資料を、資料一の方を御覧いただきたいんですが、まず、今大臣がおっしゃられた憲法三十一条というのをそこに書いています。その下に自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律、その中で危険運転致死傷罪というところがありまして、その二号で、制御することが困難な高速度で自動車を走行させた場合には、危険運転致死傷罪ということで一年以上の懲役というふうになっておりますし、七号で、赤信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する場合、これも一年以上の懲役ということになっています。これについては後ほど質問します。
今度、その下の出入国管理及び難民認定法、これはこの法務委員会でもかなり問題になったところですけれども、永住者の在留資格の取消しに関しまして、永住者の在留資格をもって在留する者が、この法律に規定する義務を遵守せず、又は故意に公租公課の支払をしないことということで、故意にという解釈をめぐってかなりこの法務委員会で問題になって、法務大臣の方が、ガイドラインを作るのでそっちの方で分かるようにしますからと、そういう御意見でした。
この前、法務省の方に聞いたら、今ガイドラインを作っている途中であると、要はまだできていないということでしたので、是非この辺り、判断する人間によって右に行ったり左に行ったり、そういうぶれることがないようなガイドラインを作っていただければというふうに思っております。
次に、先ほどの自動車運転により人を死傷させる行為等の処罰の法律というものの、これについて若干説明させていただきたいんですが、法律が曖昧だと非常に困るという例がこの案件だと思います。
これ、大分県で発生した事故で、十九歳の少年が大分県の長い直線である道路を百九十四キロ、制限速度六十キロのところを百九十四キロで突っ走っていて、対向車が右折するときにそれにぶつかって対向車が亡くなったと、こういう案件です。
当初、検察官の方は、これは危険運転じゃなくて過失運転であると。過失運転になれば七年以下の懲役なんですね。危険運転なら二十年以下の懲役、一年以上二十年以下ということになるので、重さが大体三倍ぐらい違うと、こういう案件でした。それを聞いた遺族が、余りにもそれはひどいんじゃないかということで署名活動をやって、二万八千通の署名が集まって、それを検察庁に提出したら、検察庁の方が、まあ心を動かしたんでしょう、主位的訴因を危険運転に変えて、予備的訴因で過失運転という二本立てで起訴し直したと、こういう案件です。
現在、大分地裁でこの前判決が出まして、危険運転に該当するということで有罪判決が出ましたが、被告人の方は、これは危険運転じゃなくて過失運転だと、この制御することが困難な、制御することが困難な高速度ということを検察官側は立証できていないと、だから、過失運転であれば認めるけれども、危険運転であれば認めないということで控訴して、今福岡高等裁判所で裁判をやっている途中です。
これ、裁判の当事者とすれば、検察官、それから被害者側の遺族、それから被告人、その弁護人、それと裁判官、五者が関与してくるんですが、この条文が曖昧なので、当初の検事は過失運転という軽い方で起訴したんですね。これが納得できぬと遺族の方はなりました。今度、弁護人側は、これは立証ができていないじゃないかと、制御することが困難というふうに言えるのか言えないのか、立証ができていないんじゃないかということで争っています。
私、被告人も、あっ、遺族は当然、過失運転だと軽過ぎると、こういう気持ちですね。私、当初、被告人も本当に争うつもりかなと思っていたら、実は、被告人は、自分がやったことは悪いことなので早く決めてもらいたいというのが被告人のどうも本心みたいなんですね。俺は悪いことやってないというのではなくて、悪いことはやった、その罪は償いたい、だけど、どっちかよく分からぬから早く決めてもらいたいというのが被告人の意思のようです。これ、担当の弁護人から聞きましたので、これは間違いないと思いますね。ただ、弁護人とすれば、こういう曖昧な条文で、はい、分かりました、じゃ、主位的訴因である危険運転致死罪を認めますなんということは言えないので今争っていると、そういう状況です。
私、弁護人にどうして憲法違反で争わぬのかと実は言ったんですけど、まあそこまでは余り話を大きくしたくないということで憲法違反の主張はしていないみたいなんですが、いずれにしても、みんながこれで困っていると、被害者だけじゃなくて被告人まで困っている、罪は償いたいんだけど、どっちで償っていいかよく分からぬと。ということなので、これは法律の条文が曖昧なゆえにこういうふうなみんなが困ると、そういう事態を引き起こすのがこの曖昧な法律を作った結果だろうというふうに思っております。
おかげさまで、法務省の方としてこの法律の改正の方に今動いていただいているというふうに聞いておりますので、この今改正がどの程度進んでいるのか、また、どういう方向で改正しようというその方向性というか、それについて法務大臣の方から御教示いただければと思います。
3
若松謙維(公明)
法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、法務行政の基本方針に関する件について質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
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4
古庄玄知(自民)
皆さん、おはようございます。古庄です。
まず、大臣にお伺いしたいと思います。
我々、国会が立法の府というふうに言われておりまして、法律を作るというそういう立場にあるんですけれども、一般的に、その法律の条文というのが判断する人間によって右に行ったり左に行ったり、そういうぶれるようなことがないように、なるべくその条文は明確に、かつ解釈で分かれることが余りないように作るべきであるというふうに考えておりますけれども、この点に関しまして、まあこれ、民事と刑事で違ってくると思いますが、そういうふうに考えるべきであるという理由と、その原理といいますか、それについて…
この発言のページ
5
鈴木馨祐(自民)法務大臣
今先生御指摘の点でありますけれども、一般的に刑罰法規における明確性の原則ということであろうかと思います。この明確性の原則ということで申し上げれば、刑罰法規、これは明確でなければならないというものとして、憲法第三十一条が保障する罪刑法定主義、この内容を成すものと理解されているものと承知をしております。
明確性の原則、この趣旨ということでありますが、仮に罰則の内容が不明確である場合には、犯罪の内容が事前に法定されていないということと同じようなこととなるということ、さらには、国民の行動、この予測可能性が奪われる、こういった点、これが趣旨であると考えております…
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- (上の発言)
6
古庄玄知(自民)
資料を、資料一の方を御覧いただきたいんですが、まず、今大臣がおっしゃられた憲法三十一条というのをそこに書いています。その下に自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律、その中で危険運転致死傷罪というところがありまして、その二号で、制御することが困難な高速度で自動車を走行させた場合には、危険運転致死傷罪ということで一年以上の懲役というふうになっておりますし、七号で、赤信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する場合、これも一年以上の懲役ということになっています。これについては後ほど質問します。
今度、その下の出入国管理及び難民認定法、これはこの法務委員会でもかなり問題になったところですけれども、永住者の在留資格の取消しに関しまして、永住者の在留資格をもって在留する者が、この法律に規定する義務を遵守せず、又は故意に公租公課の支払をしないことということで、故意にという解釈をめぐってかなりこの法務委員会で問題になって、法務大臣の方が、ガイドラインを作るのでそっちの方で分かるようにしますからと、そういう御意見でした。
この前、法務省の方に聞いたら、今ガイドラインを作っている途中であると、要はまだできていないということでしたので、是非この辺り、判断する人間によって右に行ったり左に行ったり、そういうぶれることがないようなガイドラインを作っていただければというふうに思っております。
次に、先ほどの自動車運転により人を死傷させる行為等の処罰の法律というものの、これについて若干説明させていただきたいんですが、法律が曖昧だと非常に困るという例がこの案件だと思います。
これ、大分県で発生した事故で、十九歳の少年が大分県の長い直線である道路を百九十四キロ、制限速度六十キロのところを百九十四キロで突っ走っていて、対向車が右折するときにそれにぶつかって対向車が亡くなったと、こういう案件です。
当初、検察官の方は、これは危険運転じゃなくて過失運転であると。過失運転になれば七年以下の懲役なんですね。危険運転なら二十年以下の懲役、一年以上二十年以下ということになるので、重さが大体三倍ぐらい違うと、こういう案件でした。それを聞いた遺族が、余りにもそれはひどいんじゃないかということで署名活動をやって、二万八千通の署名が集まって、それを検察庁に提出したら、検察庁の方が、まあ心を動かしたんでしょう、主位的訴因を危険運転に変えて、予備的訴因で過失運転という二本立てで起訴し直したと、こういう案件です。
現在、大分地裁でこの前判決が出まして、危険運転に該当するということで有罪判決が出ましたが、被告人の方は、これは危険運転じゃなくて過失運転だと、この制御することが困難な、制御することが困難な高速度ということを検察官側は立証できていないと、だから、過失運転であれば認めるけれども、危険運転であれば認めないということで控訴して、今福岡高等裁判所で裁判をやっている途中です。
これ、裁判の当事者とすれば、検察官、それから被害者側の遺族、それから被告人、その弁護人、それと裁判官、五者が関与してくるんですが、この条文が曖昧なので、当初の検事は過失運転という軽い方で起訴したんですね。これが納得できぬと遺族の方はなりました。今度、弁護人側は、これは立証ができていないじゃないかと、制御することが困難というふうに言えるのか言えないのか、立証ができていないんじゃないかということで争っています。
私、被告人も、あっ、遺族は当然、過失運転だと軽過ぎると、こういう気持ちですね。私、当初、被告人も本当に争うつもりかなと思っていたら、実は、被告人は、自分がやったことは悪いことなので早く決めてもらいたいというのが被告人のどうも本心みたいなんですね。俺は悪いことやってないというのではなくて、悪いことはやった、その罪は償いたい、だけど、どっちかよく分からぬから早く決めてもらいたいというのが被告人の意思のようです。これ、担当の弁護人から聞きましたので、これは間違いないと思いますね。ただ、弁護人とすれば、こういう曖昧な条文で、はい、分かりました、じゃ、主位的訴因である危険運転致死罪を認めますなんということは言えないので今争っていると、そういう状況です。
私、弁護人にどうして憲法違反で争わぬのかと実は言ったんですけど、まあそこまでは余り話を大きくしたくないということで憲法違反の主張はしていないみたいなんですが、いずれにしても、みんながこれで困っていると、被害者だけじゃなくて被告人まで困っている、罪は償いたいんだけど、どっちで償っていいかよく分からぬと。ということなので、これは法律の条文が曖昧なゆえにこういうふうなみんなが困ると、そういう事態を引き起こすのがこの曖昧な法律を作った結果だろうというふうに思っております。
おかげさまで、法務省の方としてこの法律の改正の方に今動いていただいているというふうに聞いておりますので、この今改正がどの程度進んでいるのか、また、どういう方向で改正しようというその方向性というか、それについて法務大臣の方から御教示いただければと思います。
7
鈴木馨祐(自民)法務大臣
今お話ございました危険運転致死傷罪の関係ということでありますが、近時、危険、悪質な運転行為による死傷事案に適切に対処することができていないのではないかと、そういった観点から様々な御指摘があったところであります。
そうした中で、法務省におきまして昨年開催をいたしました自動車運転による死傷事犯に係る罰則に関する検討会、ここにおきましても、危険運転致死傷罪の飲酒類型、そして高速度類型について構成要件を明確化するための数値基準を規定することなどが議論されたところであります。そこで、法務省といたしましては、本年の二月に、身体に法令で定める程度以上にアルコールを保…
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8
古庄玄知(自民)
続きまして、今度刑事から離れて民事の方に行きますが、資料二を御覧ください。
これ、離婚した場合の養育料の話なんです。母子家庭のところを見ますと、養育料の話、要するに取決めをしているというのが四六・七%、現在も受給している、要するに養育料をもらっているというのが二八・一%、で、その下の点々の括弧、養育費の取決めをしている世帯で見ると、現在も受給しているは母子世帯で五七・七%となっております。要するに、取決めをしても、約四〇%以上が養育料を、もらい出して、もらっていないということですね。取決めない人まで含めると七〇%以上が養育料をもらっていないと、そういう…
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9竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
委員御指摘のとおり、養育費の履行確保は、子供の健やかな成長のため大変重要な課題であると認識をしております。
そのような観点から、令和六年五月に成立をいたしました民法等の一部を改正する法律におきましては、養育費の履行の確保の方策といたしまして、養育費債権に先取特権を付与するとともに、養育費の取決めを補充する趣旨で法定養育費制度を新設するなどしておりまして、これらの仕組みの導入は養育費の履行の確保に一定の効果があることが期待されます。
また、執行の対象となる債務者の財産を特定するための方策といたしましては、令和元年の民事執行法の改正…
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