成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 42 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

ありがとうございます。

まず、田岡参考人は通常審の段階で主張関連証拠がかなり厳しく制限されているという御指摘をされましたけれども、まず、私自身はその認識と少し違うということを申し上げたいと思います。

通常審における主張関連証拠については、最高裁の取調べメモ等に関する判例も踏まえて、かなり幅広く出されているというふうに認識をしております。もちろん、最終的に主張関連証拠として開示命令が出される事例というのは多くなくて、もう検察官が裁判所がそういう姿勢を示せばもうどうせ命令が出るだろうと思って開示をするということなんですけれども、類型証拠に限らず、主張関連証拠についても私はかなり幅広く通常審で開示されているだろうと思います。

そうだといたしますと、再審請求理由、もちろん要件は微妙に違うわけですけれども、再審請求理由に関連する証拠というものも相当幅広く裁判所は認めていくことになるだろうというふうに思っております。

高平先生が出していただいた東電OL事件については、私自身、必ずしも十分に事案を理解し切れていない部分があるかもしれませんけれども、その犯行時に被告人の方がその場にいたことに疑いがあるというような新証拠を出して再審請求理由を掛けた場合に、その新証拠によってその旧証拠の一部が弾劾されて、本当に被告人はその場にいたんだろうかということに疑いが生じれば、他の旧証拠の証明力についても再評価をしないといけなくなるということになるわけです。

あの事案においては、被害者の方の身体等に体液等が残っているということが分かれば、それがどのような意味を持ってくるのかということも考える余地が出てくると思いますので、最初の新証拠によって直ちに関連性があるとまでは言い切れないとしても、今申し上げたような審理の経過にも応じて、再審請求理由に関連する証拠は広がっていくんだというふうに私は考えております。

以上です。

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