松井信憲法務省民事局長

2026年6月9日・第221回国会 参議院 法務委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 96 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 130 発言)

お答え申し上げます。

民法等改正法案では、補助開始の審判を受けた者について、本人の能力が回復していない場合でも、必要がなくなったときは補助開始の審判を取り消すことができることとしております。

改正後、補助の制度を利用している者の中には、自ら預貯金の払戻しを請求するなど金融機関に対する法律行為をするための意思能力を有しない者もいると考えられ、このような本人が引き続き金融機関と取引を継続して行っていく必要がある場合において補助の制度に代わる他の支援もないときは、補助の必要がなくなったとは言えず、補助開始の審判を取り消すことにはならないと考えられます。

他方で、一旦補助開始の審判を取り消した場合において、金融機関と取引を行う必要が新たに生じたときは、改めて補助の制度を利用し、預貯金の払戻し等、金融機関に対する法律行為をする必要に応じ、補助人が預貯金の管理等に関する代理権を付与する旨の審判を受けた上で、金融機関に対する法律行為をすることとなります。

なお、事理弁識能力を欠く常況にある者でも、一時的に意思能力を回復し、日用品の購入その他日常生活に関する法律行為を単独で有効にすることはあると解されております。したがいまして、その範囲に属する金融機関に対する法律行為については、本人がこれをするための意思能力を有する場合には有効にすることができると考えております。

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