行動変容についての御質問がございました。
今まさに内閣府の方でこの行動変容、国民の主体性醸成あるいは行動変容をどう起こすのかという勉強会がございまして、そこに参加をさせていただいておりますが、結論から言いますと、大変難しい問題です。少し例を出させていただきますと、例えば、発生頻度の高い土砂災害であったり、逃げていれば助かったのに避難行動を取れていなかったばっかりに残念ながら命を落とされたというケースが度々報道でもございますように、避難行動をどう促すのかというのは大きなテーマです。
ただ、冷静に考えてみますと、例えば、自分はもう五十年以上、人生生きてきていまして、恐らく何千回という雨を経験してきていますが、そのうちただの一度も命の危険を感じたこともなければけがをしたことも、もっと極論を言いますと命を失ったこともないと。なので、雨の恐怖に対するリアリティーというのがどこまで持てるのか。つまり、そういうことを考えると、逃げなかったその主体に対して否定をする、つまり逃げなかったあなたが悪いということで一くくりにして結論付けをするのは少し僕は乱暴だと思っています。逃げないには逃げないなりの様々な理由があるわけで、これ多分に心理学とか行動学の分野だと思われますが、そういった逃げない理由を一個一個潰していく作業も片方では必要かと思います。
例えば、津波の避難行動のときに大きな問題になるケースが二つございます。
一つは、逃げるのかという問題ですね。よく言われる正常性のバイアスが掛かっていて、なかなか避難行動を開始するという決断が迅速にできない。そういったものが、通常、自分たちの精神作用として働いているわけで、それを振り切って逃げるということに、この避難という行動のいかに難しさがあるのかということがまず一点。
それからもう一つは、逃げられるのかです。例えば、夕食後、家族で夕食を取った後に、お父さんはソファーでテレビを見ながら、お母さんは家事をしながら、これ、今の時代だとこういう区別ちょっとまずいかも分かりませんが、お子さんはお子さんで子供部屋に帰られた。どおんと地震が来て、家、ぐしゃっとなって、さあ十分後に津波が来るから逃げなあかんというのを家族全員が分かっていても、お父さん、お母さんは子供の姿が見えないだけで絶対に避難行動を開始することはできません。
なので、そういったケースをしっかりと想定した上で、どうそれを事前に排除できるのか。そうなりますと、これ、命と向き合うということになります。この命と向き合うという作業が、防災の枠組みを飛び越えた命と向き合うという枠組みこそが、僕は行動変容を起こす一つの大きなきっかけになると思っています。
ただし、これは全体的に整理ができているわけではございませんで、なかなか難しい問題だと思っています。お答えになったかどうか分かりませんが。
42原原田秀一(国民)
貴重な御意見ありがとうございました。また私もしっかり勉強して、これからの防災庁、しっかりと質疑もして支援していきたいというふうに思っておりますので、時間が参りましたので質問を終わります。
ありがとうございました。
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43佐佐々木雅文(公明)
公明党の佐々木雅文です。
本日は、参考人の先生方におかれましては、御多用のところにもかかわらず、また遠いところにもかかわらずお運びをいただきましたこと、また貴重なお話を頂戴いたしましたこと、心より御礼と感謝を申し上げます。
現在、議題となっていますこの防災庁設置法案でありますけれども、この防災庁は、大規模災害に対する事前防災を推進するということが大きな目的の一つとなっております。私も、この災害発生後に救えなかった命という言葉をなくしていくためにも事前防災に注力していくということが大変重要であると、このように考えております。
これまでも、国や各自治体…
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44沼沼田宗純東京大学生産技術研究所附属災害対策トレーニングセンター副センター長・准教授
御質問ありがとうございます。
その事前防災についてですけれども、私は、一番やっぱり防災庁ができて期待したいなというのは土地利用で、やはり、防災対策で事前に津波を守るために防潮堤を建設しましょうとか、さっきの津波避難タワーとか、ああいうものって寿命があるんですよね。コンクリートも、ちゃんとメンテナンスしても、まあもっても百年、百年もたないものも多いと思います。そのときに、やはり土地利用をどういうふうに進めるのかというのは大きなテーマだと思います。やはり、危ないところに住んでいて安全な場所に住むというのは、多分、日本人で普通に防災教育を少しでも勉強していた…
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- (上の発言)
45大大西勝也高知県黒潮町長
行動変容についての御質問がございました。
今まさに内閣府の方でこの行動変容、国民の主体性醸成あるいは行動変容をどう起こすのかという勉強会がございまして、そこに参加をさせていただいておりますが、結論から言いますと、大変難しい問題です。少し例を出させていただきますと、例えば、発生頻度の高い土砂災害であったり、逃げていれば助かったのに避難行動を取れていなかったばっかりに残念ながら命を落とされたというケースが度々報道でもございますように、避難行動をどう促すのかというのは大きなテーマです。
ただ、冷静に考えてみますと、例えば、自分はもう五十年以上、人生生きてきていまして、恐らく何千回という雨を経験してきていますが、そのうちただの一度も命の危険を感じたこともなければけがをしたことも、もっと極論を言いますと命を失ったこともないと。なので、雨の恐怖に対するリアリティーというのがどこまで持てるのか。つまり、そういうことを考えると、逃げなかったその主体に対して否定をする、つまり逃げなかったあなたが悪いということで一くくりにして結論付けをするのは少し僕は乱暴だと思っています。逃げないには逃げないなりの様々な理由があるわけで、これ多分に心理学とか行動学の分野だと思われますが、そういった逃げない理由を一個一個潰していく作業も片方では必要かと思います。
例えば、津波の避難行動のときに大きな問題になるケースが二つございます。
一つは、逃げるのかという問題ですね。よく言われる正常性のバイアスが掛かっていて、なかなか避難行動を開始するという決断が迅速にできない。そういったものが、通常、自分たちの精神作用として働いているわけで、それを振り切って逃げるということに、この避難という行動のいかに難しさがあるのかということがまず一点。
それからもう一つは、逃げられるのかです。例えば、夕食後、家族で夕食を取った後に、お父さんはソファーでテレビを見ながら、お母さんは家事をしながら、これ、今の時代だとこういう区別ちょっとまずいかも分かりませんが、お子さんはお子さんで子供部屋に帰られた。どおんと地震が来て、家、ぐしゃっとなって、さあ十分後に津波が来るから逃げなあかんというのを家族全員が分かっていても、お父さん、お母さんは子供の姿が見えないだけで絶対に避難行動を開始することはできません。
なので、そういったケースをしっかりと想定した上で、どうそれを事前に排除できるのか。そうなりますと、これ、命と向き合うということになります。この命と向き合うという作業が、防災の枠組みを飛び越えた命と向き合うという枠組みこそが、僕は行動変容を起こす一つの大きなきっかけになると思っています。
ただし、これは全体的に整理ができているわけではございませんで、なかなか難しい問題だと思っています。お答えになったかどうか分かりませんが。
46栗栗田暢之特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク代表理事
私は、今、黒潮町長言われたように、命というところがベースになるというふうに思っていて、それは皆さん同じだと思うんですけれども。
でも、その命を守るフェーズって二つあると思っていまして、一つは、事前防災によって防げる命。いわゆる阪神大震災とか今回の能登半島地震でも、多くの方が古い木造家屋の倒壊であったり、室内の安全対策であったり、東日本大震災、これから訪れる南海トラフもそうですが、溺死が九割超えた。こういうことで、事前に耐震化を図っていくとか事前にやっぱり避難訓練を徹底して早期避難をしないともう難しいというようなことが過去の災害の事例。ところが、そのもう…
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47佐佐々木雅文(公明)
ありがとうございます。皆様方より大変示唆に富むお話を頂戴し、ありがとうございます。
重ねて、この防災庁は、発災時の対応から復旧復興まで一貫した災害対応の司令塔となるということも目的にしているところであります。
大西参考人にお伺いをできればと思うんですけれども、今の災害対策基本法ですと、基本的な復旧復興は、先ほどもお話にあった基礎自治体の皆様が担われるわけですけれども、他方で、防災庁としてもこの減災・防災、また復旧復興というところまでしっかり伴走する体制もつくっていかなければならないのではないかというふうに思うんですが、そういう観点でこの防災庁に求める…
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48大大西勝也高知県黒潮町長
主にその事後対応のことについてのお尋ねであったかと思いますが。
まず、被災地、主に東北ですけれども、東北の被災地の首長さんに十数年前に何人もお会いして、いろいろお伺いさせていただきますと、やはり事後対応、特に復旧とか復興フェーズになりますと、全て法律事項でございますから、ふだん自分たちが触れることのないような法律、あるいはふだん触れるような法律でもその特例運用ですね、こういったものの解釈がどこまでできるかというのは、残念ながら、大都市ではあるかもしれませんが、私たちのような一万人程度の町ではそういったナレッジ、知識の蓄積というのはございません。したがい…
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