佐藤淳法務省刑事局長

2026年7月9日・第221回国会 参議院 法務委員会 第19号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 73 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 269 発言)

お答えいたします。

法務当局といたしましては、裁判所が弁護人に証拠を閲覧、謄写させるに当たって適当と認める条件を付す制度ということだと思いますけれども、そのような条件が遵守される担保が不十分であって、目的外使用により生じ得る弊害を防止する措置として実効性に欠けるのではないか、提出される全ての証拠について提出に伴い生じ得るあらゆる弊害を確実に防止できるような適切な条件を設定することは現実的には極めて困難ではないかと考えているところでありますが、先ほどの少年審判と違いまして、あれは一件記録が裁判所に全て出る制度になっているわけですけれども、通常審と一緒なのは、いわゆる捜査機関、検察が持っている証拠を出させる仕組みを今回つくるわけであります。少年審判とは違った制度になります。

そういう中で、被害者のプライバシーであるとか捜査の秘密であるとか様々な弊害というのはあり得るわけでありまして、それをあらかじめ個別に見ていくというのは到底難しいのではないかという一方で、そういうふうにしてしまいますと、証拠の提出の範囲、任意の証拠の開示の範囲、そういったものがかえって狭まるのではないかというような懸念も持つわけであります。

通常審で証拠開示が広く行われるようになって実務に定着いたしましたのは、目的外使用の禁止ができたことは大きく影響しているものと思っておりまして、例えば、被害者の方にあらかじめ今後の捜査、公判について御説明するに当たっても、こういった証拠、自分の話した内容、そういったものは外に漏らしていれば、漏らされれば、それは罰則掛かりますよという説明ができるかどうかという話でもありまして、そういうようなことを踏まえて、その全体のバランスの中でこの目的外使用の禁止はあるというふうに理解しているところでございます。

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