成瀬先生は関連性があるって言わないといけないから関連性をとにかく広げようとしていらっしゃいますけど、従来、我々は、それは関連性がないと思っていました。というのは、通常審では主張関連証拠開示で出てくる証拠の範囲というのは非常に狭くて、弁護人側で、その主張と関連することに加えて、必要性や相当性まで立証しなきゃいけないんですね。単に関連していれば全部開示されるという制度になってないわけです。
じゃ、何の必要があるんですかと言われると、それは見てみなきゃ分かりませんと私たち常に言ってきました。どんな証拠があるかも分からないのになぜ見せる必要があるんですかと言われたら、それは見てみなきゃ分かりませんってことなんです。で、結果的に袴田事件は、例えばズボンのタグのBがサイズじゃなくて色でしたというのが、見て分かりますけど、そんなの分からないわけですよね。
だから、ズボンのタグに着目しようという問題意識を持っていればそういう請求ができますよということを後から後知恵で言っていますけど、それはたまたま広く開示を受けたらその中にたまたま見付かったということでありまして、証拠開示というのは、検察官が請求する証拠や裁判所が有罪認定した証拠の中にもしかしたら誤りがあるかもしれないから念のためにチェックしましょうというものであって、ほとんどの場合、そのチェックというのは無駄な作業かもしれないわけです。しかし、その無駄な作業を一生懸命やっていく中でたまたま見付かるわけでして、最初から関連性や必要性があると思って探している人はいないんですね。そのチェックの結果、もしかしたら有罪認定のが正しいかもしれないわけです。
だから、今、成瀬先生がおっしゃっておられるのは、たまたま結果的に見付かったものは関連性があるものでしたと、それは当たり前で、それはそういうものがあったからです。そのほかにも無駄なものたくさん開示されていますけれども、そういうものが今度開示されなくなった場合に、もしかしたらそっちに無罪の証拠があるかもしれない、そういった運用が今後は無理になるかもしれない。だから、関連性という枠をむしろ設けない方がいいんじゃないですかということを私どもは申し上げております。
以上です。
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川合孝典(国民)
国民民主党の川合孝典と申します。
三名の参考人の皆様には、貴重な御意見を頂戴しまして、誠にありがとうございました。
同じ質問、同趣旨な質問が続くことになりますが、御容赦をいただきたいと思います。
その上で、まず成瀬参考人にお伺いしたいと思いますが、証拠の開示ということで、これまで再審無罪が出た判例、例えば袴田事件もそうです、福井事件もそうですが、おおよそ裁判所が関係ないと、失礼、おおよそ関連性がないと思われていた検察官の保管証拠の中に無罪を立証するような証拠が隠されていた事例がこれまで散見されているわけでありますけど、こうした事実を踏まえて、現在の…
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37成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
袴田事件と福井事件において、今先生は関連性がないと思われていたというふうな表現を使われましたけれども、厳密に申し上げますと、袴田事件で第二次請求審で問題になったのは、犯人が着ていたと思われていた着衣が袴田さんのものではないんじゃないかという疑いを持たれていたわけです。それに関する主張を再審請求者側から出していたわけでして、そうだといたしますと、その点が争点になるというふうに裁判所が考えれば、その衣類に関する証拠は基本的に再審請求理由に関連する証拠だということで、写真やネガフィルムを出してくださいということは、新たに設けられる証拠提…
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川合孝典(国民)
田岡参考人と高平参考人に御質問したいと思いますが、今の成瀬参考人の御見解に対して御意見があれば承りたいと思います。
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- (上の発言)
39田田岡直博香川県弁護士会弁護士
成瀬先生は関連性があるって言わないといけないから関連性をとにかく広げようとしていらっしゃいますけど、従来、我々は、それは関連性がないと思っていました。というのは、通常審では主張関連証拠開示で出てくる証拠の範囲というのは非常に狭くて、弁護人側で、その主張と関連することに加えて、必要性や相当性まで立証しなきゃいけないんですね。単に関連していれば全部開示されるという制度になってないわけです。
じゃ、何の必要があるんですかと言われると、それは見てみなきゃ分かりませんと私たち常に言ってきました。どんな証拠があるかも分からないのになぜ見せる必要があるんですかと言われたら、それは見てみなきゃ分かりませんってことなんです。で、結果的に袴田事件は、例えばズボンのタグのBがサイズじゃなくて色でしたというのが、見て分かりますけど、そんなの分からないわけですよね。
だから、ズボンのタグに着目しようという問題意識を持っていればそういう請求ができますよということを後から後知恵で言っていますけど、それはたまたま広く開示を受けたらその中にたまたま見付かったということでありまして、証拠開示というのは、検察官が請求する証拠や裁判所が有罪認定した証拠の中にもしかしたら誤りがあるかもしれないから念のためにチェックしましょうというものであって、ほとんどの場合、そのチェックというのは無駄な作業かもしれないわけです。しかし、その無駄な作業を一生懸命やっていく中でたまたま見付かるわけでして、最初から関連性や必要性があると思って探している人はいないんですね。そのチェックの結果、もしかしたら有罪認定のが正しいかもしれないわけです。
だから、今、成瀬先生がおっしゃっておられるのは、たまたま結果的に見付かったものは関連性があるものでしたと、それは当たり前で、それはそういうものがあったからです。そのほかにも無駄なものたくさん開示されていますけれども、そういうものが今度開示されなくなった場合に、もしかしたらそっちに無罪の証拠があるかもしれない、そういった運用が今後は無理になるかもしれない。だから、関連性という枠をむしろ設けない方がいいんじゃないですかということを私どもは申し上げております。
以上です。
40高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
今、意見陳述の中でも申し上げましたが、関連性というのはどういうことかといいますと、その新証拠が弾劾している旧証拠が証明しようとする主要な事実が共通する証拠に関しては開示の対象になるというような考え方だと理解しています。
ちょっとこれ、袴田の例だったのにちょっと東電のことをお話しして恐縮なんですが、例えば、私の意見陳述の中で述べさせていただいた東京電力女子社員殺害事件なんかの場合だと、最初出した証拠というのは精子の状態なので、その犯行時刻に被告人がいましたというやつなんです。現場存在に関するものなんですね。じゃ、これ、どうやって広げていったら、その被害者…
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川合孝典(国民)
ありがとうございます。
今の田岡参考人と高平参考人の御意見に対して、成瀬参考人からは御意見ございますでしょうか。
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42成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
ありがとうございます。
まず、田岡参考人は通常審の段階で主張関連証拠がかなり厳しく制限されているという御指摘をされましたけれども、まず、私自身はその認識と少し違うということを申し上げたいと思います。
通常審における主張関連証拠については、最高裁の取調べメモ等に関する判例も踏まえて、かなり幅広く出されているというふうに認識をしております。もちろん、最終的に主張関連証拠として開示命令が出される事例というのは多くなくて、もう検察官が裁判所がそういう姿勢を示せばもうどうせ命令が出るだろうと思って開示をするということなんですけれども、類型証拠に限らず、主張関連…
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