御質問ありがとうございます。
初めに、立法事実の問題、定義の問題から入りたいと思います。
私の知る限りでは、立法事実というのは、当該立法を正当化し得る社会的、経験的基礎を指しますが、実際の被害が生じていなくても、その構造的な危険性に着目して制度を設計することは法制度として一般に認められている、このように理解しております。それを反対派の皆さんが、国旗を損壊するような事例はほとんどない、聞かないなどとして立法事実が存在しないと主張されるのは、立法事実の理解としては正しくないというふうに考えております。
また、現に、予想される将来の事象に対応する立法を行った例はあります。令和三年に制定された自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律というのがありますけれども、立法当時、実際に義援金が差し押さえられた事例は確認できなかったと聞いております。しかし、将来の大規模自然災害に備えて、差押えを禁止することで被災者やその遺族が自ら義援金を使用できるようにするためにこの法律は作られたというふうに聞いておりますから、将来、そういうことがあり得る危険性に着目して立法するということも、これも立法事実であります。
また、現実にあったかどうかという意味での立法事実については、最初に四件ほど挙げました、沖縄国体の事例、あるいは富山、時間がないんですか。それ以外にも、例えば、平成八年に岩国市の旧日本海軍の殉職者記念碑近くのポールに掲揚されていた日の丸が焼却された事件とか、平成十四年には横浜市議会議員二名が議場に掲揚されていた国旗を引き降ろそうとした事例などがあります。
立法事実というのは、先ほど野村参考人がおっしゃいましたように、他国で問題になっていれば自国でも起こり得るんじゃないかということを想像して立法するということも、これも立法事実だと思いますので、おっしゃるとおり、広く考えていいんじゃないかなというふうに思っております。
以上でございます。
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山下貴司(自民)
ありがとうございました。
以上で各参考人からの御意見の開陳は終わりました。
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山下貴司(自民)
これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。安藤たかお君。
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11安安藤たかお(自民)
どうも、安藤でございます。
本日は、参考人として御出席をいただきまして、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。
先生方からお話しされた内容と非常に重なる部分がありますけれども、あえて質問をさせていただきたい、そう思っております。
では、最初の質問ですけれども、国旗損壊罪の立法の必要性に対してです。
百地参考人と野村参考人にお願いしたいと思います。先生方、ほとんどお話しになりましたけれども、話し足りないこと、あるいはちょっと深掘りしたいことを含めて教えていただければと思います。
現行の器物破損罪や自国旗に関する一般法で対応可能な事…
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- (上の発言)
12百百地章日本大学名誉教授
御質問ありがとうございます。
初めに、立法事実の問題、定義の問題から入りたいと思います。
私の知る限りでは、立法事実というのは、当該立法を正当化し得る社会的、経験的基礎を指しますが、実際の被害が生じていなくても、その構造的な危険性に着目して制度を設計することは法制度として一般に認められている、このように理解しております。それを反対派の皆さんが、国旗を損壊するような事例はほとんどない、聞かないなどとして立法事実が存在しないと主張されるのは、立法事実の理解としては正しくないというふうに考えております。
また、現に、予想される将来の事象に対応する立法を行った例はあります。令和三年に制定された自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律というのがありますけれども、立法当時、実際に義援金が差し押さえられた事例は確認できなかったと聞いております。しかし、将来の大規模自然災害に備えて、差押えを禁止することで被災者やその遺族が自ら義援金を使用できるようにするためにこの法律は作られたというふうに聞いておりますから、将来、そういうことがあり得る危険性に着目して立法するということも、これも立法事実であります。
また、現実にあったかどうかという意味での立法事実については、最初に四件ほど挙げました、沖縄国体の事例、あるいは富山、時間がないんですか。それ以外にも、例えば、平成八年に岩国市の旧日本海軍の殉職者記念碑近くのポールに掲揚されていた日の丸が焼却された事件とか、平成十四年には横浜市議会議員二名が議場に掲揚されていた国旗を引き降ろそうとした事例などがあります。
立法事実というのは、先ほど野村参考人がおっしゃいましたように、他国で問題になっていれば自国でも起こり得るんじゃないかということを想像して立法するということも、これも立法事実だと思いますので、おっしゃるとおり、広く考えていいんじゃないかなというふうに思っております。
以上でございます。
13野野村修也中央大学法科大学院教授・弁護士
御質問ありがとうございます。
ちょっと私は、もう既にかなり御質問の内容についてお話しさせていただきましたので、なぜ私が今回こういう形の発言をさせていただいたかの背景だけお話をさせていただきます。
実は、国旗損壊罪が存在しているヨーロッパ諸国の実際の処罰事例をいろいろと調べさせていただきましたところ、やはり表現の自由に該当するようなものについては処罰から外れていて、最終的には、ヘイトと思われるような悪質な、著しい侮辱行為といったようなものについて、それが処罰の対象になっているというのが現状であります。恐らく我が国におきましても、この法案ができますと、実…
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14安安藤たかお(自民)
どうもありがとうございました。
では、次の質問に移らせていただきます。
次は、表現の自由とのバランスに関してです。これまた百地参考人にお願いしたいと思います。
先生は、表現の自由は公共の福祉によって制約され得るとの立場に立ち、違法性判断の具体的基準をどのように定めるべきか、また、それらの基準を法文や運用指針にどのように落とし込むべきか、どうか御示唆をいただければと思います。
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15百百地章日本大学名誉教授
御質問ありがとうございます。
表現の自由との関係ですけれども、表現の自由は極めて大切な権利であることは私も考えております。人後に落ちません。しかし一方で、制約があることも事実でありまして、これは各種の判例によって積み重ねられています。
今回の国旗損壊罪につきましては、表現の自由の侵害とされないように、公然と国旗を損壊し、除去し、又は汚損する行為、つまり、通常考えても犯罪的行為とみなされるような行為に着目して、限定した上でそれを処罰するということでありますから、私は表現の自由とのバランスをきちんと考えた上での立法だと思っております。
したがいまして、…
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