主体性が発揮されたケースで自分が認識しているものを少し御紹介させていただきます。
これ、多分に人材育成と少し重複するところがあろうかと思いますが、例えば、黒潮町には六十二の地区がございまして、浸水区域は三十九地区です。その三十九地区それぞれが津波避難訓練をやっているんですけれども、当然、日々の防災活動には濃淡がございます。黒潮町の中にもやっぱり特筆すべき防災のリーダーさんとかが何人もおられるわけですけれども、少しその方たちを自分なりに分析をしようとしたことがございます。
少し、大変失礼な話かも分かりませんけれども、本日この席に自分も含めてお集まりいただいている先生方というのは、今の防災議論を始め、ある意味、一部サラリーをいただきながらなりわいとして防災をやっています。これは私も含めてです。しかしながら、地区の防災リーダーさんというのはこれサラリーは全く発生しないわけで、しかも、長年にわたり、例えば十年も十五年もずっと防災リーダーを熱心に続けてこられている人材がございます。
そういった方たちを少しつぶさに見てみますと、どう考えてもこうとしか考えられないということが幾つかございます。そのうち一つは、自分の命のためにやっているのではないということです。これ、大人の、大人とカテゴライズされるところの主体性でありますとか、そういった教育をどう施していくのかという、非常に困難ですという答弁を、お答えをさせていただきました。
内閣府で今勉強会を重ねているんですけれども、どう考えても、自分の命のために防災ってできるんだろうか、自分の命にそこまでリアリティーが持てるのだろうか、あるいは継続性はそれで担保できるんだろうかと考えますと、ちょっと自分は無理なんじゃないかと思います。
私の町で一生懸命活動いただいている防災リーダーさんというのは、他者の命のために一生懸命頑張っておられます。これ、東京大学の片田先生のお言葉をお借りしますと、二人称防災というそうです。自分の命にはリアリティーを持てないけれども、自分の大切にしている方、例えば自分の子供であるとか自分のお父さん、お母さん、もう何十年もかわいがってきていただいた隣のおじいちゃん、おばあちゃん、こういった自分の大切な範囲の中におられる方の命についてはリアリティーが持てる。恐らく、自分の町で活動されている防災リーダーさんというのは、そういった他者の命にリアリティーを感じながら他者のために活動されている。なので、誰かのためにというのは一つ防災を進める上で大きなキーワードです。
これ、ややもすると、自分の命にしっかりとリアリティーを持って自分の命と向き合ってという作業は、防災を進めていく以上、どうしても必要なんですけれども、それが全てではないという認識も併せて自分たちは持つ必要があろうかと思っていますし、これは社会、黒潮町という小さい社会ですけれども、そこで顕在化してきた一つのケースでございます。
それからもう一つ、こちらは人材といいますか行動変容、お配りいたしました資料のうち、八ページを御覧いただければと思います。
これ大変失礼な資料で、県内三十四自治体の比較表でございます。高知県には三十四自治体がございます。これ何を示しているかといいますと、下段、右に向かっていくのは耐震化の補助金の額です。それから、縦軸は実施件数でございまして、これ黒潮町の人口を一とした場合に、例えば高知市さんはもう三十倍以上いるんですけれども、それを平場で比較できるように人口調整をして、黒潮町と同様の平場の比較ができるようにしています。
これ黒潮町のところを見ていただくとお分かりいただけるかと思いますが、補助金額というのは決して高い方にはございません。しかしながら、実施件数、実施率というのは非常に高位に位置していて、ポジション的にはこれイレギュラーでございます。
これ、なぜこういうことが起きるのか。耐震だけを一生懸命進めてきたわけではございません。むしろ、うちの町では、耐震を進めるに当たっては非常に慎重に配慮をしています。隣、私の家は耐震をしました、二軒隣も耐震をしました、でも私の家はどうしても事情があって耐震をすることができない、そういったケースもあります、どうしても。そういった方々が過度に耐震をしていないことに対して悲観的になったり責任感を感じたりすることのないように、どちらかというと進めている、進めながらも、一生懸命そういうところでは慎重さを持ちながら進めてきたんですけれども、ポジション的にはイレギュラーということになっています。
これ、なぜこういうことになるかと自分なりに解析しますと、やはり防災全体に対する理解だと思います。耐震だけを進めていこうとすると、耐震そのもののその利益といいますか、コスパだけを考えて、ああじゃないか、こうじゃないかという話になるんですけれども、この耐震、黒潮町で年間百件以上進んでいる耐震は、恐らく自分の命を守るために自分の家の耐震化を進めていく、これはもう恐らく七割、八割の方だと思いますが、それ以外にも、例えばその隣、家の隣に走っている避難道を、自分の家が壊れて閉塞すると、ここの避難行動に難を持っているおじいちゃん、おばあちゃん、避難歩行速度の遅いおじいちゃん、おばあちゃんが避難道まで、避難所までたどり着けないんじゃないかみたいなマインドも併せて持ち合わせているからこそ、こういう結果が出ると思っています。
こういったように、先生に御指摘いただきましたように、黒潮町、ちっちゃい町ですけれども、それを社会として捉えた場合、行動変容が起こったいろんな実績といいますか、見える、顕在化してきている部分というのがございまして、時間の都合上、全てを御紹介する時間はございませんけれども、そういった実際に行動変容の姿が見える、顕在化している事例というのは多々ございます。
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仁比聡平(共産)
日本共産党の仁比聡平でございます。本当にありがとうございます。
私からは、栗田参考人からまずお尋ねしたいと思うんですけれども、珠洲の災害ボランティアセンターの御紹介があって、私も昨年夏にお訪ねさせていただいたときに、NPO、NGOの皆さんと社協の皆さん、そして市でコーディネートの大切な役割を果たしている県の皆さんがそろって様々な被災者のニーズを御紹介いただいたという姿に大変感銘を受けました。こうした取組が本当にどの自治体でも、どの被災地でも広がっていくならなというふうにも思ったんですが。
ちょっとそこでお尋ねしたいのは、奥能登の実情として、例えば、障…
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79栗栗田暢之特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク代表理事
ありがとうございます。
先ほども申し上げたとおり、地元の社会福祉協議会が地元の住民のニーズを一番やっぱり拾ってこれる重要な組織でありますから、珠洲市においてもその社会福祉協議会を中心として、珠洲市の場合は前年の五月五日にも地震がありましたので、顔の見えるNPOもたくさん入って、そして市とも連携しながら対応された、こういう姿をこれから私たちは目指していこうと。それは輪島でも穴水でも能登町でもある程度やったということがございますので、これは今までの災害ですと、NPOと社協、これはあったんですけれども、そこに行政が加わるという仕組みをやっぱり重要視しなきゃい…
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仁比聡平(共産)
そうした取組を本当にやり尽くしてこそ災害関連死をなくしていくという取組になっていくんだと思うんですが、ちょっと時間の関係で、大西町長にお尋ねしたいと思うんですけれども、改めて今日お話伺って、住民の主体性が発揮される、中学生のアイデアで動くという取組に本当に感銘を受けているんですが。
資料の十ページに、世帯別津波避難行動記入シートを御紹介をしていただいています。これを使って一〇〇%共有していくという取組を、到達をつくってこられたわけですけど、始めたときは一〇〇%というのが期待できたわけでもないんだと思うんですよね。実際動き始めていく中で、先ほどの全職員の…
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- (上の発言)
81大大西勝也高知県黒潮町長
主体性が発揮されたケースで自分が認識しているものを少し御紹介させていただきます。
これ、多分に人材育成と少し重複するところがあろうかと思いますが、例えば、黒潮町には六十二の地区がございまして、浸水区域は三十九地区です。その三十九地区それぞれが津波避難訓練をやっているんですけれども、当然、日々の防災活動には濃淡がございます。黒潮町の中にもやっぱり特筆すべき防災のリーダーさんとかが何人もおられるわけですけれども、少しその方たちを自分なりに分析をしようとしたことがございます。
少し、大変失礼な話かも分かりませんけれども、本日この席に自分も含めてお集まりいただいている先生方というのは、今の防災議論を始め、ある意味、一部サラリーをいただきながらなりわいとして防災をやっています。これは私も含めてです。しかしながら、地区の防災リーダーさんというのはこれサラリーは全く発生しないわけで、しかも、長年にわたり、例えば十年も十五年もずっと防災リーダーを熱心に続けてこられている人材がございます。
そういった方たちを少しつぶさに見てみますと、どう考えてもこうとしか考えられないということが幾つかございます。そのうち一つは、自分の命のためにやっているのではないということです。これ、大人の、大人とカテゴライズされるところの主体性でありますとか、そういった教育をどう施していくのかという、非常に困難ですという答弁を、お答えをさせていただきました。
内閣府で今勉強会を重ねているんですけれども、どう考えても、自分の命のために防災ってできるんだろうか、自分の命にそこまでリアリティーが持てるのだろうか、あるいは継続性はそれで担保できるんだろうかと考えますと、ちょっと自分は無理なんじゃないかと思います。
私の町で一生懸命活動いただいている防災リーダーさんというのは、他者の命のために一生懸命頑張っておられます。これ、東京大学の片田先生のお言葉をお借りしますと、二人称防災というそうです。自分の命にはリアリティーを持てないけれども、自分の大切にしている方、例えば自分の子供であるとか自分のお父さん、お母さん、もう何十年もかわいがってきていただいた隣のおじいちゃん、おばあちゃん、こういった自分の大切な範囲の中におられる方の命についてはリアリティーが持てる。恐らく、自分の町で活動されている防災リーダーさんというのは、そういった他者の命にリアリティーを感じながら他者のために活動されている。なので、誰かのためにというのは一つ防災を進める上で大きなキーワードです。
これ、ややもすると、自分の命にしっかりとリアリティーを持って自分の命と向き合ってという作業は、防災を進めていく以上、どうしても必要なんですけれども、それが全てではないという認識も併せて自分たちは持つ必要があろうかと思っていますし、これは社会、黒潮町という小さい社会ですけれども、そこで顕在化してきた一つのケースでございます。
それからもう一つ、こちらは人材といいますか行動変容、お配りいたしました資料のうち、八ページを御覧いただければと思います。
これ大変失礼な資料で、県内三十四自治体の比較表でございます。高知県には三十四自治体がございます。これ何を示しているかといいますと、下段、右に向かっていくのは耐震化の補助金の額です。それから、縦軸は実施件数でございまして、これ黒潮町の人口を一とした場合に、例えば高知市さんはもう三十倍以上いるんですけれども、それを平場で比較できるように人口調整をして、黒潮町と同様の平場の比較ができるようにしています。
これ黒潮町のところを見ていただくとお分かりいただけるかと思いますが、補助金額というのは決して高い方にはございません。しかしながら、実施件数、実施率というのは非常に高位に位置していて、ポジション的にはこれイレギュラーでございます。
これ、なぜこういうことが起きるのか。耐震だけを一生懸命進めてきたわけではございません。むしろ、うちの町では、耐震を進めるに当たっては非常に慎重に配慮をしています。隣、私の家は耐震をしました、二軒隣も耐震をしました、でも私の家はどうしても事情があって耐震をすることができない、そういったケースもあります、どうしても。そういった方々が過度に耐震をしていないことに対して悲観的になったり責任感を感じたりすることのないように、どちらかというと進めている、進めながらも、一生懸命そういうところでは慎重さを持ちながら進めてきたんですけれども、ポジション的にはイレギュラーということになっています。
これ、なぜこういうことになるかと自分なりに解析しますと、やはり防災全体に対する理解だと思います。耐震だけを進めていこうとすると、耐震そのもののその利益といいますか、コスパだけを考えて、ああじゃないか、こうじゃないかという話になるんですけれども、この耐震、黒潮町で年間百件以上進んでいる耐震は、恐らく自分の命を守るために自分の家の耐震化を進めていく、これはもう恐らく七割、八割の方だと思いますが、それ以外にも、例えばその隣、家の隣に走っている避難道を、自分の家が壊れて閉塞すると、ここの避難行動に難を持っているおじいちゃん、おばあちゃん、避難歩行速度の遅いおじいちゃん、おばあちゃんが避難道まで、避難所までたどり着けないんじゃないかみたいなマインドも併せて持ち合わせているからこそ、こういう結果が出ると思っています。
こういったように、先生に御指摘いただきましたように、黒潮町、ちっちゃい町ですけれども、それを社会として捉えた場合、行動変容が起こったいろんな実績といいますか、見える、顕在化してきている部分というのがございまして、時間の都合上、全てを御紹介する時間はございませんけれども、そういった実際に行動変容の姿が見える、顕在化している事例というのは多々ございます。
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仁比聡平(共産)
ありがとうございました。
この八枚目の資料、つまり、最近十年間の平均耐震実績と補助額を県内三十四自治体で比較をしたときに、黒潮町はぬきんでて進んでいるという、この経験もお尋ねしようと思っていたら、お話しいただけてとてもよかったです。
本当は黒潮町長にもう一問、冒頭おっしゃった弱部分析の関係で、不足のリソース、救急医療という観点だったと思いますけれども、これが、指摘はされるけれども、平時からの配慮をしていくコストを一体どうするかと、ここが大問題と。私も、この取組に、政府の取組について、上から目線で号令掛けるだけじゃ駄目じゃないかという指摘を聞いたことが…
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83大大西勝也高知県黒潮町長
それでは、内閣府に実施いただきました弱部分析について、限られたカテゴリーでございますけれども、どおんと被災して、L2クラスでどおんと被災をしたときに重傷者がどのぐらい出て、それで、例えば搬送を要する、その搬送も、共助の搬送、つまり消防団とか自治防災組織とかの民間あるいは半公共的な車両を使った搬送と、それからもう医療行為を伴いながら搬送しなければならないケース、こういったものがございまして、それぞれにどの程度、統計学的に人数が出るのかということをはじき出してやった弱部分析がございます。
結論から申し上げますと、現状ですと、搬送を要する方は千人程度、けがを…
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仁比聡平(共産)
時間が来てしまいまして、沼田先生、申し訳ありません。こうしたリスクと土地利用規制なども含めてお尋ねしたいと思っておりましたが。
本当にありがとうございました。
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