渡辺努東京大学大学院経済学研究科教授

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 56 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 243 発言)

国民民主党、あるいはほかの党の方々でもそこの百三万円云々についての議論があるということは存じ上げていますけれども、一般論として申し上げたいというふうに思います。

価格や賃金が余り動かなかった日本のような特別な事情であれば、百三万円というのが、要は最低のレベルですね、百三万円というのが動かなくても何の不都合もないわけです。全ての人の賃金、全ての人の価格というのが動かないわけですので、百三万円という金額ですけれども、そこも動かなくても何も別に不自由はないわけであります。

ところが、価格と賃金が二%プラスアルファで上がっていくというような経済に移行していくんだとすると、やはりその下限の百三万円というのも毎年毎年切り上がっていくというのが自然な姿なわけであります。税制全般に言えることですけれども、やはり物価が上昇する局面では、物価にある種のスライドをさせながら、インデクセーションさせながら、いろいろな制度を運営していく、あるいはそれをビルトインしていくということが非常に大事かというふうに思います。

百三万円について言えば、国民民主党さんの御意見とは違うかもしれませんけれども、私は、やはり物価にスライドさせるべきなんじゃないかというふうに思いますし、しかも、こうやって毎年毎年幾らにするんだとかというのを先生方に非常にコストと時間をかけて議論をするよりも、こういうルールにしようと、物価が二%上がったら百三万円もこれだけ上げるというようなルールを一遍ばしっと定めて、あとはもうオートマチックに上げていくということが一番賢い方法なんじゃないかというふうに思います。

今回はゼロのインフレのところから二%に移行するしょっぱなのところですので、そこで様々な議論が交わされているというふうに私は理解をしておりますので、やむを得ない部分もあるのかなというふうに思いますけれども、今年の経験を踏まえて、来年以降については、是非そういうインデクセーションという観点での仕組みづくりということをお考えいただけるとありがたいかなというふうに思います。

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