佐藤淳法務省刑事局長

2026年5月27日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 126 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 289 発言)

お答えいたします。

平成の一桁あるいは十年代の当初のことでありますけれども、刑事裁判は様々な意味で問題を抱えておりました。とりわけ、裁判が十年たっても二十年たっても終わらないというようなことがございました。そういう中で、平成十五年に裁判の迅速化法ができたりするほかに、司法制度改革審議会などにおきまして、こういった刑事司法にまつわる様々な問題を解決するために議論が行われまして、その中で、この通常審における証拠開示の制度についても議論されることになったということであります。

その刑訴法改正により証拠開示制度が導入される前ということでありますが、その時点では、検察官が取調べを請求する証拠につきましては、刑訴法の規定によりまして、あらかじめ被告人側に開示しなければならないというふうにされていたところではありましたけれども、それ以外の、証拠として請求しないものである、いわゆる検察官手持ち証拠につきましては、開示についての規定がございませんで、最高裁の決定で示された基準に従いまして、裁判所の訴訟指揮権によって証拠の開示を命じることがあり得るというところにとどまっておりました。

このような状況につきましては、平成十三年の司法制度改革審議会意見書におきまして、最高裁の決定で示された基準の内容や開示のためのルールが必ずしも明確でなかったこともあって、開示の要否をめぐって紛糾することがあり、円滑な審理を阻害する要因の一つになっていたという指摘がなされたところでございました。

そこで、平成十六年の刑訴法改正によりまして、公判前整理手続、公判の前の整理の手続における争点あるいは証拠の整理と関連づけた証拠開示制度が導入されました。それまでは、争点であるとか証拠の整理が行われないまま裁判がずっと続く、十何年も続くみたいなことが普通にあったということでございます。

まず、その制度の内容ですけれども、検察官が証明しようとする事実を提示する、その証明に用いる証拠の取調べを請求するとともに被告人側に開示するというのが一段階であります。次に、被告人側が検察官請求証拠の証明力を判断するために必要な一定の類型の証拠、これはいわゆる類型証拠と呼んでおりますが、検察官が被告人側の請求により開示するという第二段階のパターンがありまして、その上で、被告人側が公判で予定している主張を明示する、その主張に関連する証拠、いわゆる主張関連証拠についても、検察官が被告人側の請求により開示することとされたということでございます。

前後のやりとり

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