お答えいたします。
抗告裁判所としては、抗告に理由があるか否かを判断するところでございまして、仮に検察官が十分な根拠がないにもかかわらず再審開始決定に対して不服申立てをした場合には、抗告裁判所において、通常、当該不服申立てに理由がないと判断されて、不服申立てが棄却されることとなると考えているところでございます。
その上で、質問の趣旨は、この判断事項がどこかということでありますけれども、再審開始決定に対する不服申立てに十分な根拠がない場合は、先ほど申し上げたとおり、通常、棄却されることになるわけでありますので、不服申立ての理由の有無に加えて十分な根拠の有無それ自体を裁判所の判断事項としなくても実質的な問題は生じないというふうに考えているところでございます。
また、抗告裁判所は、現行制度の下におきまして、抗告審における事実の取調べの結果等も踏まえまして、審理を終えた時点で検察官の不服申立てに理由があるか否かを判断しているところでありますけれども、十分な根拠の有無を裁判所の判断事項とした場合には、これを検察官が不服申立てをすると判断した時点に遡って十分な根拠があったかと言えるかという仮定的な判断をしなければならなくなるわけでありまして、例えば、そのための事実の調べをしなければならないといったことも生じ得て、かえって争点の拡散や手続の遅延を招くおそれがあるのではないかというふうに考えているところでございます。
さらに、法文上も、再審開始決定に対する不服申立てに関する規定と同一の条に、再審開始決定があったときに、不服申立ての理由等を遅滞なく公表することとする規定を設けているところでありまして、これは、検察官が不服申立てをした場合の十分な根拠に対する国民のチェックを受けるという趣旨でありまして、このような措置は、逆に言うと、十分な根拠の有無そのものは抗告裁判所の判断対象となっていないことを前提として法文ができているところであります。
ただ、繰り返しになりますけれども、不服申立てに十分な根拠がない場合は、抗告裁判所において不服申立てに理由がないと判断されて棄却されるので、実質的な問題はございませんというのが通常であるということを言えると思っております。
150
和田政宗(参政)
他方で、お聞きしますけれども、新たに第四百五十条の二、「第四百四十八条第一項の規定による決定に対しては、当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合に限り、即時抗告をすることができる。」とされています。そうすると、検察官は、当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合がない限り即時抗告等をすることはできないということになるのではないか。これはどうでしょうか。
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151佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
本法律案におきましては、再審開始決定に対する即時抗告等について、これを原則として禁止し、当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合に限ってすることができることとしているところでございますので、御指摘のとおり、この例外要件に当たらない限り即時抗告等をすることはできないこととなります。そのため、例外要件を満たさない即時抗告等は刑事訴訟法上違法となると考えられるところでございます。
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152
和田政宗(参政)
いろいろ議事録を読んだ中で御質問をしたいんですけれども、当委員会の藤原委員の質問に対し、法務省、これは佐藤刑事局長になりますけれども、検察官の行為規範を定める趣旨の規定であって、これを裁判所による判断事項とする趣旨ではございませんという答弁がありました。そうしますと、検察官が当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がないのに即時抗告等をしたとしても、裁判所はこれを棄却することはできないということなのか、答弁願います。
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- (上の発言)
153佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
抗告裁判所としては、抗告に理由があるか否かを判断するところでございまして、仮に検察官が十分な根拠がないにもかかわらず再審開始決定に対して不服申立てをした場合には、抗告裁判所において、通常、当該不服申立てに理由がないと判断されて、不服申立てが棄却されることとなると考えているところでございます。
その上で、質問の趣旨は、この判断事項がどこかということでありますけれども、再審開始決定に対する不服申立てに十分な根拠がない場合は、先ほど申し上げたとおり、通常、棄却されることになるわけでありますので、不服申立ての理由の有無に加えて十分な根拠の有無それ自体を裁判所の判断事項としなくても実質的な問題は生じないというふうに考えているところでございます。
また、抗告裁判所は、現行制度の下におきまして、抗告審における事実の取調べの結果等も踏まえまして、審理を終えた時点で検察官の不服申立てに理由があるか否かを判断しているところでありますけれども、十分な根拠の有無を裁判所の判断事項とした場合には、これを検察官が不服申立てをすると判断した時点に遡って十分な根拠があったかと言えるかという仮定的な判断をしなければならなくなるわけでありまして、例えば、そのための事実の調べをしなければならないといったことも生じ得て、かえって争点の拡散や手続の遅延を招くおそれがあるのではないかというふうに考えているところでございます。
さらに、法文上も、再審開始決定に対する不服申立てに関する規定と同一の条に、再審開始決定があったときに、不服申立ての理由等を遅滞なく公表することとする規定を設けているところでありまして、これは、検察官が不服申立てをした場合の十分な根拠に対する国民のチェックを受けるという趣旨でありまして、このような措置は、逆に言うと、十分な根拠の有無そのものは抗告裁判所の判断対象となっていないことを前提として法文ができているところであります。
ただ、繰り返しになりますけれども、不服申立てに十分な根拠がない場合は、抗告裁判所において不服申立てに理由がないと判断されて棄却されるので、実質的な問題はございませんというのが通常であるということを言えると思っております。
154
和田政宗(参政)
更にお聞きをします。
刑事訴訟法四百五十条の二を設けたとしても、検察官による違法な即時抗告等を抑制することはできないのではないか、それでは単なる訓示規定、ガイドラインにすぎないのではないかという質問を用意しておりましたけれども、昨日の質疑を聞いておりましたけれども、議事録を精査したところ、これは法務省より答弁がありましたけれども、単なる訓示規定や努力義務ではなく、当該決定等が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠なくなされた即時抗告等は刑事訴訟法上違法となるということでよろしいか、お聞きをします。
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155佐佐藤淳法務省刑事局長
御指摘のとおりでございます。
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156
和田政宗(参政)
五月二十八日の委員会質疑におきまして、法務省、佐藤刑事局長になりますけれども、抗告裁判所としては、抗告に理由があるかどうかを判断するものであるから、これを裁判所による判断事項とする趣旨ではございませんと説明をした、これは質疑の中でもやり取りがあります。
しかし、刑事訴訟法四百二十六条は、抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならないと規定をしており、即時抗告審は、即時抗告の理由の審査だけではなく、手続違反の有無を審査しなければならないのではないでしょうか。再審開始決定が取り消されるべきものと認めるに足…
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