そのように成瀬参考人は想定されているということですね。
その辺りのところの受け止めということで、冒頭、田岡参考人や高平参考人がおっしゃっていたとおり、現実問題として、適正に手続が取られていればそもそも冤罪事件などというものは起こらないはずであり、それが生じてしまっていることのそもそもの理由がどこにあるのかというところがあった上で、かつ、いわゆる再審無罪判決が立て続けに出ていることで、検察に対するいわゆる国民の信頼が損なわれてしまっていることがそもそもの背景にあるわけですね。そうした状況の中で、要は、検察官が判断して、きちんと判断するから大丈夫だから任せておけといった、そういった趣旨で法律を作っても、どうやったって、要は国民の皆さん、我々審議に参加している人間もそうですけど、安心して委ねられない気持ちが今あるわけです。そうした状況を踏まえて、いかに納得性の高い手続をきちんと行っていくのかということが今問われているんだと私は思っております。
その上で、成瀬参考人に御質問させていただきたいんですが、裁判所に対する証拠の提出命令というものが今回新設されるということでありますけれども、直接それを申立人、請求人が見ることはできないということ、ここに非常に問題があるということなんですが、こうした議論をする中で、そもそも裁判官には検察官保管証拠の価値が分からないと、だから、要は提出命令を適切に出すこと自体もそもそもできないんじゃないのかといったような指摘があるんですけど、こうした指摘に対しての御意見があれば伺いたいと思います。
40高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
今、意見陳述の中でも申し上げましたが、関連性というのはどういうことかといいますと、その新証拠が弾劾している旧証拠が証明しようとする主要な事実が共通する証拠に関しては開示の対象になるというような考え方だと理解しています。
ちょっとこれ、袴田の例だったのにちょっと東電のことをお話しして恐縮なんですが、例えば、私の意見陳述の中で述べさせていただいた東京電力女子社員殺害事件なんかの場合だと、最初出した証拠というのは精子の状態なので、その犯行時刻に被告人がいましたというやつなんです。現場存在に関するものなんですね。じゃ、これ、どうやって広げていったら、その被害者…
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川合孝典(国民)
ありがとうございます。
今の田岡参考人と高平参考人の御意見に対して、成瀬参考人からは御意見ございますでしょうか。
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42成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
ありがとうございます。
まず、田岡参考人は通常審の段階で主張関連証拠がかなり厳しく制限されているという御指摘をされましたけれども、まず、私自身はその認識と少し違うということを申し上げたいと思います。
通常審における主張関連証拠については、最高裁の取調べメモ等に関する判例も踏まえて、かなり幅広く出されているというふうに認識をしております。もちろん、最終的に主張関連証拠として開示命令が出される事例というのは多くなくて、もう検察官が裁判所がそういう姿勢を示せばもうどうせ命令が出るだろうと思って開示をするということなんですけれども、類型証拠に限らず、主張関連…
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- (上の発言)
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川合孝典(国民)
そのように成瀬参考人は想定されているということですね。
その辺りのところの受け止めということで、冒頭、田岡参考人や高平参考人がおっしゃっていたとおり、現実問題として、適正に手続が取られていればそもそも冤罪事件などというものは起こらないはずであり、それが生じてしまっていることのそもそもの理由がどこにあるのかというところがあった上で、かつ、いわゆる再審無罪判決が立て続けに出ていることで、検察に対するいわゆる国民の信頼が損なわれてしまっていることがそもそもの背景にあるわけですね。そうした状況の中で、要は、検察官が判断して、きちんと判断するから大丈夫だから任せておけといった、そういった趣旨で法律を作っても、どうやったって、要は国民の皆さん、我々審議に参加している人間もそうですけど、安心して委ねられない気持ちが今あるわけです。そうした状況を踏まえて、いかに納得性の高い手続をきちんと行っていくのかということが今問われているんだと私は思っております。
その上で、成瀬参考人に御質問させていただきたいんですが、裁判所に対する証拠の提出命令というものが今回新設されるということでありますけれども、直接それを申立人、請求人が見ることはできないということ、ここに非常に問題があるということなんですが、こうした議論をする中で、そもそも裁判官には検察官保管証拠の価値が分からないと、だから、要は提出命令を適切に出すこと自体もそもそもできないんじゃないのかといったような指摘があるんですけど、こうした指摘に対しての御意見があれば伺いたいと思います。
44成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
先ほども少し申し上げたんですけれども、今回創設される証拠提出命令については、再審請求者に請求権が与えられております。ですので、裁判官自身が直ちには分からないとしても、再審請求人あるいは弁護人の側からこういうふうな再審請求理由であって、その関係でこういう証拠があるはずだから出してほしいという具体的な主張を踏まえた上で、裁判官が再審請求理由の関連性を考えると。
さらに、裁判官は、必要があれば当該証拠の提示を検察官に命じることもできますし、標目一覧表の提示も命じることができると。よく分からないのであれば、究極的には、検察官が保管する証…
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川合孝典(国民)
ありがとうございます。
証拠提出命令に対して検察がきちっと応じるかどうかということについては、検察官の裁量で判断した上で出していくということになると思うんですけど、これ、裁判所が再審請求理由との関連性を要件としない証拠の提出命令を、例えば職権で命令を出すことができるといったような制度をつくれば、より法的安定性が担保されるような気がするんですけど、この点について成瀬参考人はどうお考えになりますか。
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46成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
一点、先生の御質問の中で指摘をさせていただきたいのが、裁判所が証拠提出命令を出した場合には検察官は提出をすることが義務付けられますので、これはもう裁量判断の余地なく絶対に出さなければならないということをまず確認させていただいた上で、その上で、職権による証拠提出命令制度を設けてはどうかという御議論があることは存じ上げております。
ただ、繰り返しになりますけれども、再審請求審というのはあくまでも請求人が主張をする再審請求理由について審理、判断するものであって、そうだとすればその再審請求理由に関わらないものを証拠提出命令させる必要はないわけです。先ほど来繰り…
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