ありがとうございます。
国民の感情を保護法益とするような法律として、今挙げていただいたようなものは実際にあるというところを理解をいたしました。
次に、立法の根拠の一つとされる、いわゆる均衡論について伺います。
本法案の根拠として、先ほど来議論になっておりますとおり、外国の国章を損壊する罪は存在するにもかかわらず、自国の国章を損壊する罪は存在しない、これが均衡を欠くのではないかという考え方が示されております。
確かに、国民の感情という観点に照らして考えますと、いずれの国の国旗であっても、また自国の国旗であればなおのこと、敬意を持って扱いたいという感情は保護されてしかるべきとも考えられます。素朴な感情として理解できるものである。しかし、刑法九十二条の外国国章損壊罪は、その条文の置かれている位置からも明らかなとおり、国交に関する罪の一つとして規定されているものでございます。
すなわち、外国国章損壊罪は、我が国と諸外国との間の外交関係を危うくする行為を防ぐことにその主たる眼目があると解されており、今回の法案とは保護しようとしている法益が異なるのではないかという指摘があるものと承知をしております。
なお、外国国章損壊罪においては、外国政府の請求があって初めて公訴を提起し得るものとされていることからも、外交関係という国家的な利益に着目した規定であることをうかがわせる一つの手がかりもあると思います。
そうした場合に、仮に両者の保護法益が異なるものだとするのであれば、保護法益を異にする規定を均衡論の根拠とすることは、立法事実の論証として整合的と言えますでしょうか。この点につきましては、自民党提出者、そして維新提出者、それぞれの見解を伺います。
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平沼正二郎(自民)
お答えを申し上げます。
立法事実に関してのお尋ねをいただきました。
まず、立法事実に関して言えば、例えば、昭和六十二年、競技会場に掲揚されていた日の丸を引き降ろし、ライターで火をつけて掲げた後、その場に投げ捨て、半分ほど焼失させた事例、二つ目に、平成三年に、大学生四名が大学正門に掲揚されていた日の丸を引きずり降ろした事例、三つ目に、平成八年に、旧日本海軍殉職者記念碑近くのポールに掲揚されていた日の丸を焼いた事例、四つ目に、平成二十年に、神社の境内で参拝客が所持していた日の丸を奪い、足で踏みつけた上、さおを折った事例などを確認をしております。
これら…
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281
高山聡史(みらい)
ありがとうございます。
具体的な事例としては器物損壊罪がある中で、それぞれおっしゃっていただいたような事例があるということと、また、将来に向かった抑止という側面もあるということで承知をいたしました。
次に、本法案が守ろうとしている保護法益について伺います。
本法案は、国旗を大切に思う国民の感情やその尊厳を保護法益とするものであると理解しております。これは、生命、身体、財産、名誉といったその輪郭が比較的明確で、個別的かつ具体的な利益と比較いたしますと、その内容や範囲が、ともすると捉えづらいのではないかという意見も聞かれるところです。
感情というのは…
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282
平沼正二郎(自民)
お答え申し上げます。
保護法益の実例ということで、こういった国民感情が刑罰によるというものをお伺いいたしました。
本罪と同じく、ある種の社会的に共有されている感情を社会的法益として保護するものとして、例えば、我が国では、礼拝所に対する一般の宗教的な感情を保護する礼拝所不敬罪、二つ目に、健全な性秩序、性風俗ないし公衆の性的感情を保護する公然わいせつ罪、三つ目に、動物愛護の良俗を保護する動物の愛護及び管理に関する法律における動物虐待罪などが挙げられます。
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- (上の発言)
283
高山聡史(みらい)
ありがとうございます。
国民の感情を保護法益とするような法律として、今挙げていただいたようなものは実際にあるというところを理解をいたしました。
次に、立法の根拠の一つとされる、いわゆる均衡論について伺います。
本法案の根拠として、先ほど来議論になっておりますとおり、外国の国章を損壊する罪は存在するにもかかわらず、自国の国章を損壊する罪は存在しない、これが均衡を欠くのではないかという考え方が示されております。
確かに、国民の感情という観点に照らして考えますと、いずれの国の国旗であっても、また自国の国旗であればなおのこと、敬意を持って扱いたいという感情は保護されてしかるべきとも考えられます。素朴な感情として理解できるものである。しかし、刑法九十二条の外国国章損壊罪は、その条文の置かれている位置からも明らかなとおり、国交に関する罪の一つとして規定されているものでございます。
すなわち、外国国章損壊罪は、我が国と諸外国との間の外交関係を危うくする行為を防ぐことにその主たる眼目があると解されており、今回の法案とは保護しようとしている法益が異なるのではないかという指摘があるものと承知をしております。
なお、外国国章損壊罪においては、外国政府の請求があって初めて公訴を提起し得るものとされていることからも、外交関係という国家的な利益に着目した規定であることをうかがわせる一つの手がかりもあると思います。
そうした場合に、仮に両者の保護法益が異なるものだとするのであれば、保護法益を異にする規定を均衡論の根拠とすることは、立法事実の論証として整合的と言えますでしょうか。この点につきましては、自民党提出者、そして維新提出者、それぞれの見解を伺います。
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平沼正二郎(自民)
お答え申し上げます。
高山委員御指摘のとおり、外国国章損壊罪は、直接的には我が国の外交作用の円滑、安全を保護するものでありますけれども、そのために外国の人々の感情を害するような行為を禁圧しようとするものでもあるとも捉えられます。
このように考えたとき、日本国国旗損壊罪がない現状においては、少なからぬ国民にとって、国旗を大切に思う国民の気持ちは万国共通であるにもかかわらず、我が国では、外国国民の気持ちは保護される一方で、日本国民の気持ちは保護されず、アンバランスであると受け止められる状況にあると思っております。
そのような意味で、外国国章損壊罪のみ存…
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黒田征樹(維新)
答弁内容としてはほぼかぶる部分があるかもしれませんけれども、私が準備したというか、今お答えできる範囲でお答えをさせていただきます。
外国国章損壊罪というのは、我が国の外交作用の円滑、安全という国家的法益、これを保護するという、先ほどもお話がありましたけれども、そのために外国の人々の感情を害する行為を禁圧しようとするものであります。
このように考えますと、日本国国旗損壊罪がない現状では、国旗を大切に思う心は万国共通であるにもかかわらず、外国国民の気持ちは保護される一方で、日本国民の気持ちは保護されないという、これも先ほど来ありますけれども、不均衡が生じ…
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286
高山聡史(みらい)
ありがとうございます。
いずれの御答弁においても、保護法益が一対一で対応する、同じくするものではないということは共通していた一方で、外国国章損壊罪においても、外国の国章を大切にする国民感情、これは外国の方の国民感情であったり、外国の国章に敬意を払う方の国民感情であったりすると思いますが、そういったものも保護法益に含まれるという御見解が示されたものというふうに承知をいたしました。外国国章損壊罪の保護法益の議論はここで行うものではないかなと思いますが、そういった関係性にあるというふうに理解をして、次の御質問に移りたいと思います。
次に、既存の法律との関係…
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