立憲民主党の長浜博行です。
私は、会派を代表して、政府提出の皇室典範等の一部を改正する法律案に反対、立憲民主・無所属提出の修正案に賛成の立場から討論をいたします。
昨日から御一家で那須御用邸に入られた天皇陛下は、皇室典範改正法審議の状況をどのようにお感じになっておられるのでしょうか。今日、昨日のようにテレビ中継がセットされていたら、ひょっとしたら御覧になれたかもしれません。
我が国の皇位継承の在り方が大きく変更を余儀なくされるおそれのある問題について、ついに国会での議論がスタートしたと思ったら、静ひつな環境で充実した審議どころか、消化試合のごとく追い立てられ、会期末の国会日程の中で、細切れ状態で隙間の時間にはめ込まれ、最終日にベルトコンベヤーに載せられた荷物が手際よく処理されるがごとく取り扱われ、三十年間の深い眠りに落ちていく、そんなことは、二月の総選挙の前の全体会議に参加していた頃は想像すらできませんでした。
賛成、反対、立場は各々違ったとしても、皇室への尊崇の念が感じられない今日に至るまでの立法府の総意の取りまとめのやり方、衆参通じての形骸化した国会審議に対して強い違和感を覚えます。
私は、恥ずかしながら時代遅れのアナログ人間のため、いまだに原稿用紙に鉛筆で発言原稿を書いております。三十年になる議員生活でどのくらいの枚数を書いたのか覚えてはおりませんが、昨晩ほど悔恨と羞恥心で鉛筆を持つ手が震えたことはありませんでした。
理事から議事日程の連絡を受けて、既に指示された三分間の討論を用意していたのですが、昨日の委員会中の場内協議で、討論、採決は明日になった、討論は十分以内に変更と告げられましたので、全体を書き直そうとも思いました。しかし、やはりオリジナルな部分は残して、正直な今の気持ちを付け足すことにしました。ちょっと風変わりな討論原稿となってしまいましたが、同僚議員各位におかれましては、憲法に書かれている象徴天皇制が永遠に続くこと、そして皇室のいやさかへの思い入れが強いゆえのことと、広いお心でお許しいただければ幸いです。
今回の改正で導入されようとする禁じ手ともいうべき養子制度が、上皇陛下から今上陛下へと受け継がれ、日本国憲法下で育まれてきた象徴としてのお務めが一顧だにされず、かつての大日本帝国憲法による天皇制の下での、天皇はただ権威として存在していればよいという空気感になることを危惧します。国民と共にある天皇ではなく、みすの向こうに鎮座ましましている天皇に為政者がしてしまうことです。
皇紀二千六百八十六年、百二十六代、天皇は男に決まっている、ほぼそうだった、これが伝統であり、変えてはならないとおっしゃる方もおられるでしょう。皇紀、私はその表現は好きではありませんが、では、皇紀は三千年で終わるのでしょうか。違うでしょう。これから何万年も、何十万年も続いていくのです。その最初の二千年など、悠久の歴史の中ではほんの僅かな期間にしかすぎません。四十六億年の地球の歴史に思いをはせてみてください。かつて日本では、男性しか国の象徴、国民の統合の象徴になれなかった時代があったんだねと言われるときが必ずやってくると信じております。
私は、保守し続けるために革新するという言葉が好きです。伝統を大切にしながら、政治家として取捨選択する勇気を持ち続けたいと思っております。新旧皇室典範の歴史的経緯、そして余りにも短い改正のための審議を振り返りながら、そんな感慨を抱いております。
それでは、本来用意していた原稿を読ませていただきます。
戦前の明治憲法の第一条は、大日本帝国は万世一系の天皇これを統治すとあり、第二条は、皇位は皇室典範の定むるところにより皇男子孫これを継承すとなっていました。
今の日本国憲法では、第一条、天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づくと記されており、第二条は、皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承するとなっております。
天皇が統治権の総攬者とされた戦前と国民主権の戦後は、国の形が全く違うのです。戦前の皇室典範は宮務法と呼ばれ、憲法と同格であり、国民が議論などできない皇室の家法、家の法でした。戦後は、最高法規としての日本国憲法を頂点に、下位法である政務法で、もちろん皇室典範もその一つですが、法体系が構築されております。立憲主義、民主主義による法治国家なのでございます。
そして、皇室典範第一条には、皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承すると書かれています。
しかし、どうでしょう。日本国憲法、皇室典範ができてから八十年、年月の経過とともに、日本国憲法の一丁目一番地である第一章、天皇、そして皇位の継承の在り方を規定している皇室典範について議論することがタブーのような、何となく国民から距離ができてしまったように感じます。
戦前の天皇制と日本国憲法下での象徴天皇制は違うのです。上皇陛下、天皇陛下、そして皇室の皆様が、主権の存する日本国民とともにお守り育ててくださっている、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴の意味を深く考えながら、採決のときを迎えたいと思います。
私は、女性皇族が婚姻後も皇族としての身分を保持できるようにし、宗系紊乱、紊乱を招きかねない養子制度の創設を削除する修正案への各党の御理解をお願いし、また、今後とも真に安定的な皇位継承の方策の実現を目指すことをお約束をして、討論を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
1
松山政司(自民)
ただいまから皇室典範等の一部を改正する法律案特別委員会を開会いたします。
皇室典範等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。──別に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
本案の修正について長浜君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。長浜博行君。
この発言のページ
2
長浜博行(立憲)
私は、皇室典範等の一部を改正する法律案に対し、立憲民主・無所属を代表して、修正の動議を提出いたします。
その内容は、お手元に配付されております案文のとおりです。
これより、その趣旨について御説明いたします。
本法律案は、政府の提案理由説明では、令和八年六月十日の天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する衆参正副議長による議論のとりまとめに基づいたものとされており、このとりまとめは立法府の総意とされていますが、私は一貫して立法府の総意にはなっていないと主張をしています。
さらに…
この発言のページ
3
松山政司(自民)
これより原案及び修正案について討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
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- (上の発言)
4
長浜博行(立憲)
立憲民主党の長浜博行です。
私は、会派を代表して、政府提出の皇室典範等の一部を改正する法律案に反対、立憲民主・無所属提出の修正案に賛成の立場から討論をいたします。
昨日から御一家で那須御用邸に入られた天皇陛下は、皇室典範改正法審議の状況をどのようにお感じになっておられるのでしょうか。今日、昨日のようにテレビ中継がセットされていたら、ひょっとしたら御覧になれたかもしれません。
我が国の皇位継承の在り方が大きく変更を余儀なくされるおそれのある問題について、ついに国会での議論がスタートしたと思ったら、静ひつな環境で充実した審議どころか、消化試合のごとく追い立てられ、会期末の国会日程の中で、細切れ状態で隙間の時間にはめ込まれ、最終日にベルトコンベヤーに載せられた荷物が手際よく処理されるがごとく取り扱われ、三十年間の深い眠りに落ちていく、そんなことは、二月の総選挙の前の全体会議に参加していた頃は想像すらできませんでした。
賛成、反対、立場は各々違ったとしても、皇室への尊崇の念が感じられない今日に至るまでの立法府の総意の取りまとめのやり方、衆参通じての形骸化した国会審議に対して強い違和感を覚えます。
私は、恥ずかしながら時代遅れのアナログ人間のため、いまだに原稿用紙に鉛筆で発言原稿を書いております。三十年になる議員生活でどのくらいの枚数を書いたのか覚えてはおりませんが、昨晩ほど悔恨と羞恥心で鉛筆を持つ手が震えたことはありませんでした。
理事から議事日程の連絡を受けて、既に指示された三分間の討論を用意していたのですが、昨日の委員会中の場内協議で、討論、採決は明日になった、討論は十分以内に変更と告げられましたので、全体を書き直そうとも思いました。しかし、やはりオリジナルな部分は残して、正直な今の気持ちを付け足すことにしました。ちょっと風変わりな討論原稿となってしまいましたが、同僚議員各位におかれましては、憲法に書かれている象徴天皇制が永遠に続くこと、そして皇室のいやさかへの思い入れが強いゆえのことと、広いお心でお許しいただければ幸いです。
今回の改正で導入されようとする禁じ手ともいうべき養子制度が、上皇陛下から今上陛下へと受け継がれ、日本国憲法下で育まれてきた象徴としてのお務めが一顧だにされず、かつての大日本帝国憲法による天皇制の下での、天皇はただ権威として存在していればよいという空気感になることを危惧します。国民と共にある天皇ではなく、みすの向こうに鎮座ましましている天皇に為政者がしてしまうことです。
皇紀二千六百八十六年、百二十六代、天皇は男に決まっている、ほぼそうだった、これが伝統であり、変えてはならないとおっしゃる方もおられるでしょう。皇紀、私はその表現は好きではありませんが、では、皇紀は三千年で終わるのでしょうか。違うでしょう。これから何万年も、何十万年も続いていくのです。その最初の二千年など、悠久の歴史の中ではほんの僅かな期間にしかすぎません。四十六億年の地球の歴史に思いをはせてみてください。かつて日本では、男性しか国の象徴、国民の統合の象徴になれなかった時代があったんだねと言われるときが必ずやってくると信じております。
私は、保守し続けるために革新するという言葉が好きです。伝統を大切にしながら、政治家として取捨選択する勇気を持ち続けたいと思っております。新旧皇室典範の歴史的経緯、そして余りにも短い改正のための審議を振り返りながら、そんな感慨を抱いております。
それでは、本来用意していた原稿を読ませていただきます。
戦前の明治憲法の第一条は、大日本帝国は万世一系の天皇これを統治すとあり、第二条は、皇位は皇室典範の定むるところにより皇男子孫これを継承すとなっていました。
今の日本国憲法では、第一条、天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づくと記されており、第二条は、皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承するとなっております。
天皇が統治権の総攬者とされた戦前と国民主権の戦後は、国の形が全く違うのです。戦前の皇室典範は宮務法と呼ばれ、憲法と同格であり、国民が議論などできない皇室の家法、家の法でした。戦後は、最高法規としての日本国憲法を頂点に、下位法である政務法で、もちろん皇室典範もその一つですが、法体系が構築されております。立憲主義、民主主義による法治国家なのでございます。
そして、皇室典範第一条には、皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承すると書かれています。
しかし、どうでしょう。日本国憲法、皇室典範ができてから八十年、年月の経過とともに、日本国憲法の一丁目一番地である第一章、天皇、そして皇位の継承の在り方を規定している皇室典範について議論することがタブーのような、何となく国民から距離ができてしまったように感じます。
戦前の天皇制と日本国憲法下での象徴天皇制は違うのです。上皇陛下、天皇陛下、そして皇室の皆様が、主権の存する日本国民とともにお守り育ててくださっている、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴の意味を深く考えながら、採決のときを迎えたいと思います。
私は、女性皇族が婚姻後も皇族としての身分を保持できるようにし、宗系紊乱、紊乱を招きかねない養子制度の創設を削除する修正案への各党の御理解をお願いし、また、今後とも真に安定的な皇位継承の方策の実現を目指すことをお約束をして、討論を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
5
岡田直樹(自民)
自由民主党の岡田直樹でございます。
会派を代表して、政府提出の皇室典範等改正案に賛成の立場から、謹んで一言申し上げます。
日本国憲法においては、その第一条に、天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づくと規定されております。その根底には、我が国の初めより絶えることなく連綿と受け継がれてきた皇統の厳粛な歴史が存在すると確信いたします。
また、いつの世にも変わらず、あまたの国民が皇室に対して深い敬愛の精神を抱き続けてきたことも信じて疑わないところであります。
この度の議論におきましても、国民の幸…
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6
小池晃(共産)
私は、日本共産党を代表して、政府提出の皇室典範改定案に反対の討論を行います。
天皇の制度の議論は、憲法の条項と精神に基づいて行い、国民の合意と納得を得て進めていくべきものです。女性天皇、女系天皇を認めるべきという圧倒的な世論を無視して、三時間余りの質疑で採決することは許されません。
そもそも、日本国憲法第一条では、天皇の地位は主権の存する国民の総意に基づくとされています。昨日の質疑で木原稔官房長官は、国民の理解はいまだ得られていないことを事実上認めました。国民の総意に反するやり方は、将来に大きな禍根を残すものです。
反対理由の第一は、男系男子の皇位…
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7
川合孝典(国民)
国民民主党・新緑風会の川合孝典です。
会派を代表して、本日採決を迎える皇室典範改正法案について、政府提出法案に賛成、修正案に反対の立場から意見を申し上げます。
我が国の歴史と伝統を象徴する皇室が、これからも国民から敬愛をされ、安定的かつ持続的に存在し続けることは、国家としての根幹に関わる極めて重要な課題であります。
国民民主党は、これまで、皇族数の減少が現実的な危機として迫っている現状を重く受け止め、いたずらに議論を先延ばしするのではなく、現実的かつ建設的な解決策を導き出すべきであると一貫して主張してまいりました。
今回の改正案は、衆参両院の正副…
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