ありがとうございます。
本当にいろいろな諸状況が考えられる中、申立て時にあらかじめ予想、必要性を予期しておくということもなかなか難しい問題であると思いますし、また、デジタル化という、今、世の中は進んでおりますけれども、オンラインで申請できるとはいえ、そろえる書類が減るわけでもありませんし、また、そもそも不慣れな方々にとってデジタル化が逆に申請の負担をかける可能性もあったりとか、手続の煩雑さといった問題や、それに伴う本人の負担ということは増えてしまうのではないかというふうに懸念しております。
また、成年後見を廃止することは、取引の安全と本人保護の関係についても不都合が生じるのではないかと考えます。
現行の成年後見制度では、本人の判断能力によって成年後見、保佐、補助という区分が明確に登記されているため、取引の相手方としても、本人の判断能力の状況や契約が後に取り消される可能性についても一定の情報を得た上で、現状は取引することができます。しかし、改定法では、補助開始の審判を受けていたとしても、本人の判断能力の程度までは明らかにされておらず、相手方が本人の判断能力がないことを知らないまま取引してしまうケースも想定されます。
また、改定法では、判断能力が回復していなくても制度利用を終了する仕組みとなっておりますので、制度終了後においても、相手方が本人の状況を知らずに取引する場合も生じ得ます。取引の相手が悪質な業者だった場合、これまでのような包括的な取消権がなくなると、本人に判断能力がなかったとしても、取引が無効であるとの主張を聞き入れてもらえないケースも考えられます。その結果として家族や御本人が泣き寝入りするとか、あるいは、意思能力がなかったと裁判で争われるようなことになる可能性も考えられます。私は、このように、本人にも家族にも大きな負担となる無用なトラブルや訴訟が今後増えてしまうのではないかというふうに懸念しております。
自己決定権を尊重するということは本当に大切なことだと考えます。ただ、自己決定と自己責任は表裏一体であります。今回の包括的な代理権、取消権を廃止することで、本人が自己責任を負う範囲が広がり、結果として財産の被害が増えたりする可能性について、法務省としてはどのようにお考えでしょうか。対処を考えていらっしゃいますでしょうか。お願いします。
105井井上英孝(維新)
次に、鈴木美香君。
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106鈴鈴木美香(参政)
こんにちは。参政党の鈴木美香でございます。
本日もお時間をいただき、ありがとうございます。本日、私も、成年後見制度の改正について質問させていただきます。
成年後見制度は、民法の親族に関する分野に位置づけられており、本来は家族や親族が中心となって本人を支える制度であると考えております。しかし、現行制度におきましては、親族ではなく専門職後見人が選任されることで、本人や家族の意思が十分に反映されにくいこと、申立て手続が煩雑で利用開始までに時間がかかること、また、後見人等に支払う報酬の負担が大きいこと、家族や親族が十分に関与できないまま本人の財産処分や施設入…
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107松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
申立て手続に煩雑さがあるとの御指摘があることは承知しておりますが、本人の判断能力の低下を裏づける診断書など、法定後見制度を利用するための要件を裏づける資料の提出は不可欠であり、民法等改正法案においてもそのような資料の省略が困難であることはまず御理解いただければと存じます。
補助人の代理権につきましては、民法等改正法案では、包括的な代理権等の制度を廃止し、本人に必要な範囲に限って補助人に代理権の付与等をすることとしているため、申立人において必要な代理権を選択して申立てをする必要がございます。
もっとも、補助の制度を利用する際には…
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- (上の発言)
108鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございます。
本当にいろいろな諸状況が考えられる中、申立て時にあらかじめ予想、必要性を予期しておくということもなかなか難しい問題であると思いますし、また、デジタル化という、今、世の中は進んでおりますけれども、オンラインで申請できるとはいえ、そろえる書類が減るわけでもありませんし、また、そもそも不慣れな方々にとってデジタル化が逆に申請の負担をかける可能性もあったりとか、手続の煩雑さといった問題や、それに伴う本人の負担ということは増えてしまうのではないかというふうに懸念しております。
また、成年後見を廃止することは、取引の安全と本人保護の関係についても不都合が生じるのではないかと考えます。
現行の成年後見制度では、本人の判断能力によって成年後見、保佐、補助という区分が明確に登記されているため、取引の相手方としても、本人の判断能力の状況や契約が後に取り消される可能性についても一定の情報を得た上で、現状は取引することができます。しかし、改定法では、補助開始の審判を受けていたとしても、本人の判断能力の程度までは明らかにされておらず、相手方が本人の判断能力がないことを知らないまま取引してしまうケースも想定されます。
また、改定法では、判断能力が回復していなくても制度利用を終了する仕組みとなっておりますので、制度終了後においても、相手方が本人の状況を知らずに取引する場合も生じ得ます。取引の相手が悪質な業者だった場合、これまでのような包括的な取消権がなくなると、本人に判断能力がなかったとしても、取引が無効であるとの主張を聞き入れてもらえないケースも考えられます。その結果として家族や御本人が泣き寝入りするとか、あるいは、意思能力がなかったと裁判で争われるようなことになる可能性も考えられます。私は、このように、本人にも家族にも大きな負担となる無用なトラブルや訴訟が今後増えてしまうのではないかというふうに懸念しております。
自己決定権を尊重するということは本当に大切なことだと考えます。ただ、自己決定と自己責任は表裏一体であります。今回の包括的な代理権、取消権を廃止することで、本人が自己責任を負う範囲が広がり、結果として財産の被害が増えたりする可能性について、法務省としてはどのようにお考えでしょうか。対処を考えていらっしゃいますでしょうか。お願いします。
109松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
取引の安全の観点から御質問がございました。
まず、意思能力を有しなかったことによる法律行為の無効を主張するためには、行為者において法律行為時に意思能力を有しなかったことを主張、立証する必要がございます。このことは、民法等改正法案による改正の前後を通じて異なりません。そのため、そのような主張、立証の負担を負うことなく本人が保護されるためには、事理弁識能力を欠く常況にある者が法定後見制度の利用を適時に開始することが改正の前後を問わず重要でございます。
そして、民法等改正法案では後見の制度を廃止することとしておりますが、他方で、補助…
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110鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございます。
そうしますと、法務省としては、これまで成年後見を利用してきた事理弁識能力を欠く常況にある方、常に欠けている状況にいらっしゃる方は、今後は特定補助の活用を推奨していくということになりますでしょうか。お尋ねいたします。
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111松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
民法等改正法案では、事理弁識能力の程度に応じて特定の類型の保護を受けることとはしておらず、本人にとって必要な範囲で、補助人に代理権を付与することや、本人の法律行為を取り消すことができることとしております。
事理弁識能力を欠く常況にある方であっても、例えば、補助の制度を利用する動機が遺産分割手続や預貯金取引を本人に代わって有効に行うことである場合には、補助開始の審判の申立てと併せてそれらに必要な代理権の付与の審判の申立てがされることで足り、特定補助人を付する旨の審判を利用する必要はないと考えられます。
また、制度を利用する動機が…
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