今度は、今回の法改正を前提にお伺いをします。
少し頭の体操ですが、非申請で事業化ができる道が広がるということは、果たして、申請主義が原則という考え方が意味を継続的に持つことができるのかという課題があるというふうに思います。
今回、このような対応が必要になった理由は、関係者の高齢化や土地改良区に多くの専任の職員がいないという実態上の課題を踏まえたときに、申請に伴う、言い換えれば合意形成に伴う手間を簡略化し、計画的な更新整備を円滑に進めるためだというふうに思います。もちろん、実態上、今御答弁もあったように、地域の意向を完全に無視して事業化を図るというようなことは余り想像できませんし、大臣も先ほどおっしゃったとおりだというふうに思っています。
ただ、ファジーな形で納得が築かれているというようなものを非申請にしていく形が、これからも容易に想像していくわけです。しかも、前段で述べたように、老朽化で対応を求められる施設というのは次から次に出てくるということになるわけですから、その状況を踏まえて確認しておきたいんですが、今改正後も、非申請の事業というのはあくまでも補完的対応であるとの認識でいいのか。加えて、今後、非申請での事業化が拡大していくんだというイメージを持っておくのが、我々、これからの未来を理解する上で実態に即していると言えるのか。中期的な展望を含めて御説明ください。
83前前島明成農林水産省農村振興局長
お答えいたします。
例えば受益面積が三千ヘクタールを超えるような、受益面積の広いような施設のことを指しているというものでございます。
この発言のページ
84
渡辺創(立憲)
全国では、ダムや取水堰など約七千七百か所、水路は五万キロにも及び、その資産価値は二十兆円にもなるという重要なインフラだというふうに理解をしていますが、その半数が、今日も質疑で出ているように、標準耐用年数を超えている状況で、用排水機場においては八割にも至るという現状かと思います。これはかなり深刻だと思うので、早期の計画的な対応が必要だということは言うまでもないと思います。
この手の事業というのは、先ほど緑川委員の議論もありましたが、受益者の申請で始める申請主義が原則だというふうに思います。
まず確認をしたいんですが、現行の制度の下でも、非申請、申請を端…
この発言のページ
85前前島明成農林水産省農村振興局長
お答えいたします。
現行の土地改良法第八十七条の二におきましては、埋立て又は干拓、埋立て又は干拓と併せて行う土地改良施設の整備、受益の範囲が広く工事に高度な技術を必要とするなどその事業の性質又は規模に照らすと申請によらないことが適当な土地改良施設の整備、多目的ダムの建設等の他の公共事業等と併せて行う土地改良施設の整備、この四つにつきまして、事業の性質上、農業者からの申請を待っていたのでは事業を開始し得ないものとして、国又は都道府県が申請によらず事業を行うことを可能としているところでございます。
事業の実施に当たっては、事業実施主体である国などが、市町…
この発言のページ
- (上の発言)
86
渡辺創(立憲)
今度は、今回の法改正を前提にお伺いをします。
少し頭の体操ですが、非申請で事業化ができる道が広がるということは、果たして、申請主義が原則という考え方が意味を継続的に持つことができるのかという課題があるというふうに思います。
今回、このような対応が必要になった理由は、関係者の高齢化や土地改良区に多くの専任の職員がいないという実態上の課題を踏まえたときに、申請に伴う、言い換えれば合意形成に伴う手間を簡略化し、計画的な更新整備を円滑に進めるためだというふうに思います。もちろん、実態上、今御答弁もあったように、地域の意向を完全に無視して事業化を図るというようなことは余り想像できませんし、大臣も先ほどおっしゃったとおりだというふうに思っています。
ただ、ファジーな形で納得が築かれているというようなものを非申請にしていく形が、これからも容易に想像していくわけです。しかも、前段で述べたように、老朽化で対応を求められる施設というのは次から次に出てくるということになるわけですから、その状況を踏まえて確認しておきたいんですが、今改正後も、非申請の事業というのはあくまでも補完的対応であるとの認識でいいのか。加えて、今後、非申請での事業化が拡大していくんだというイメージを持っておくのが、我々、これからの未来を理解する上で実態に即していると言えるのか。中期的な展望を含めて御説明ください。
87前前島明成農林水産省農村振興局長
お答えいたします。
広範囲の受益を有する基幹的な農業水利施設は、地域における農業生産活動の継続を確保する上で特に重要な施設でございます。このような施設の老朽化が進行する中で、更新整備を計画的に実施する必要があると考えております。
一方、委員御指摘のとおり、高齢化の進展などで、更新事業の実施に向けた同意徴集などの申請時の手続が農業者にとって負担となっている場合がございます。
このため、今回、国又は都道府県の発意によって更新事業を実施する仕組みを設けることで、基幹的な農業水利施設の更新を計画的に推進できるようにしたいと考えております。
なお、この仕組…
この発言のページ
88
渡辺創(立憲)
私は、今回の土地改良法の改正の目的をこう理解しているんです。かつては、リスク低く安定的に営農できる農地を拡大する意欲が社会にあって、それを担う農業者も一定以上担保できていたわけです。それを強くバックアップする機運も十分にあった。そのために、優先順位を決めるためには、地元の本気度であったり熱意を見る必要があったために、申請主義であるという必要性があったんだというふうに思います。
しかし、時代が変化して、更新期を迎えている今は、改めてここで言うまでもなく共通認識だと思いますが、農地の維持にすら困難を抱えていて、就農者数もどんどん低下している。この状況の中で…
この発言のページ
89前前島明成農林水産省農村振興局長
お答えいたします。
申請によらず国等が発意する場合でありましても、農業者の三分の二以上の同意が得られなければ更新事業を実施することができないため、事前の調査を十分に行いまして、更新の必要性やタイミングについて丁寧に農業者に説明をし、地域での合意形成を図りながら事業に着手することとしております。ですので、国等が発意した後に農業者の同意が得られないという事態が生じることは想定していないところでございます。
また、急施の事業、こちらにつきましては、自然災害や老朽化などにより損壊するおそれがある施設について緊急的に対策を行う場合ですとか、損壊した施設を復旧す…
この発言のページ