飯泉嘉門 (国民民主党)

2026年7月9日・第221回国会 参議院 内閣委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 85 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 242 発言)

本法案の第二条第一項、この罪は国旗を大切に思う国民感情といういわゆる社会的な保護法益、社会的法益を保護法益とするものと、このように考えているところでありまして、ある種の社会的に共有をされる感情を社会的法益として保護をするものとしては、例えば、今、罪刑法定主義のお話がございましたので、類例として、礼拝所に対する一般の宗教的な感情を保護する礼拝所不敬罪、刑法百八十八条であったり、あるいは健全な性秩序、性風俗ないし公衆の性的感情を保護する公然わいせつ罪、刑法百七十四条などが該当するものであります。

また、本法案は人に著しく不快又は嫌悪の情を催させる方法で公然と国旗を損壊した者を罰するものでありますが、ここに言う人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるという方法とは、一般通常人から見てひどく快くない、あるいは不快である、不愉快を感じさせるような方法をいうところであります。

これに該当するかどうかにつきましては、先ほど委員からもお話がありましたように、行為者自身あるいはこれを見た者が不快感あるいは嫌悪感を覚えたというものではなく、あくまでも基準としては、一般通常人を基準として、損壊行為がどのような一連の行為の過程で行われたのか、行為の外形であったり、あるいは周囲の状況がどうであったのかなどの客観的な情勢、これらを総合的に勘案をした上で、しかも社会的通念、これによって判断をされることとされておりますので、そうした意味では主観的な判断ということには当てはまらないのではないか、このように考えるところであります。

なお、判断基準となるこの一般通常人につきましては最高裁の判決がございまして、ちょっと御紹介をさせていただきます。

刑法百七十五条のわいせつに該当するかどうかの判断に当たりましては、その判断基準を一般社会において行われている良識、すなわち社会通念と設定をし、ここに言う社会通念とは、個々人の認識の集合又はその平均値ではなく、これを超えた集団意識である、個々人がこれに反する例えば認識を持つことによって否定をされるものではない、このようにされております。

今、レクのお話がございました。八割、九割といえば、いわゆる大多数ということでありますが、そうした意味で説明がなされたものと、このように考えるところでありまして、これを例えば踏まえるといたしますと、本法案につきましても、国民の皆様方個々人の感じ方の集積によりまして人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法に該当するか否かの判断がなされるものではないことから、必ずしも、そのように感じればといった数値的な、今統計的なというお話がございましたが、そうした基準で定まるものではないと、このように考えるところであります。

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