私は、今回の土地改良法の改正の目的をこう理解しているんです。かつては、リスク低く安定的に営農できる農地を拡大する意欲が社会にあって、それを担う農業者も一定以上担保できていたわけです。それを強くバックアップする機運も十分にあった。そのために、優先順位を決めるためには、地元の本気度であったり熱意を見る必要があったために、申請主義であるという必要性があったんだというふうに思います。
しかし、時代が変化して、更新期を迎えている今は、改めてここで言うまでもなく共通認識だと思いますが、農地の維持にすら困難を抱えていて、就農者数もどんどん低下している。この状況の中では、農業者の自発的な動きだけに委ねていては、これまでの長い農政で築いてきたある種の社会資本的施設がその価値を下げかねないという状況、しかも老朽化の課題が目の前に迫ってきている。
だから、原則を緩めてでも、システムの弾力化、現場での合意形成の弾力化を図る必要を迫られている、こういうことだというふうに私は思うんです。これが今回の法改正の本来の背景にある事情だというふうに思います。
私の選挙区でも、大事業として行われてきた水利のパイプラインの事業とかがすごく期待されて始まったわけですが、時間を経ていく中で、なかなか今はもう農地として実はやれていなくて、賦課金というか負担金を払うこと自体も、やっていないけれども、払うだけみたいな形で困っていらっしゃる。
こういう時代の変化があっているという現状をきちんと踏まえておかないと、その中でこの法改正の意味がどういうところにあるのかということをきちんと押さえておくことが重要だというふうに思いますので、私は、今もし賛同いただける話なら、この辺のところの転換をきちんと農水省から強く農業者の皆さんや自治体にも言わないと、法改正の狙いがきちんと伝わっていかないと思いますので、これは意見として申して次に行きたいと思います。
今回、非申請での事業化が可能になる基幹的農業水利施設が、災害などのリスクの状況によっては、先ほど冒頭の質問で扱った急施の対象になる施設にもなり得るということはあり得ますでしょうか。
85前前島明成農林水産省農村振興局長
お答えいたします。
現行の土地改良法第八十七条の二におきましては、埋立て又は干拓、埋立て又は干拓と併せて行う土地改良施設の整備、受益の範囲が広く工事に高度な技術を必要とするなどその事業の性質又は規模に照らすと申請によらないことが適当な土地改良施設の整備、多目的ダムの建設等の他の公共事業等と併せて行う土地改良施設の整備、この四つにつきまして、事業の性質上、農業者からの申請を待っていたのでは事業を開始し得ないものとして、国又は都道府県が申請によらず事業を行うことを可能としているところでございます。
事業の実施に当たっては、事業実施主体である国などが、市町…
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渡辺創(立憲)
今度は、今回の法改正を前提にお伺いをします。
少し頭の体操ですが、非申請で事業化ができる道が広がるということは、果たして、申請主義が原則という考え方が意味を継続的に持つことができるのかという課題があるというふうに思います。
今回、このような対応が必要になった理由は、関係者の高齢化や土地改良区に多くの専任の職員がいないという実態上の課題を踏まえたときに、申請に伴う、言い換えれば合意形成に伴う手間を簡略化し、計画的な更新整備を円滑に進めるためだというふうに思います。もちろん、実態上、今御答弁もあったように、地域の意向を完全に無視して事業化を図るというよう…
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87前前島明成農林水産省農村振興局長
お答えいたします。
広範囲の受益を有する基幹的な農業水利施設は、地域における農業生産活動の継続を確保する上で特に重要な施設でございます。このような施設の老朽化が進行する中で、更新整備を計画的に実施する必要があると考えております。
一方、委員御指摘のとおり、高齢化の進展などで、更新事業の実施に向けた同意徴集などの申請時の手続が農業者にとって負担となっている場合がございます。
このため、今回、国又は都道府県の発意によって更新事業を実施する仕組みを設けることで、基幹的な農業水利施設の更新を計画的に推進できるようにしたいと考えております。
なお、この仕組…
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- (上の発言)
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渡辺創(立憲)
私は、今回の土地改良法の改正の目的をこう理解しているんです。かつては、リスク低く安定的に営農できる農地を拡大する意欲が社会にあって、それを担う農業者も一定以上担保できていたわけです。それを強くバックアップする機運も十分にあった。そのために、優先順位を決めるためには、地元の本気度であったり熱意を見る必要があったために、申請主義であるという必要性があったんだというふうに思います。
しかし、時代が変化して、更新期を迎えている今は、改めてここで言うまでもなく共通認識だと思いますが、農地の維持にすら困難を抱えていて、就農者数もどんどん低下している。この状況の中では、農業者の自発的な動きだけに委ねていては、これまでの長い農政で築いてきたある種の社会資本的施設がその価値を下げかねないという状況、しかも老朽化の課題が目の前に迫ってきている。
だから、原則を緩めてでも、システムの弾力化、現場での合意形成の弾力化を図る必要を迫られている、こういうことだというふうに私は思うんです。これが今回の法改正の本来の背景にある事情だというふうに思います。
私の選挙区でも、大事業として行われてきた水利のパイプラインの事業とかがすごく期待されて始まったわけですが、時間を経ていく中で、なかなか今はもう農地として実はやれていなくて、賦課金というか負担金を払うこと自体も、やっていないけれども、払うだけみたいな形で困っていらっしゃる。
こういう時代の変化があっているという現状をきちんと踏まえておかないと、その中でこの法改正の意味がどういうところにあるのかということをきちんと押さえておくことが重要だというふうに思いますので、私は、今もし賛同いただける話なら、この辺のところの転換をきちんと農水省から強く農業者の皆さんや自治体にも言わないと、法改正の狙いがきちんと伝わっていかないと思いますので、これは意見として申して次に行きたいと思います。
今回、非申請での事業化が可能になる基幹的農業水利施設が、災害などのリスクの状況によっては、先ほど冒頭の質問で扱った急施の対象になる施設にもなり得るということはあり得ますでしょうか。
89前前島明成農林水産省農村振興局長
お答えいたします。
申請によらず国等が発意する場合でありましても、農業者の三分の二以上の同意が得られなければ更新事業を実施することができないため、事前の調査を十分に行いまして、更新の必要性やタイミングについて丁寧に農業者に説明をし、地域での合意形成を図りながら事業に着手することとしております。ですので、国等が発意した後に農業者の同意が得られないという事態が生じることは想定していないところでございます。
また、急施の事業、こちらにつきましては、自然災害や老朽化などにより損壊するおそれがある施設について緊急的に対策を行う場合ですとか、損壊した施設を復旧す…
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渡辺創(立憲)
次の質問まで御答弁をいただいたので。同意が得られない中で、ある意味では急施に切り替えることによって、状況が変わればあり得るんじゃないか。先ほども議論があった負担の問題も急施にすれば変わってくるので、合意形成にある意味その手法の変換が効果的に働くこともあるのではないかと思って、問題意識で確認しようと思っておりましたが、先に御答弁いただいたので、その状況については理解をできたところであります。
ただ、なぜこういう話をしているのかというのは、現状の中ですぐにそういう手法が想像できるということではないのはもちろん分かっています。なので、あえて頭の体操というふう…
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江藤拓(自民)農林水産大臣
大変深く今回の法改正の意義について、背景も含めて御理解をいただいていることにまずは感謝をしたいと思います。
拡大したい、とにかく拡大していかなきゃいけないんだという意欲も現場でも強かった時代背景から、四百二十七万ヘクタールの農地をいかに次の世代に保全していくかというステージに変わって、こういう急施の事業というものも新設をして、国が一歩も二歩も前に出る。決して、緩めたというのはちょっと違うかもしれませんが、国が一歩前に出て、積極的にコミットしていくという姿勢を示したものだというふうに私は思っております。
今言っていただいたように、改正した基本法によって…
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