西園勝秀 (中道改革連合)

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 国土交通委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 34 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 120 発言)

佐々木副大臣、力強い御答弁ありがとうございます。港湾ロジスティクスは戦略十七分野の一つですので、是非、港湾への予算の重点配分をよろしくお願いいたします。

本日は、ここにちょっと一冊の本をお持ちいたしました。これは、平成十一年に旧運輸省港湾局が監修した「港湾の施設の技術上の基準・同解説」です。

港湾施設を建設する際に必要となる技術基準と、その具体的な設計手法が示されており、まさに港湾技術者にとっての教科書というべき存在です。この基準・同解説はおおむね十年ごとに改定が行われております。

平成七年に運輸省へ港湾技官として入省した私は、係長時代にこの改定作業に携わる機会をいただきました。当時、検討委員会の委員長を務めておられたのは、防波堤に作用する波圧算定式、いわゆる合田式を確立された合田良実先生でした。港湾工学の世界的権威である合田先生から直接御指導を賜る機会をいただいたことは、私にとって、技術者人生におけるかけがえのない財産でございます。合田先生がこの基準・同解説に自らの人生を懸けていると語られた言葉は、今もなお私の胸に深く刻まれております。

私はその後、二度にわたる基準改定にも携わらせていただき、現在使用されている平成三十年版では、編集小委員長として事務方の取りまとめをさせていただきました。合田先生に胸を張って御報告できる仕事ができたかどうか、自信があるわけではございません。しかし、ただ一つ確信を持って申し上げられるのは、編集作業に関わった全ての皆様がそれぞれの立場でベストを尽くし、我が国の港湾技術の発展のために最大限の努力を重ねてくださったということです。この場をおかりして、関係者の皆様に改めて深く敬意と感謝を申し上げます。

新たに開発され、その有効性や汎用性が確認された技術であっても、基準・同解説に掲載されなければ全国的な普及にはつながりません。そして、その見落としは、結果として我が国の港湾技術の進歩を停滞させることにもなりかねません。だからこそ、将来を見据えながら、今後普及すべき技術を的確に評価し、基準へ反映させていくことが極めて重要であると考えてまいりました。

前回の改定から既に八年が経過しており、現在、次期改定に向けた検討作業が進められているものと承知しています。その意味では、前回改定以降に新たに蓄積、確認された技術的知見については、積極的に基準・同解説へ反映させていくべきと考えます。例えば、しゅんせつ土砂を脱水固化し築堤材として有効活用する技術については、新門司沖土砂処分場において十年以上にわたる実証、検証が重ねられ、実用化可能技術として高く評価されています。

こうした新技術を今後どのように基準・同解説へ位置づけ、普及につなげていくお考えか、政府の御見解をお聞かせ願います。

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