佐藤淳法務省刑事局長

2026年7月14日・第221回国会 参議院 法務委員会 第20号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 327 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 375 発言)

お答えいたします。

本年七月十日に検察当局が公表した調査結果報告書に基づいてお答えいたしますと、御指摘の事件におきまして、御指摘のC、調査報告書、Cと名前が付いている者ですけれども、当初のCの第一次供述では、テレビ番組の当該場面、いわゆる嫌らしい踊りの場面でありますけれども、これが放送された日に被告人だったX氏らに会い、X氏の服に血が付いているのを見たとしていたのに対しまして、その後、供述が変遷いたしまして、変遷後のC第二次供述では、テレビ番組の当該場面が放送された日の夜、うどん屋において知人のけんかを目撃し、その後別の知人と会って覚醒剤を譲り受け、さらに別の知人とともに福井市内を車で走行していたところ、その事件に伴う検問に遭っていて、その日はX氏らには会っていないとしていたものと承知しております。

その上で、テレビ番組の当該場面の放送日につきましては、当初、検察官は、証拠調べ請求を行って証拠採用された昭和六十二年の段階の捜査報告書の内容を踏まえまして、当該場面の放送日は事件当夜である昭和六十一年三月十九日夜と主張、立証していたのに対しまして、確定審第一審の最中に改めて行われた裏付け捜査の結果作成された平成元年の捜査報告書では、その放送日は昭和六十一年三月二十六日とされていたところでございます。

その上で、検察当局の調査報告書でも、平成元年の捜査報告書の内容につきましては、委員御指摘のとおり、変遷後のC第二次供述でCが供述するうどん屋等での出来事が事件当夜のことではなくなるという点で、変遷後のCの第二次供述の信用性を代替することができる一方で、変遷前のC第一次供述でCが供述していたX氏に係る目撃状況も事件当夜のものではなくなるという点で、変遷前のC第一次供述の信用性も減殺される関係に理解できるものであるといったことが指摘されているということでございます。

その上で、お尋ねの補充捜査の有無につきましては、先ほどの調査結果報告書の内容でも言及されておりませんので、法務当局としてお答えすることは差し控えますけれども、いずれにしましても、先ほどの調査結果報告書におきましては、確定審第一審を担当していた検察官が従前の主張やその主張の前提となる捜査報告書をいずれも撤回するなどの是正措置を講じることにより、それまでの検察官の立証が一部が誤っていたこととなるとともに、Cの変遷前の証言の信用性を基礎付ける証拠の一部が失われる事態を避けようとして、適切な是正措置を講じずに、従前の主張、立証を維持してその内容を前提とした論告を行ったものと判断せざるを得ないと指摘いたしまして、この点を真摯に反省しなければならないとしているものと承知しているところでございます。

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