市原麻衣子一橋大学大学院法学研究科教授

2025年2月26日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 36 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

どうもありがとうございました。

トランプ外交に関して、実は私はここ数日、いろんな方と、アメリカの方々とちょっと話す、議論する機会がありまして、議論をしてきたんですけれども、特に最初の百日目で様々な既存のシステムを壊していくという動きを取るだろうと、しかし、その後、恐らく様々な立て直しの動きが出てくるんじゃないかというような見方もあります。それですので、現在の動きがどこまで継続するかというのは分かりませんが、現在の動きをベースに考えたときに、リスクとベネフィットというのはインクルーシブ・ピースの観点からそれぞれあるんだろうと思います。

リスクの観点は規範です。それまで国際社会の中で重視されてきた人権、法の支配、自由といった規範、特にマイノリティーの権利に関して、この規範がスケープゴートにされていくことによって国際的に同様の動きが起きてくると。日本においても、恐らく排外主義的な動きの加速というものを懸念せざるを得ないのだろうと思います。

他方で、ベネフィットということを考えますと、アメリカが覇権国としての動きをやめるというような一連の政策だというふうに理解できますので、アメリカ一国によってリードされてきた国際秩序というものから主体が多様化した国際秩序というものに転換をしていくという、まあ気付きの機会を我々に与えているのだと思います。それですので、特に日本と欧州だと思っているんですが、これらの国々が国際秩序を守っていくために私たちは何をしなければいけないのかということを考えて動いていくという機会になっているかなと思います。

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