林俊宏厚生労働省大臣官房審議官

2026年6月16日・第221回国会 参議院 法務委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 109 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 185 発言)

私から、高齢者虐待防止法の面会制限の決定の過程に関してお答えを申し上げます。

高齢者虐待防止法に基づきます面会制限は、老人福祉法上の措置により、虐待からの保護が図られた高齢者について、養護者と面会することで生じ得る虐待の悪化及び再発の防止を目的にとられる措置でございます。

市町村がこの高齢者虐待防止法に基づく面会制限を実施するとの判断に至った場合、その決定は行政処分に該当することから、行政手続法に基づきまして、高齢者本人及び虐待を行った養護者に対して事前に弁明の機会を付与するということ、そして面会制限の処分通知には処分内容や処分理由などを書面で示すことが必要になってまいります。

また、面会制限を実施するか否かにかかわらず、高齢者虐待防止法に基づく対応におきまして、市町村が高齢者御本人や養護者などの当事者から事実関係の確認を行うということは、虐待の有無や緊急性の判断に当たって必要となることはもちろんでございますが、虐待の発生要因や課題を把握するとともに、虐待の解消あるいは再発防止のため、高齢者や養護者にどのような支援を行っていくかについて市町村が検討していくためにも重要と認識しております。

しかしながら、実態としては、事実関係に関する聞き取りなどに対して養護者等の当事者が消極的で協力が得られないなど、市町村が十分な確認を、事実確認を行うことが困難なケースもあると承知しております。

こうしたケースにおきましては、まずは例えば面会制限を実施するなど、高齢者の保護を行うことによりまして、虐待を行った養護者の介護負担などがひとまず軽減されることで精神的にも落ち着いた状態で事実確認を応じる、確認を行うことにつながります。また、虐待を受けた高齢者の安全が確保された状況の下で市町村が養護者に対する事実確認や指導、助言を円滑に行うことが可能となるなど、高齢者の保護の実施が効果的な事実確認に資する場合も考えられます。こういった旨を厚労省としても自治体向けのマニュアルにも明記しております。

引き続き、個々の事案に応じまして面会制限や事実確認における適切な対応が行われるよう、自治体向けマニュアルなどを通じまして市町村へ適切な運用を促してまいります。

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