成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2025年5月8日・第217回国会 参議院 法務委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 94 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 101 発言)

電磁的記録提供命令を行うためには、裁判官の事前の令状審査を経る必要があります。そして、裁判官は、警察官から出された疎明資料に基づいて被疑事実に関連するというふうに判断したデータのみを提供させるべき電磁的記録として定めて令状を発付するというふうな仕組みが取られておりますので、元々今回の法案の中では、その被疑事実と関連性を有しない個人情報等を取得しないような仕組みが設けられていたと言うことができます。

その上で、今回、衆議院の修正案において新たに附則四十条というものが設けられたわけですけれども、この点は国会議員の先生方の問題意識を踏まえた修正であるというふうに認識しておりまして、このような附則が定められた以上は、その元々の法案以上に、捜査機関は本当に被疑事実に関連するデータであるのかということを事前によく考えた上で疎明資料を作成し、さらに裁判官も、その被疑事実に関連するデータにきちんと限定できているのかというところを、先ほど申し上げたように、データの作成された時期とかあるいはそのファイルの形式等で十分に限定した形で令状を発付すると。その意味で、本法案以上に、この附則を踏まえてより慎重な手続を経てデータが取得されることになると思いますので、この附則は非常にいい附則だというふうに考えております。

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