伊藤寿浩日本放送協会理事・技師長

2026年6月25日・第221回国会 衆議院 総務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 37 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 106 発言)

お答えいたします。

まず、先月下旬に開催いたしましたNHK技研公開二〇二六にお越しいただきまして、本当にありがとうございます。

多くの方に御来場いただきまして、十年、二十年先を見据えた最先端の研究成果から、直近の課題解決に向けた研究開発の状況というのを御紹介することができました。今お話しいただきました来歴情報技術あるいはマルチモーダルな大規模言語モデルの実現を目指す独自LLMなどにつきましては、これも今回の技研公開で御紹介をいたしました。

来歴情報技術につきましては、メディアの信頼性向上のために、コンテンツの制作者あるいは編集履歴などの来歴情報を利用者に提示する技術であります。コンテンツの出どころと、それから認証に関する国際的な標準規格に準拠した来歴情報を付与、検証するシステムにつきまして、研究成果として御覧をいただいております。この技術につきましては、映像素材の出どころあるいは改ざんの有無を自動的に判別する映像管理システムとして放送現場で活用を始めたところでございます。引き続き、メディア業界全体での活用に向けまして、制作ワークフローに適した技術開発あるいは検証を行ってまいりたいというふうに思っております。

大規模言語モデルの研究開発につきましては、これまでテキストを対象に研究を進めてまいりましたけれども、番組の映像、音声、字幕も対象に加えました。これらを学習することで、放送コンテンツに適応したマルチモーダルな大規模言語モデルの実現を目指しております。この研究の取組を始めたところでありまして、今後とも、課題を解決しながら、実用化に向けた研究開発に挑戦してまいりたいと思います。

NHK放送技術研究所は、民間の研究所とは異なりまして、放送法に基づいて、放送及びその受信の進歩発達に必要な調査研究を行うための公共放送の研究機関でございまして、これまでも、開発した技術で社会貢献に資すると判断したものにつきましては社会に還元してまいりました。今後も、放送技術研究所での研究成果を広く社会に還元できるよう取り組んでまいりたいと思います。

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