どうも。
今日は、皆さん、子供、子供の観点から議論をしたいと思います。
まずは、法学が御専門のお二人、木下参考人と橋本参考人にお願いいたします。
我が国は子どもの権利条約を批准しております。これ、一九九四年でして、これ世界全体で見ると百五十八番目、大変遅れたんですが、僕もこの批准の運動に関わったんですけど、当時ですね。当時、幾つかの条項に解釈宣言をしたものの、この条約の第十三条に重要なこと書いてあるんですね。表現の自由及び、その次の十四条に思想と良心、コンシエンスですね、それ及び宗教の自由については、いかなる留保も解釈宣言も行うことなく全面的に日本は批准しております。
特に、その今言った十四条で、あえて良心、良心の自由を明記している点というのは、特定の政治思想や宗教を持つに至っていない子供であっても、自らの内なる道徳的直感や、直感ですね、確信、良心ですね、を国家から侵害されてはならないという、この絶対的な内心の自由の保障を意味するものだと。これはこういうふうに僕も解釈し、世界でも解釈されております。だから、良心をわざわざここに入れたわけであります。
この観点から僕が特に重要だと考えるのは、教育、指導ですね、それと強制の厳格な区別であります、区別であります。例えば親とか学校が子供に対し、親を大切にしなさいと、国旗を大切に扱いなさいと教え導くことは、これは子どもの権利条約のこの同じ第十四条の第二項が認める、国際条約が認める指導のこれ範囲内なんですね。でも、しかし、親に逆らった子供を法律で処罰することが許されないのと同様に、国旗への敬意を払わなかった子供に対して刑事罰を科すということは、教育の範疇をはるかに超えた良心の強制にほかならないというのが僕の認識であります。
さらに、現代のSNS社会においては、子供たちが政治的な意図と全く関係なく、単なる悪ふざけや承認欲求から、国旗を不適切に扱う動画を投稿してしまうリスク、これ極めてリアルでございます。
本法案には、年齢による除外規定がありません。ないです、これ。十四歳であれば刑事処分の対象となり、十四歳未満であっても警察や児童相談所の捜査若しくは調査の対象となりかねません、なりかねませんですね。一度ネット上に拡散されれば、子供たちは国家の犯罪者として特定され、凄惨なデジタルリンチにさらされる危険があります。そして、一生、その将来が一瞬にして奪われる危険性がございます。
以上を踏まえ、伺います。
まず、木下参考人にお願いします。表現の自由の原理及び萎縮効果の観点から、本法案が子供の良心の自由及び表現の自由に与える影響について、憲法学の見地から御意見をお聞かせください。
橋本参考人におかれましては、教育と強制の区別、境目という観点から、本法案が子どもの権利条約第三条に定める児童の、子供の最善の利益と整合するかどうか、御見解をお願いいたします。
85
大門実紀史(共産)
木下先生に伺います。
この法案については既に衆参の質疑がございまして、今日もありましたけど、罪刑法定主義、明確性の原則に反するとか、立法事実がないとか、あるいは表現の自由、内心の自由、制約、侵害するおそれがある、つまり憲法三十一条、二十一条、十九条に抵触するということが指摘されて、野党からも指摘されて、ところが提案者の方の答弁がずっと曖昧の繰り返しで、何か全然深まらないんですけれども、今日、木下先生のレジュメの最後に御紹介していただきました、この法案が合憲となれば従来の憲法法理がほぼ解体するというのが大変ぴたっと分かった気がしたんですけれども。
とい…
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86木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
ありがとうございます。
本法案、今の憲法のこれまで積み重ねられてきた判例等を基に考えますと、やはり多くの憲法学者、私が知る限り現役で大学で教えている憲法学者の多くはもう、多くはというか、私が知る限りはほぼ全員、私が知っている人は全員ですけれども、違憲だというふうに考えておりまして、逆にこれが合憲ということになりますと、それでは我々が考えてきた、我々が授業で教えているような憲法とは全く異なる憲法を教えなければいけないわけですね。こんなに立法事実が曖昧で、構成要件も曖昧で、立法保護法益も曖昧なものでも表現の自由を規制してもいいんですよということで授業で教え…
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87
大門実紀史(共産)
終わります。ありがとうございました。
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- (上の発言)
88
伊勢崎賢治(れいわ)
どうも。
今日は、皆さん、子供、子供の観点から議論をしたいと思います。
まずは、法学が御専門のお二人、木下参考人と橋本参考人にお願いいたします。
我が国は子どもの権利条約を批准しております。これ、一九九四年でして、これ世界全体で見ると百五十八番目、大変遅れたんですが、僕もこの批准の運動に関わったんですけど、当時ですね。当時、幾つかの条項に解釈宣言をしたものの、この条約の第十三条に重要なこと書いてあるんですね。表現の自由及び、その次の十四条に思想と良心、コンシエンスですね、それ及び宗教の自由については、いかなる留保も解釈宣言も行うことなく全面的に日本は批准しております。
特に、その今言った十四条で、あえて良心、良心の自由を明記している点というのは、特定の政治思想や宗教を持つに至っていない子供であっても、自らの内なる道徳的直感や、直感ですね、確信、良心ですね、を国家から侵害されてはならないという、この絶対的な内心の自由の保障を意味するものだと。これはこういうふうに僕も解釈し、世界でも解釈されております。だから、良心をわざわざここに入れたわけであります。
この観点から僕が特に重要だと考えるのは、教育、指導ですね、それと強制の厳格な区別であります、区別であります。例えば親とか学校が子供に対し、親を大切にしなさいと、国旗を大切に扱いなさいと教え導くことは、これは子どもの権利条約のこの同じ第十四条の第二項が認める、国際条約が認める指導のこれ範囲内なんですね。でも、しかし、親に逆らった子供を法律で処罰することが許されないのと同様に、国旗への敬意を払わなかった子供に対して刑事罰を科すということは、教育の範疇をはるかに超えた良心の強制にほかならないというのが僕の認識であります。
さらに、現代のSNS社会においては、子供たちが政治的な意図と全く関係なく、単なる悪ふざけや承認欲求から、国旗を不適切に扱う動画を投稿してしまうリスク、これ極めてリアルでございます。
本法案には、年齢による除外規定がありません。ないです、これ。十四歳であれば刑事処分の対象となり、十四歳未満であっても警察や児童相談所の捜査若しくは調査の対象となりかねません、なりかねませんですね。一度ネット上に拡散されれば、子供たちは国家の犯罪者として特定され、凄惨なデジタルリンチにさらされる危険があります。そして、一生、その将来が一瞬にして奪われる危険性がございます。
以上を踏まえ、伺います。
まず、木下参考人にお願いします。表現の自由の原理及び萎縮効果の観点から、本法案が子供の良心の自由及び表現の自由に与える影響について、憲法学の見地から御意見をお聞かせください。
橋本参考人におかれましては、教育と強制の区別、境目という観点から、本法案が子どもの権利条約第三条に定める児童の、子供の最善の利益と整合するかどうか、御見解をお願いいたします。
89木木下昌彦神戸大学大学院法学研究科教授
ありがとうございます。
当然、本法案は国民が持つ表現の自由に対する制限ということになると考えておりますので、当然、子供にとっても表現の自由に対する、子供が持つ表現の自由に対する制限になるというふうに考えております。
また、ちょっと直接御質問にお答えになっているかどうか分からないんですけれども、教育上の観点から申しますと、やはり民主主義の中での国民、市民になるという教育が重要なんだと思うんですけれども、やはり社会に生きておりますと必ず不快なものというのはあります、それぞれ各人が。その不快なものもあって、それで不快だからといって多数派が不快なものをどんど…
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90橋橋本基弘中央大学法学部教授
教育と強制との区別という非常に難しい問題ではございますけれども、かつて最高裁判所は、旭川学力テスト判決の中で、国家が教育に介入していいかどうか、その一つの線引きとして、子供が一個の人格として成長することを妨げるかどうかという点を挙げました。今回、国旗損壊に関する法律というものができた。その保護法益が国旗を大切にする国民感情であると。それが独り歩きする危険性というのは考えておかなければいけないということだと思うんです。
それは、教育の現場で、かつて国旗・国歌法がそうであったように、それが一つの契機となって一種の強制というものが教育現場で行われるという危険…
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91
伊勢崎賢治(れいわ)
発案者におかれましては、この良心の自由ということを改めて認識していただければ僕は幸いでございます。この日本が子どもの権利条約を批准するために、非常に僕も、今から大体二十年、二十数年前ですけれども、一応努力はしましたので、これは本当に血の結晶だったんですよ、これを日本に批准させるというのがですね。よろしく御考慮をお願いいたします。
伊藤参考人、もう伊藤さんと呼びたいんですけれども、全くね。どういう質問していいか、ちょっとずっと考えてきたんですけど、これで。
戦前、明治期から昭和ですよね、に国旗損壊罪はあったかなかったかという議論があって、内閣法制局も認…
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