ありがとうございます。立憲民主の塩村でございます。
参考人の皆様、本日は、示唆に富む御講演、本当にありがとうございました。
今まさにお話がありましたように、中東ではイランへの侵攻が発生いたしておりまして、国際秩序が根本から揺らいでいると思います。これを受けて、先ほど岩間参考人も述べられましたけれども、フランスのマクロン大統領は、アメリカの安保コミットメントへの不信を背景としたのか、三十四年ぶりになると思うんですが、核弾頭の増強を表明したということになります。
翻って、我が国でも防衛装備移転の五類型を撤廃して完成品の輸出を事実上解禁しようとする歴史的な方針転換が進められています。これは、政府によれば同志国との連携強化ですが、その実態というのは、アメリカが三正面の戦況を抱え、リソースが分散をする中で、日本を含む同盟諸国が生存を懸けた戦略的自立の模索、あるいは独自の安全保障体制の再構築へとつき動かされている姿ではないかというふうにも思います。
一方で、アメリカが単独行動を強める陰で、国際法や安定を説く中国が、グローバルサウスの諸国から安定の守護神としての信頼を着実に集めているという現実も報じられています。
この大転換期における日本の立ち位置についてお伺いをしたいと思います。三名の参考人の皆さんにお伺いをしたいと思います。
岩間参考人もXで注視されておりましたけれども、韓国の米軍基地のTHAADの中東移設の検討という、そういう報道もありました。これはアメリカのリソースがアジアから引き剥がされるかもしれないという事実を物語っているのではないかという声もあります。
こうしたアメリカの不在に対して、日本が防衛装備移転を加速させて補完をする役割を深めるということが、資料にも、読ませていただいているんですけれども、神保参考人が説く新興国との橋渡しや田中参考人が提言をされております自立的なアジア外交において平和国家としてのブランドとどのような整合性を持ち得るのか、両立させていくのか、伺いたいと思っています。
私は、理想論だけでは国は防衛できないという現実を直視して防衛面を議論するという立場に立たせていただいております。しかし、それは、日本が普通の国になると、これ同義ということでもないというふうにも考えています。日本が戦後歩んできた唯一無二の平和国家という立場を、単なる制約としてではなくて、むしろ他国にはない外交的レバレッジとして、米国の今の状況をある種抑制をしながら地域を安定させるためにこそ使いこなすべきだというふうに思っております。
防衛的な拒否戦略を構築しつつ、一方で日本らしい平和のブランドを毀損させないよう、この極めて困難な二律背反をどう乗り越えていくべきか、今回の難局において日本が特別な平和国家という立場を生かした対応、賢明な世渡りと外交の知恵について、御講演の中にも回答はあったとは思うんですが、改めて三名の御意見を短く伺いたいと思います。それぞれの皆様にお伺いいたします。よろしくお願いします。
17
鈴木宗男(自民)
ありがとうございました。
田中均参考人にお尋ねします。
二〇〇二年九月十七日、日朝首脳会談、歴史的なあの会談が行われました。このときの約束として、拉致被害者の名前、あるいは死亡者が明らかになりました。
その後、五人の被害者が、十月十五日ですけれども、帰国されました。このとき、二週間で北朝鮮に戻すということを約束しての一時帰国だったと聞いておりますが、これ、事実としてはどうだったんでしょうか。
この発言のページ
18田田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問
その話を聞かれるとは思いませんでしたけど、あえて、まさに御関心事であるということで、できるだけ事実関係に正確にお答えをしておきたいというふうに思います。
当然のことですが、あのときに、拉致被害者の人々をできるだけ早く帰ってもらわなきゃいけないという折衝をしていたわけです。そのときに、私が個人でやったというよりも、当時、小泉総理大臣、それから福田官房長官、それから安倍官房副長官、それから外務大臣、それから私ということで、必ずそういう関係者全て集まる席でその条件をどうするかという議論をした。
そのときに、私が以前から聞いていた話は、そういう被害者の人たち…
この発言のページ
19
鈴木宗男(自民)
田中参考人、貴重な御意見ありがとうございました。
次に、塩村あやかさん。
この発言のページ
- (上の発言)
20
塩村あやか(立憲)
ありがとうございます。立憲民主の塩村でございます。
参考人の皆様、本日は、示唆に富む御講演、本当にありがとうございました。
今まさにお話がありましたように、中東ではイランへの侵攻が発生いたしておりまして、国際秩序が根本から揺らいでいると思います。これを受けて、先ほど岩間参考人も述べられましたけれども、フランスのマクロン大統領は、アメリカの安保コミットメントへの不信を背景としたのか、三十四年ぶりになると思うんですが、核弾頭の増強を表明したということになります。
翻って、我が国でも防衛装備移転の五類型を撤廃して完成品の輸出を事実上解禁しようとする歴史的な方針転換が進められています。これは、政府によれば同志国との連携強化ですが、その実態というのは、アメリカが三正面の戦況を抱え、リソースが分散をする中で、日本を含む同盟諸国が生存を懸けた戦略的自立の模索、あるいは独自の安全保障体制の再構築へとつき動かされている姿ではないかというふうにも思います。
一方で、アメリカが単独行動を強める陰で、国際法や安定を説く中国が、グローバルサウスの諸国から安定の守護神としての信頼を着実に集めているという現実も報じられています。
この大転換期における日本の立ち位置についてお伺いをしたいと思います。三名の参考人の皆さんにお伺いをしたいと思います。
岩間参考人もXで注視されておりましたけれども、韓国の米軍基地のTHAADの中東移設の検討という、そういう報道もありました。これはアメリカのリソースがアジアから引き剥がされるかもしれないという事実を物語っているのではないかという声もあります。
こうしたアメリカの不在に対して、日本が防衛装備移転を加速させて補完をする役割を深めるということが、資料にも、読ませていただいているんですけれども、神保参考人が説く新興国との橋渡しや田中参考人が提言をされております自立的なアジア外交において平和国家としてのブランドとどのような整合性を持ち得るのか、両立させていくのか、伺いたいと思っています。
私は、理想論だけでは国は防衛できないという現実を直視して防衛面を議論するという立場に立たせていただいております。しかし、それは、日本が普通の国になると、これ同義ということでもないというふうにも考えています。日本が戦後歩んできた唯一無二の平和国家という立場を、単なる制約としてではなくて、むしろ他国にはない外交的レバレッジとして、米国の今の状況をある種抑制をしながら地域を安定させるためにこそ使いこなすべきだというふうに思っております。
防衛的な拒否戦略を構築しつつ、一方で日本らしい平和のブランドを毀損させないよう、この極めて困難な二律背反をどう乗り越えていくべきか、今回の難局において日本が特別な平和国家という立場を生かした対応、賢明な世渡りと外交の知恵について、御講演の中にも回答はあったとは思うんですが、改めて三名の御意見を短く伺いたいと思います。それぞれの皆様にお伺いいたします。よろしくお願いします。
21神神保謙公益財団法人国際文化会館常務理事・慶應義塾大学総合政策学部教授
塩村委員、ありがとうございます。
大変重要な御質問で、短く答えるのは大変難しいですけれども、例に挙げられた防衛装備移転と平和国家としての日本の役割という点について絞ってお話ししたいと思います。
今回の装備移転五類型の見直し、いろいろな論点はあるんですけれども、これまでの日本が取ってきた五類型というのは、まさにこの国際紛争や直接的なこの殺傷性の高い武器ということと距離を取る形であれば積極的にこれは移転をするという方針から、いよいよこの制限を外して、よりその事案に沿った文脈の中で定義をしていくという方向になるんだろうというふうに思います。
その際にやは…
この発言のページ
22岩岩間陽子政策研究大学院大学教授
ありがとうございます。
平和国家としてのブランドということなんですけど、私自身も、日本が安易に軍事力を行使しない、あるいはその武器の輸出をしないということでいろんな国で培ってきた信用というものは大事にしていくべきだと思っています。
他方で、やはり今までの日本の政策は、アメリカという国が防衛面で大きな役割を果たしてきたことによって可能であったということもやはり無視できないであろうと。そして、その大前提が大きく変わろうとしている中で、日本のその平和国家としてのブランドを守っていくということはこれまで以上に非常に大きなチャレンジになると思っています。
私…
この発言のページ
23田田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問
それはすぐれて日本をどういう国にしたいかということにかかってくると思うんですね。日本の安全を担保する、とにかくアメリカの後ろにくっついていれば日本の安全は担保される、当然その核の抑止力なんていうのはアメリカに依存するよりほかないわけだから。したがって、アメリカの喜ぶことをするということの延長として、まさにインド太平洋で日本が武器輸出をやってフィリピンとかいろんな国の軍事力の向上を助けるということは、それはアメリカは喜ぶでしょう。
だけど、本当にそれでいいですかということが問われているわけで、私は、日本にとってベストな形は、例えばサッチャーの英国のような…
この発言のページ