和田春樹東京大学名誉教授

2026年5月13日・第221回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 51 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 69 発言)

北朝鮮に対して働きかけていくということが、恐らく、東北アジアの地域的な安定、平和のために何か仕組みを考えるにしても出発点になるだろうと思いますね。

そのときに、日本と韓国が一緒になって北朝鮮に対して核のことに問題を出すということは、今御指摘のとおり、無理があります。北朝鮮は韓国と対立していて、そして核兵器で武装している自主的防衛の国だというふうに胸を張っていますから。ですから、そういう意味でいうと、やはりこの場合は、韓国の支持を得て、日本が北朝鮮と国交正常化するということが、やっぱり最初の出発点ではないかと思います。それによって、日本と、そういう日本と北朝鮮の関係が開けてくればですね、これはその先の話をすることができるように思われます。

要するに、核の問題でいえば、この地域で核兵器を使わないということですね。このことを約束してもらうということが重要ですけど、先制的な使用をしないというふうに言っている大国はまあいいとして、北朝鮮の場合、そういうふうに言うかどうか分からないんですから。ですから、これは相当先になる課題ではないかと思われます。

それで、総じて、その意味でいえば、しかし、北朝鮮と韓国が戦争した朝鮮戦争というものの経験というものがこの地域にとって全体として大きいわけですから、朝鮮戦争の停戦状態を存続させると、どういう形にしてこの状態を補強していくかということについて話合いをするということは良いことだと思いますし、いきなりこれを平和条約に変えるということは、言って、結ぶのかどうか分かりません。でも、しかし、停戦状態を補強するというような形で、それには近隣諸国はどうしたらいいのかというようなことで話合いをするということは意味があるんじゃないかと思います。

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