三谷英弘 (自由民主党)法務副大臣

2026年5月14日・第221回国会 参議院 法務委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 80 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 148 発言)

お答えさせていただきます。

パブリシティー権や肖像権につきましては、これらを直接定めた規定というものは、御指摘のとおり、ございません。その代わりということではございますけれども、これまで判例におきまして、その法的権利性や内容、こういったものが権利として保護される場合の要件等々がややきれいにされてきたところでございます。

民法七百九条は、不法行為による損害賠償について、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」と定めておりまして、お尋ねのパブリシティー権や肖像権についても、御指摘のピンク・レディー事件に関する最高裁平成二十四年二月二日判決により、人格権に由来する権利として不法行為法上保護される権利であるということが認められているというところでございます。

そして、このピンク・レディー事件の最高裁判決では、パブリシティー権について、肖像等が商品の販売等を促進する顧客吸引力を有する場合に、このような顧客吸引力を排他的に利用する権利であるとした上で、この結論だけ申し上げれば、肖像等を無断で使用する行為は、肖像等それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し、商品等の差別化を図る目的で肖像等を商品に付し、あるいはこの肖像等を商品等の広告として使用するなど、こういった三つの場合を例示として挙げまして、専ら肖像等の有する顧客吸引力の利用を目的とすると言える場合にパブリシティー権を侵害するものとして不法行為法上違法となる旨判示をしているところでございます。

また、同最高裁判決は、肖像権についても、人の氏名、肖像等は個人の人格の象徴であるから、当該個人は、人格権に由来するものとして、これをみだりに利用されない権利を有すると判示しているところでございます。

なお、この肖像権に関しては、法廷内写真撮影事件に関する最高裁判所平成十七年十一月十日判決におきまして、容貌等の撮影について、ある者の容貌等をその承諾なく撮影することが不法行為法上違法となるかどうかは、被撮影者の社会的地位、撮影された被撮影者の活動内容、撮影の場所、撮影の目的、撮影の態様、撮影の必要性等を総合考慮して、被撮影者の上記人格的利益の侵害が社会生活受忍の限度を超えるものと言えるかどうかを判断して決すべきである旨判示したところでございます。

以上です。

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