文月涼 (自由民主党)

2026年5月27日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 116 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 155 発言)

ありがとうございます。日々の御尽力に感謝いたします。

これらの取組は、主に認知戦を下流から見た対処であると考えられます。下流の水が濁っているならば、元から断つために、濁りの発生源にも目を向けなければなりません。その主たる発生源がSNS企業なのは明白だと思います。

対処の鍵は、SNSにソーシャルという文字が入っているように、そのサービス自体にコミュニケーションのある社会を内包している点にあります。月間で見るユーザー数は数億人レベルから大きいものは三十億人超、売上高で比較すると中堅国家並み、政治的意図を明言して、突然、利用者十六億人の独自通貨を発行しようとした会社もある。そして、法的に国ではないが、国家規模という共通認識を持たれているものもあります。

国家の成立要件である国民、国土、統治機構と他者からの承認のうち、インターネットは実物としての大きさの概念がないので国土は除外して、その上で、企業という名前を覆って、単なる組織として評価した場合、それは国家の要件を満たした新しい国の形態と言っても問題がないレベルだと考えます。

そして、現状、その社会で十分なガバナンスが構築されていないがゆえに、濁った水が外に流出し、その処理コストが下流の私たちの社会につけ回されている。彼らが根本的な対処を行えないならば、単なる情報通信プラットフォームから、コミュニケーション社会を内包する国家規模のプラットフォームとして別枠を設け、自らの責任と費用において国に準じる秩序や治安の構築を求め、やらないならば、自国民の保護に乗り出さざるを得ないと明言するべきではないでしょうか。

こういったスタンスの表明は、認知戦の攻撃発生の根源に対する抑止になると考えます。是非政府にこの考え方を共有していただきたいと思います。

次は、認知戦に関して、攻撃を困難にする手段についてです。視点は、権利に基づき担保されている安全が損なわれた場合、回復されるべきか否かです。

現実世界では、私たちは、犯罪が多発している地域から自らの意思で逃れたり、病気が発生している地域に自らの意思で近づかないといった行動を取ったりすることができます。これは移動の自由であります。では、災害や拘束でそれが阻まれたらどうか。当然、回復されるべきというのが答えであると思います。

この答えをインターネットやSNS環境に当てはめたらどうでしょう。インターネットは距離がありませんから、自らの意思で犯罪者や危ない情報から逃れることは困難です。スマホならば置けばよい、ウェブならば見なきゃよいと言われるかもしれませんが、社会生活のための必要な情報や有益な情報もここからやってくるので、見なければ別の不利益が発生してしまう。問題は、悪意ある攻撃や情報と必要な情報が混然一体となってしまっている状態にあります。

では、どうするか。SNSを使った認知戦に限って言うならば、今後の攻撃の主体はAIによるボットアカウントになっていくと考えられます。これに対して、私たちは、実在の人間だけが持ち得るIDや証明書などによりアカウントを認証、つまり、実在性確認をし、これを基にボットと区別するという方法が考えられます。

ここで、デジタル庁に御質問いたします。

実在性確認にはマイナンバーカードを必ず使えという話ではないという前提ですが、実在性確認のために一つの選択として、マイナンバーカードにある情報を使って、名前や住所などの個人情報と直接結びつけず、匿名性を保った本人確認からユニークな認証を行うことは可能ですか。

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