御質問ありがとうございます。
現法体系との整合性、実現可能性については鈴木参考人の御説明に尽きるというふうに理解をしておりますが、一方で、現法体系の中においてもできることがあるということがあれば、それが一体何なのかというところの御説明をさせていただきたいというふうに思っております。
例えば、不可欠性を相手に認識をしてもらって初めて抑止効果が生まれるという話をさせていただきましたけれども、相手に対して伝え方、コミュニケーションの仕方、シグナリングの送り方というのは、公開の場所で公開情報に基づいて行うことも十分可能だと思います。
例えば、アカデミアの現場において学会での発表を通じて行うとか、経済安保シンクタンクに所属している研究者がシンクタンクレポートを発表することで、日本の強み、場合によっては他国がその日本の強みの技術に依存している状況をデータに基づいて実証的にまとめたレポートを発表するといったことも、相手に対するシグナリングになり得るというふうに私は理解しています。
今年の二月に、ヨーロッパにエコノミックセキュリティータスクフォースという研究者グループがあるんですけれども、彼らが出したレポートがまさにそうした趣旨でして、EUが持っている不可欠性の技術は何なのか、その技術を日本の技術と掛け合わせると中国とアメリカに対してどのぐらいの交渉力が発揮できるのかといったレポートを発表しております。こういったレポートもシグナリングの在り方の一つかなというふうに考えられると思います。
あと、もう一つは、相手に日本への依存性を知ってもらう、認識してもらうという観点でいえば、デリスキングでリスクを回避して相手から遠ざかるというところがよく注目されがちですけれども、むしろ相手のエコシステムに入っていって、より日本の製品やサービスを取り込んでもらう、あるいは依存してもらうというところも、その過程を通じた日本の不可欠性を認識するということにもつながり得るのではないかなというふうに考えております。
ありがとうございました。
23鈴鈴木一人東京大学公共政策大学院教授/国際文化会館地経学研究所長
御質問ありがとうございます。
今回の事案においてナフサが指定されていないのではないかということなんですが、経済安全保障推進法の設置の経緯から考えますと、元々、石油並びに石油製品に関するものは、これは別途、石油備蓄法等でカバーされているということで、経済安全保障推進法の中に積極的に取り込まれなかった、こういうことがあったがゆえに、今ちょうど法律と法律の間に落ちてしまった案件なのではないかなというふうに理解をしています。
ただ、後藤議員のおっしゃるとおり、未然に防ぐ、また、行為に限定するということについては、やはりこの法律の可能性を制限してしまうことにな…
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後藤祐一(中道)
具体的な御回答、ありがとうございます。
次に、これは改めてまた鈴木参考人と布施参考人にお伺いしたいと思いますが、先ほどから不可欠性の議論がございました。我が国が、他国にとって不可欠な技術や物資、こういったものを持っていくべきじゃないか、それが他国に対しての抑止になるんじゃないか、全くそのとおりだと思います。
今回の改正も含めて経済安保法、あるいはほかの外為法とかそういったものを含めて、不可欠性の観点から、あるいは攻めの経済安保の観点から、今の日本の法体系で攻めができるんでしょうか。あるいは、もうちょっと丁寧な言葉で言うと抑止力を、例えば日本が全世界の…
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25鈴鈴木一人東京大学公共政策大学院教授/国際文化会館地経学研究所長
御質問ありがとうございます。
まさにおっしゃるとおり、不可欠性は、ある意味、不可欠性を持っているだけでは十分な抑止力にはならないというふうに私は理解しております。これが抑止力として機能し、他国が日本に対して威圧をかけないようにするために、こちらも何らかの形での対抗措置が取れるということを見せるためには、やはりこの抑止力を進めるための法体系が必要だというふうに考えております。
現行の法体系で恐らく可能なのは、外為法十条に基づく閣議決定で、こうした輸出を規制するという判断をすることは可能であろうというふうに思います。ただ、これは非常に、閣議決定という政治…
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- (上の発言)
26布布施哲国際社会経済研究所特別研究主幹
御質問ありがとうございます。
現法体系との整合性、実現可能性については鈴木参考人の御説明に尽きるというふうに理解をしておりますが、一方で、現法体系の中においてもできることがあるということがあれば、それが一体何なのかというところの御説明をさせていただきたいというふうに思っております。
例えば、不可欠性を相手に認識をしてもらって初めて抑止効果が生まれるという話をさせていただきましたけれども、相手に対して伝え方、コミュニケーションの仕方、シグナリングの送り方というのは、公開の場所で公開情報に基づいて行うことも十分可能だと思います。
例えば、アカデミアの現場において学会での発表を通じて行うとか、経済安保シンクタンクに所属している研究者がシンクタンクレポートを発表することで、日本の強み、場合によっては他国がその日本の強みの技術に依存している状況をデータに基づいて実証的にまとめたレポートを発表するといったことも、相手に対するシグナリングになり得るというふうに私は理解しています。
今年の二月に、ヨーロッパにエコノミックセキュリティータスクフォースという研究者グループがあるんですけれども、彼らが出したレポートがまさにそうした趣旨でして、EUが持っている不可欠性の技術は何なのか、その技術を日本の技術と掛け合わせると中国とアメリカに対してどのぐらいの交渉力が発揮できるのかといったレポートを発表しております。こういったレポートもシグナリングの在り方の一つかなというふうに考えられると思います。
あと、もう一つは、相手に日本への依存性を知ってもらう、認識してもらうという観点でいえば、デリスキングでリスクを回避して相手から遠ざかるというところがよく注目されがちですけれども、むしろ相手のエコシステムに入っていって、より日本の製品やサービスを取り込んでもらう、あるいは依存してもらうというところも、その過程を通じた日本の不可欠性を認識するということにもつながり得るのではないかなというふうに考えております。
ありがとうございました。
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後藤祐一(中道)
ありがとうございます。
ここまでの、中東情勢、ナフサ不足、あるいはミュトス対応、そして不可欠性、こういった状況を見ますと、もう次の法改正が必要ではないかと思うんですね。
検討規定というのがあるんですけれども、これは今回の改正の施行の状況を勘案して検討するというのが、施行後三年を目途として、ちょっとこれは遅過ぎだと思うんです。今回の改正部分以外も含めて、もっと大きなことが起きていますので、この法律が成立したらすぐにでも次の改正に向けて検討すべきじゃないかと思いますが、鈴木参考人、いかがでしょうか。
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28鈴鈴木一人東京大学公共政策大学院教授/国際文化会館地経学研究所長
ありがとうございます。
まさに、今、国際情勢は極めて速いスピードで動いていて、大きな変化が我々が想定しないスピード感で起きていますので、その意味では、常に柔軟な対応が可能になるような法制度であるべきだというのが一般原則だと思っております。
その意味では、法改正が本当に必要なのかどうかも含めて検討されるべきだと思いますが、あえて三年と、こういうふうに限定をする必要もなく、将来において適宜法改正を進めていくということが可能になるような柔軟な制度であるということが望ましいと考えております。
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後藤祐一(中道)
最後、植松参考人に伺いたいと思いますが、これまでの経済安保法、そして今回の改正で、民間企業として、こういう運用をされると困るとか迷惑だとか、こういうことにちゃんと配慮してほしいというところがございましたら、最後にお願いしたいと思います。
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