根本参考人にお聞きをしますけれども、いわゆる連れ去りは社会問題にもなっていることなので、今回の改正案と直接には関係ないように見えるんだけれども、しかし、後見人が出てくるケースというのは結構目立つ。
例えば、昨年の三月に、江東区にいらっしゃるある女性、当時九十七歳、今九十八歳になっていらっしゃるんだけれども、警察官がいきなり家にやってきてドアを壊して入ってきて、家族三人を任意だといって連れ去っていって、それからこの九十七歳の女性と、娘さんそしてその娘さんがいまだ会えないという。だから、これまでもいろいろなケースがあって、結局、いわゆる連れ去りをされて連絡が取れないまま亡くなって、遺骨が戻ってきたというようなケースが今もあるんですよね。
だから、ここでお聞きをしたいのは、昨日の質疑の中で三木委員がこう語っていらっしゃいます。親族が本人との面会を希望しても、後見人に断られたり妨害されたりする事例が問題になっておりますと。その続きで、今度の改正案では、補助人にはそのような権限を与えられていないという理解でよろしいでしょうか、現行法でもそういった権限を与えられていないと思うと三木委員はおっしゃっているのに対して、松井政府参考人は、そのとおりだ、御指摘のとおりで、現行法でもそういう権限を与えられていないし、今度の補助人も本人と親族の面会を制限する法的権限等を付与されていないと。
これはそのとおりで正しいと思うんだけれども、ただ、現実に起きているケースだと、今、九十七歳の方が連れ去られて、いまだ、もう九十八歳になるのにどこにいるのか分からない、面会することもできないというケースなんかは、その該当の区役所が公式な文書で、これは後見人の判断なんだというようなことを書いているわけですよ。だから、現実にそういうことが起きているというのは、これはどう判断すればいいんでしょうか。
135小小澤吉徳日本司法書士会連合会会長
有田先生、御質問ありがとうございます。
先ほどの意見陳述と多少重複するかもしれませんが、御容赦をいただければと思います。
まずもって、今回の法改正、平成十一年から現在に至るまでの様々な御利用者や当事者団体の方からの御指摘というのは、先ほど来お話が出ておりますように、一旦後見人が選任されると、制度利用がその方の判断能力が回復するまで終わらないという終わらない問題、あるいは、後見人というのが包括代理権があるために、全ての代理権が、代理行為が行使可能となるという権限の広過ぎる問題、そして、三つ目としては、後見人が一旦就任されると、なかなか相性が合わない場合…
この発言のページ
136
有田芳生(中道)
先ほどもお伝えしましたけれども、一つの改正案を見ても、画期的だという評価をされる方もいれば、一方で、利用者のために改悪であるという受け止めをされる方もいらっしゃるということについてはどうお考えでしょうか。
この発言のページ
137小小澤吉徳日本司法書士会連合会会長
ありがとうございます。
そのような御意見があるということは承知をしております。恐らくは、今回の改正については、比較的、専門職の後見人の側に寄ったものであり、そして、本来後見人は親族が担うべきだという御意見があるというふうに思っています。
私も、もちろんケースによっては親族の方が後見人になる方がふさわしい事案というのは一定程度存在していると思います。しかしながら、現場の感覚で申し上げますと、相談を受けた際に、私も、事例によっては、まずは親族の方はいらっしゃいますか、そして後見人になっていただける方はいらっしゃいますかというふうにお伺いするのですが、実際…
この発言のページ
- (上の発言)
138
有田芳生(中道)
根本参考人にお聞きをしますけれども、いわゆる連れ去りは社会問題にもなっていることなので、今回の改正案と直接には関係ないように見えるんだけれども、しかし、後見人が出てくるケースというのは結構目立つ。
例えば、昨年の三月に、江東区にいらっしゃるある女性、当時九十七歳、今九十八歳になっていらっしゃるんだけれども、警察官がいきなり家にやってきてドアを壊して入ってきて、家族三人を任意だといって連れ去っていって、それからこの九十七歳の女性と、娘さんそしてその娘さんがいまだ会えないという。だから、これまでもいろいろなケースがあって、結局、いわゆる連れ去りをされて連絡が取れないまま亡くなって、遺骨が戻ってきたというようなケースが今もあるんですよね。
だから、ここでお聞きをしたいのは、昨日の質疑の中で三木委員がこう語っていらっしゃいます。親族が本人との面会を希望しても、後見人に断られたり妨害されたりする事例が問題になっておりますと。その続きで、今度の改正案では、補助人にはそのような権限を与えられていないという理解でよろしいでしょうか、現行法でもそういった権限を与えられていないと思うと三木委員はおっしゃっているのに対して、松井政府参考人は、そのとおりだ、御指摘のとおりで、現行法でもそういう権限を与えられていないし、今度の補助人も本人と親族の面会を制限する法的権限等を付与されていないと。
これはそのとおりで正しいと思うんだけれども、ただ、現実に起きているケースだと、今、九十七歳の方が連れ去られて、いまだ、もう九十八歳になるのにどこにいるのか分からない、面会することもできないというケースなんかは、その該当の区役所が公式な文書で、これは後見人の判断なんだというようなことを書いているわけですよ。だから、現実にそういうことが起きているというのは、これはどう判断すればいいんでしょうか。
139根根本雄司日本弁護士連合会日弁連高齢者・障害者権利支援センター成年後見制度利用促進法対応プロジェクトチーム座長/弁護士
お答えいたします。
日弁連の見解というわけではなくて、私の私見となりますことを御容赦ください。
まず、高齢者のいわゆる連れ去りという問題に関しまして、後見人との関係につきましては、高齢者虐待防止法という仕組みと後見人との関係というところを少し整理する必要があるのではないかというふうに考えております。そういう意味で申し上げますと、いわゆる虐待という事実認定ですとか、若しくは養護者支援の問題というような形での検討というのも必要ではないかというふうに思っております。
議員御指摘の後見人による面会制限につきまして、昨日の政府答弁においても後見人の権限ではな…
この発言のページ
140
有田芳生(中道)
この問題は根が深いので、金曜日、質問する機会がありますので、そこで詳しくお尋ねしようと思っているんですけれども。
最後に、山野目参考人、幾つかの文章を読ませていただいて、比喩がとてもよく分かるので、今日の御説明もそうでしたけれども、三つの「でも」というようなことを含めて、今日の御巣鷹山のお話もよく分かりました。
最後にお聞きをしたいのは、真の意味で終われる制度にするために、これはこれまでインタビューに答えられた中で、地域の社会福祉の営みに委ねられる見通しがなければならない、社会福祉法の改正案とも関わってというお話ですけれども、そこをもう少し、残った時…
この発言のページ
141山山野目章夫早稲田大学法学学術院教授
終われる後見ということがキーワードになって、報道におきましても、今般、成年後見制度を象徴する言葉として時に耳にすることが多うございます。
反面、成年後見制度はこういう方向に変わっていくのではないかというようなことを私は申し述べる機会がいろいろ講演等でございます。お話を聞いてくださる方から時に反発が出ることがあります。福祉を担っておられる現場の皆さんからは、あなたはそういうふうにおっしゃるけれども、それは理念というか、理屈の上ではそうかもしれないけれども、現場で抱える様々な事案においては、終われるというふうに言うけれども、そんなに簡単に終われないような事…
この発言のページ