大変重要なところに御質問をいただきまして、誠にありがとうございます。
私がお手元にお配りしたレジュメですと、三ページ目に書かせていただいている内容がその御質問に該当するところだと思います。
ヘイトスピーチのために国旗を使用するような表現についてはどう考えるかということですが、現在、日本には二〇一六年制定のヘイトスピーチ解消法というものがありまして、各自治体がヘイトスピーチを解消していくように努めることということで、例えば、明らかなヘイトスピーチデモ、排外的な、排撃的なデモというものに場所を貸したりはしない、また、自治体によっては処罰を検討するというところも出てきています。
この筋で考えて、そして、ヘイトスピーチと言えるものに対して国旗が利用されているという場合には、この筋、つまり、ヘイトスピーチ解消の筋で対応することは必要であると思います。ただ、それは、国旗損壊罪をわざわざ規定、新しく新設するという形ではなく、ヘイトスピーチ解消法の、現行法の枠の中で対処すべきことであると考えております。
また、それ以外の差別的表現につきましても、今、日本の法令では、差別表現それ自体を正面から法規制することは避けています。そして、メディアや学校や自治体、様々な組織の健全運営のためにそれをやめていくように努力する。例えば、企業の経営者の責任として、そうした人格権侵害が生じるような差別表現、一般にハラスメントと言われる表現を抑えていく方向が求められています。
その枠の中で、もし仮に国旗を用いた差別的嫌がらせ表現、ハラスメント表現があるとすれば、それは抑えていく方向を取るべきである。これも、国旗損壊罪を新設するという必要を私は感じておりません。それぞれの法令でそうした人格権侵害に当たるものは抑えていくべきである、人格権侵害の筋で抑えていくべきであるというふうに考えております。
以上です。
70江江藤隆之桃山学院大学副学長・法学部教授
御質問ありがとうございます。
基準が明確になるべきだというのはまさに御指摘のとおりです。ただし、それが、成立後、施行までの間ではなく、もちろん施行してからでもなく、刑法は罪刑法定主義がございまして条文に書いてあればそれが基本的に適用されるものでございます、ですからこれは、成立までに基準を条文に盛り込む、もし成立するのであれば、成立するまでに明確な構成要件を条文に書き込むということが必要であると考えます。
条文が曖昧なまま、施行までに、あるいは施行後に基準が示されたとしても、罪刑法定主義上の懸念は消えない。それは、罪刑を法律で定めるのが罪刑法定主義です…
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71野野村修也中央大学法科大学院教授・弁護士
質問ありがとうございます。
内心に関わる事柄が要件になっていますと、非常にそれは、どういう内心がよい内心で、どういうものが悪意なのかということを考えなければいけなくなると思いますが、今現在お示しいただいている法律の条文からいきますと、かなり客観的な行為の状況で認定できるような条文になっているのではないかなと私は思っています。
法律は確かに言葉によって書いてありますけれども、その言葉自体は、常に一義的に解釈できるようにでき上がっているものではなくて、その時々の様々な社会通念によって解釈されているものであります。例えば、殺人という言葉自体については、ほぼ…
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高山聡史(みらい)
ありがとうございます。
いずれにしても、これが明確に理解できるものであるということが非常に重要であるというところは、お二人、共通したところかなというふうに思います。
続いて、志田参考人に伺います。
国旗を損壊する行為を規制することに対して慎重な御意見をいただいたと思うのですが、そういった場合においても、ヘイトスピーチのために国旗を損壊するということに関しては、例えば、人格権を侵害する行為やヘイトスピーチのために国旗を利用する行為を規制することに絞った立法であれば、憲法違反となる可能性が薄くなるという趣旨のことをおっしゃっていたと思います。
そこで…
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- (上の発言)
73志志田陽子武蔵野美術大学造形学部教授・学長補佐
大変重要なところに御質問をいただきまして、誠にありがとうございます。
私がお手元にお配りしたレジュメですと、三ページ目に書かせていただいている内容がその御質問に該当するところだと思います。
ヘイトスピーチのために国旗を使用するような表現についてはどう考えるかということですが、現在、日本には二〇一六年制定のヘイトスピーチ解消法というものがありまして、各自治体がヘイトスピーチを解消していくように努めることということで、例えば、明らかなヘイトスピーチデモ、排外的な、排撃的なデモというものに場所を貸したりはしない、また、自治体によっては処罰を検討するというところも出てきています。
この筋で考えて、そして、ヘイトスピーチと言えるものに対して国旗が利用されているという場合には、この筋、つまり、ヘイトスピーチ解消の筋で対応することは必要であると思います。ただ、それは、国旗損壊罪をわざわざ規定、新しく新設するという形ではなく、ヘイトスピーチ解消法の、現行法の枠の中で対処すべきことであると考えております。
また、それ以外の差別的表現につきましても、今、日本の法令では、差別表現それ自体を正面から法規制することは避けています。そして、メディアや学校や自治体、様々な組織の健全運営のためにそれをやめていくように努力する。例えば、企業の経営者の責任として、そうした人格権侵害が生じるような差別表現、一般にハラスメントと言われる表現を抑えていく方向が求められています。
その枠の中で、もし仮に国旗を用いた差別的嫌がらせ表現、ハラスメント表現があるとすれば、それは抑えていく方向を取るべきである。これも、国旗損壊罪を新設するという必要を私は感じておりません。それぞれの法令でそうした人格権侵害に当たるものは抑えていくべきである、人格権侵害の筋で抑えていくべきであるというふうに考えております。
以上です。
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高山聡史(みらい)
ありがとうございます。
人格権侵害に対する対処としてどうあるべきか、あるいは、ヘイトスピーチへの対処としてどうあるべきかという議論がこれまでも積み重ねられてきて、その枠組みで対処すべきであるという御意見であったと理解をいたしました。
続いて、野村参考人に伺います。
参考人は、国旗を損壊する行為を国民全体に向けられたヘイト行為とも位置づけられるということで、外国国章損壊罪においては、外国国章を損壊する外国人に対するヘイト行為は抑止されている形になっている、その一方で、日本国旗を損壊する日本国民に対するヘイト行為は処罰の対象になっていないということを述…
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75野野村修也中央大学法科大学院教授・弁護士
今委員がおまとめいただいたとおりでございます。
一点、先ほどの質疑の中にありましたヘイトスピーチに関して、既に法律があるので、その延長線上でという話になっていますけれども、御案内のとおり、我が国の二〇一六年のヘイトスピーチ解消法は、外国人に対してのヘイトスピーチだけを片面的に規制しているものでありまして、各自治体における条例も全てそのような状況になっております。
そのときに、多くの国民から質問があって、日本国民に対するヘイトはどうなっているんだということに対し、衆参両院の議員の皆様方が附帯決議という形で、国民に対してもヘイトが行われることは許されない…
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高山聡史(みらい)
ありがとうございます。
今日、四人の参考人の先生方に御意見をいただきまして、大変参考になりました。国旗損壊罪に対する賛否のスタンスは先生方の中でもそれぞれあると思いますが、引き続き丁寧に審議させていただいて、いただいた内容も踏まえて議論を深められればというふうに思っております。
以上で、時間ですので、私の質問を終わります。
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