御質問ありがとうございます。
まず、欧州の方が細かくて日本の方がざっくりしているということについては、むしろ法制としては逆ではないかなというふうに思っています。それは、EUのGDPRというのはプリンシプルベース、原則ベースで非常にシンプルな内容になっています。他方で、日本の法律は例外を全部個別に列挙するしかないので、そうすると、三十条の二に括弧が何個あるのかということを見てもらえれば分かるように、非常に複雑な法制になっているというところで少し違いがあるのかなというふうに思っています。
課徴金の点に関しては、確かに金額として二千万ユーロ又は全世界売上高の前事業年度の四%、これが最高金額になっているということではあるんですが、お配りした資料にも少しグラフで載せてありますように、実際に科されている金額というのは数千ユーロ、数万ユーロ、数十万ユーロぐらいのものがほとんどであります。もちろん、すごく厳しいものについては日本円でいうと数百億円みたいなものも決定として出ることはあるんですが、通常はその後、裁判で争われていて、まだ結論が出ていないものも相当程度あります。
その意味でいうと、GDPRの制裁金、見た目は非常に大きく科されているように見えるんですけれども、実務としては今私が申し上げたような金額感のものがほとんどではありまして、そうすると、例えば数万ユーロとか、もうちょっとぐらいの金額でいうと、日本の制裁金で科したときの利得とそんなに変わらないということも十分起こり得るわけではありまして、その意味ではこのGDPRの最大額を基に議論するというのは少しちょっと大げさかなというふうに思っております。
そして、外資の企業の受け止めなんですけれども、確かに制裁金、課徴金がある方が嫌だということはあるかもしれませんけれども、日本のマーケットのことをよく知っている事業者、これは外資の事業者でも非常にレピュテーションを気にします。ですから、指導、公表、これだけでも非常に甚大なダメージがあり得るわけで、そういった意味でも既存の指導、勧告の文脈も十分に抑止力として機能しているところはあるのかなというふうに思っています。
以上です。
72稲稲谷龍彦京都大学大学院法学研究科教授
岩本先生、御質問いただきまして、ありがとうございます。
ネガティブな結果が出た場合に、隠蔽されてしまって誰が使ったのか分からない状態になってしまうのではないかという御趣旨なのかなというふうに承りました。
まず、幾つかポイントがあると思っていまして、今回の法改正では、統計等、この特例を使う場合には必ず、何というか、公表しなければいけませんし、それから、データ利活用の方でも認定を得なければそもそも使うことができないという仕組みに一応なってございます。
そういたしますと、こういった仕組みを潜脱しておかしな使い方をする者が出てくる可能性はゼロではないんです…
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73黒黒田知宏京都大学医学部附属病院医療情報企画部教授
御質問ありがとうございました。
先生は皮膚科医でいらっしゃるので多分お分かりになると思いますけど、皮膚科の世界なんか、特に製品とそのアウトカムの関係を自分の会社の製品に近づけようというふうなアクションが多いことは我々も広く知っておりまして、やっぱりそうなると倫理委員会などで検討するときにかなり議論になることが少なくございません、正直。片方で、それがネガティブデータだから出さないというふうな形にはなかなかなりにくいのかなと思っています。
基本的には、投入されたデータに対しては一般的に公表義務がございますので、この制度の中で公表義務を実はうたっていないの…
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岩本麻奈(参政)
ありがとうございます。
次に、石川先生にお伺いしたいんですけれども、欧州に長くいらっしゃるということで、やはり性善説と性悪説みたいなことを私考えるんですね。文化の違いとか宗教の違いとかいろいろあると思うんですが、やっぱりヨーロッパの方が、先ほどもいろいろ、いろんな面で厳しいというか細かいと、日本の方がでもちょっとざっくりしていると。そういったベースが違うというものがあるにしても、課徴金のお話で、先生は、課徴金が今回整備されたことはすごくそれはいいこと、いいことというか、もちろんそうなんですけれども、桁が違う。EUはやっぱり二千万ユーロとか、そうすると三…
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- (上の発言)
75石石川智也西村あさひ法律事務所・外国法共同事業パートナー弁護士
御質問ありがとうございます。
まず、欧州の方が細かくて日本の方がざっくりしているということについては、むしろ法制としては逆ではないかなというふうに思っています。それは、EUのGDPRというのはプリンシプルベース、原則ベースで非常にシンプルな内容になっています。他方で、日本の法律は例外を全部個別に列挙するしかないので、そうすると、三十条の二に括弧が何個あるのかということを見てもらえれば分かるように、非常に複雑な法制になっているというところで少し違いがあるのかなというふうに思っています。
課徴金の点に関しては、確かに金額として二千万ユーロ又は全世界売上高の前事業年度の四%、これが最高金額になっているということではあるんですが、お配りした資料にも少しグラフで載せてありますように、実際に科されている金額というのは数千ユーロ、数万ユーロ、数十万ユーロぐらいのものがほとんどであります。もちろん、すごく厳しいものについては日本円でいうと数百億円みたいなものも決定として出ることはあるんですが、通常はその後、裁判で争われていて、まだ結論が出ていないものも相当程度あります。
その意味でいうと、GDPRの制裁金、見た目は非常に大きく科されているように見えるんですけれども、実務としては今私が申し上げたような金額感のものがほとんどではありまして、そうすると、例えば数万ユーロとか、もうちょっとぐらいの金額でいうと、日本の制裁金で科したときの利得とそんなに変わらないということも十分起こり得るわけではありまして、その意味ではこのGDPRの最大額を基に議論するというのは少しちょっと大げさかなというふうに思っております。
そして、外資の企業の受け止めなんですけれども、確かに制裁金、課徴金がある方が嫌だということはあるかもしれませんけれども、日本のマーケットのことをよく知っている事業者、これは外資の事業者でも非常にレピュテーションを気にします。ですから、指導、公表、これだけでも非常に甚大なダメージがあり得るわけで、そういった意味でも既存の指導、勧告の文脈も十分に抑止力として機能しているところはあるのかなというふうに思っています。
以上です。
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岩本麻奈(参政)
ありがとうございます。
次に、黒田先生にまたお伺いしたいんですけれども、やはりゲノム情報、先ほども先生、EHDSでも特別な配慮が必要だとされている、これなんですが、やはり本人、血縁関係だけではなく、子孫とかにも行くものであり、匿名が非常に難しいというと、一生変わらないし、パスマートのようにはいかないと。この辺について、今回これで進んでいってしまった場合に、どういう防波堤というか懸念とか、どうでしょうか、先生。
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77黒黒田知宏京都大学医学部附属病院医療情報企画部教授
ありがとうございます。
想像が付かないというのが正直なところです。結局、市民の方々がどう反応なさるかというのは今見えるわけではないのですけれど、それでゲノムを収集して二次利用して分析する会社ができました、そこがそれでAIを作ります、皆さんの個人情報くださいと言われたときにどんなふうに皆さんが反応するかなんだろうなと、それをまた医療機関に出せと言われたときに医療機関がどう反応するかだと思います。
医療機関が通常の肌感覚なら、とてもじゃないけど出せないだろうと思うんですね。なぜかというと、もうそれだけで病院のレピュテーションリスクに直結しますので、それは…
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岩本麻奈(参政)
ありがとうございます。
ちょっと、今度は四人の先生方、皆さんにお聞きしたいんですけれども、私自身は、本当にAI活用とか、もうデータ活用にも実は賛成ではあるんですけれども、これからの時代というのは、AI主権だけではなく、やはりそのデータ主権、先ほど一番最初、冒頭言いましたが、すごく重要になると思うんですね。先生方は、日本が最低限守るべきデータ主権、要するに、データソブリンティーですかね、ソブリンティーというものは何だとお考えか、一言ずつお答えいただけると大変うれしいです。
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