布施哲国際社会経済研究所特別研究主幹

2026年5月14日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 26 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 95 発言)

御質問ありがとうございます。

現法体系との整合性、実現可能性については鈴木参考人の御説明に尽きるというふうに理解をしておりますが、一方で、現法体系の中においてもできることがあるということがあれば、それが一体何なのかというところの御説明をさせていただきたいというふうに思っております。

例えば、不可欠性を相手に認識をしてもらって初めて抑止効果が生まれるという話をさせていただきましたけれども、相手に対して伝え方、コミュニケーションの仕方、シグナリングの送り方というのは、公開の場所で公開情報に基づいて行うことも十分可能だと思います。

例えば、アカデミアの現場において学会での発表を通じて行うとか、経済安保シンクタンクに所属している研究者がシンクタンクレポートを発表することで、日本の強み、場合によっては他国がその日本の強みの技術に依存している状況をデータに基づいて実証的にまとめたレポートを発表するといったことも、相手に対するシグナリングになり得るというふうに私は理解しています。

今年の二月に、ヨーロッパにエコノミックセキュリティータスクフォースという研究者グループがあるんですけれども、彼らが出したレポートがまさにそうした趣旨でして、EUが持っている不可欠性の技術は何なのか、その技術を日本の技術と掛け合わせると中国とアメリカに対してどのぐらいの交渉力が発揮できるのかといったレポートを発表しております。こういったレポートもシグナリングの在り方の一つかなというふうに考えられると思います。

あと、もう一つは、相手に日本への依存性を知ってもらう、認識してもらうという観点でいえば、デリスキングでリスクを回避して相手から遠ざかるというところがよく注目されがちですけれども、むしろ相手のエコシステムに入っていって、より日本の製品やサービスを取り込んでもらう、あるいは依存してもらうというところも、その過程を通じた日本の不可欠性を認識するということにもつながり得るのではないかなというふうに考えております。

ありがとうございました。

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