先ほど稲田委員も指摘しておられましたし、私もこの法案審議の前に質問いたしましたけれども、再審法の直接の研究者の方は、残念ながら法制審にはいらっしゃらなかったわけなんですよ。研究論文を書いている方がおられませんでした。そういった中での議論でまとめられた答申であり、今回の閣法だということ、言ってみれば、法制審の議論の段階から本当にあるべき議論が欠けていたんだというふうに私は申し上げざるを得ません。
四百四十五条の二第一項について、更に質問したいと思います。
これに関連してですけれども、附則の第四条にこういうふうに書いてあります。「再審の請求の…
この発言のページ