志田陽子武蔵野美術大学造形学部教授・学長補佐

2026年6月25日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第23号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 60 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 88 発言)

御質問ありがとうございます。

バツ印につきましては、もっといい表現をしようよ、その表現は見苦しいよというふうに説得をする材料にはなると思いますが、しかし、これをやめさせることを刑罰によって強制するところまではできないというところは、刑法を御専門となさっておられる参考人がおっしゃったことと私自身も同じ考えを持っております。憲法が要請していること、禁止していること、その中間に、強制はしないというゾーンがありまして、バッテンをつけるという表現は、その真ん中のところにある問題であると思っております。

また、バツ印自体は、一般には、私は賛同いたしませんといったような駄目出し表現として一般に使われるものでして、例えば最高裁判事の国民投票も、最高裁判事の名前の上に、この人は罷免をしてほしいと思ったら国民がバツ印をつけることができる。これは正式に認められている行為です。

ですので、バツ印一般を侮辱表現と取ることはできず、政治的な意思表示の表現、また、内容によっては、憲法十六条の請願権、文書による正式な、請願権で保障される誠実取扱いをしてもらえるものではなかったとしても、少なくとも、不利益を受けるべきではない表現として憲法十六条の保護を受ける可能性もあるのではないかと考えております。

また、選挙妨害になるようなひどいやじ、それから、例えば、日本の国旗を用いながら、むしろ、棒状のものを使って、何か選挙演説をしている方々、候補者の活動を実力をもって妨害しているというようなことが仮にあった場合には、これは本物の選挙妨害行為として、その筋で扱うべきものと考えます。

そこまで至らないものにつきましては、やじの範囲内と考えられまして、やじというものは選挙の候補者、当事者にとっては不快なものであっても排除すべきものではないということが、北海道警やじ排除事件の最高裁判決でも確認をされておりますので、その判決の論理に従いたいと思っております。

以上です。

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