では、捜査機関による電磁的記録提供命令について話を移します。
現代において、企業、事業者が保有するコンピューターに大量の個人データが蓄積されています。例えば、交通系ICを使用した移動履歴ですとか、ネットショッピングでの購入履歴ですとか、あるいはSNSでの投稿、インターネットの閲覧履歴などなどであります。
これらの個人データに捜査が行われた場合、データの帰属主体である本人が認識していない間にデータが入手され、本人が関与する機会も与えられないということも起こり得るわけです。
捜査機関が提供命令によって情報を取得した上で本来の取得目的と異なる目的で利用することに対する歯止め、その規定は今回ないわけですね。例えば、捜査機関が被疑者不詳のまま電磁的記録提供命令による個人データを幅広く収集した後、これが他の犯罪捜査に流用されない、これを担保する制度は今回設けられていないわけです。
在来の刑訴法の規定に、例えば別件捜索、差押えを規律する、そういう規定がないから本法案でも設けていないということだと考えられるんですけれども、例えば、紙媒体を前提とする今までの在来の捜索、差押えと今回の電磁的記録提供命令、これは同様に理解しているということなんですか、法務省は。書面と電磁的記録を同価値のものとして捉えている、あるいは、何らかの相違は見出しているんでしょうか。お答えください。
42
鈴木馨祐(自民)法務大臣
決して、別に今委員が御指摘されたような趣旨ということでは当然ありません。
特に、今回の法律案ということで、法案審議ということで申し上げさせていただければ、この法律案は、先ほど局長からも答弁がございましたけれども、特定の立場にある者の便宜を図る、そのためのものということではなくて、これは刑事手続等の各場面において情報通信技術の活用を可能とすることによって、手続の円滑化、迅速化、さらにはこれに関与する国民の皆様方の負担軽減、これを図るという趣旨であります。
重複になりますから全て申し上げませんけれども、やはりこれは、弁護人の方々あるいは犯罪被害者、さらに…
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43
藤原規眞(立憲)
現状について、捜査が弁護側よりも優越している、そういう認識はないということですか。
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44
鈴木馨祐(自民)法務大臣
先ほど、そうした武器対等の原則等々の話もおっしゃいました。これは、様々な議論、見解というのも当然これはあると承知をしておりますけれども、私どもとしては、そうした中での対等性、こうしたところに今大きな問題がある状況ではないと考えているところであります。
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- (上の発言)
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藤原規眞(立憲)
では、捜査機関による電磁的記録提供命令について話を移します。
現代において、企業、事業者が保有するコンピューターに大量の個人データが蓄積されています。例えば、交通系ICを使用した移動履歴ですとか、ネットショッピングでの購入履歴ですとか、あるいはSNSでの投稿、インターネットの閲覧履歴などなどであります。
これらの個人データに捜査が行われた場合、データの帰属主体である本人が認識していない間にデータが入手され、本人が関与する機会も与えられないということも起こり得るわけです。
捜査機関が提供命令によって情報を取得した上で本来の取得目的と異なる目的で利用することに対する歯止め、その規定は今回ないわけですね。例えば、捜査機関が被疑者不詳のまま電磁的記録提供命令による個人データを幅広く収集した後、これが他の犯罪捜査に流用されない、これを担保する制度は今回設けられていないわけです。
在来の刑訴法の規定に、例えば別件捜索、差押えを規律する、そういう規定がないから本法案でも設けていないということだと考えられるんですけれども、例えば、紙媒体を前提とする今までの在来の捜索、差押えと今回の電磁的記録提供命令、これは同様に理解しているということなんですか、法務省は。書面と電磁的記録を同価値のものとして捉えている、あるいは、何らかの相違は見出しているんでしょうか。お答えください。
46森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
証拠という意味でいいますと、例えば、その形態が違うというだけであって、そこに大きな質的な差があるということに、まず証拠であるということからつながるものではないというふうに考えます。
他方で、今御議論にありますとおり、電磁的記録というものがどんどんどんどん社会に広まっている状況の中で、収集してくる情報の量が格段に増えるという側面があるということでは違いがあるというところはそのとおりかなというふうに考えております。
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藤原規眞(立憲)
違いがあるのであれば、その違いに見合った規律を設けるべきだったんじゃないですか。
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48森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
例えば、先生が先ほどおっしゃられたような、被疑者不詳のままで、被疑者不詳でどさっと情報を入手してくるというようなことがまずそもそも想定されるか、できるかというところからしますと、これは大臣の方からも再三御答弁いただいているところでございますが、そもそも裁判官が、こういった犯罪についてこういった嫌疑があって、これについて電磁的記録提供命令を発することが相当であると判断をしない限り令状は出ないわけでございまして、先ほど言われたような網羅的なものが想定されるかというと、そうではないというふうに思っております。
他方で、先生御指摘の点につ…
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