志田陽子武蔵野美術大学造形学部教授・学長補佐

2026年6月25日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第23号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 73 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 88 発言)

大変重要なところに御質問をいただきまして、誠にありがとうございます。

私がお手元にお配りしたレジュメですと、三ページ目に書かせていただいている内容がその御質問に該当するところだと思います。

ヘイトスピーチのために国旗を使用するような表現についてはどう考えるかということですが、現在、日本には二〇一六年制定のヘイトスピーチ解消法というものがありまして、各自治体がヘイトスピーチを解消していくように努めることということで、例えば、明らかなヘイトスピーチデモ、排外的な、排撃的なデモというものに場所を貸したりはしない、また、自治体によっては処罰を検討するというところも出てきています。

この筋で考えて、そして、ヘイトスピーチと言えるものに対して国旗が利用されているという場合には、この筋、つまり、ヘイトスピーチ解消の筋で対応することは必要であると思います。ただ、それは、国旗損壊罪をわざわざ規定、新しく新設するという形ではなく、ヘイトスピーチ解消法の、現行法の枠の中で対処すべきことであると考えております。

また、それ以外の差別的表現につきましても、今、日本の法令では、差別表現それ自体を正面から法規制することは避けています。そして、メディアや学校や自治体、様々な組織の健全運営のためにそれをやめていくように努力する。例えば、企業の経営者の責任として、そうした人格権侵害が生じるような差別表現、一般にハラスメントと言われる表現を抑えていく方向が求められています。

その枠の中で、もし仮に国旗を用いた差別的嫌がらせ表現、ハラスメント表現があるとすれば、それは抑えていく方向を取るべきである。これも、国旗損壊罪を新設するという必要を私は感じておりません。それぞれの法令でそうした人格権侵害に当たるものは抑えていくべきである、人格権侵害の筋で抑えていくべきであるというふうに考えております。

以上です。

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