天畠大輔 (れいわ新選組)

2025年5月13日・第217回国会 参議院 厚生労働委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 194 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 203 発言)

薬事承認のゴールドスタンダードを崩す改正には反対です。代読お願いします。

私は、れいわ新選組を代表して、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論します。

本法案は、医薬品製造販売業者に対する監督を強化するとともに、後発医薬品企業の品目統合、事業再編や創薬の環境整備への財政支援の強化を通して国民に品質の確保された医薬品等を安定供給する狙いがあり、改正の趣旨そのものは賛同できる点があります。

しかし、本法案に盛り込まれている条件付承認制度の適用拡大には賛同できません。

条件付承認制度は、ドラッグラグ、ドラッグロス解消に向けて必要な面もある一方、承認後の条件について検証的臨床試験を必須とする規定はありません。それどころか、申請しなければならない資料の規定から臨床試験の試験成績の文言を削除し、要件を省令レベルの規定に全て落とし込み、国会審議を通さずに変更しやすい立て付けになっています。法律の条文から省令落としをすることによって行政府が専決できる事柄として囲い込む典型的なやり方であり、看過できません。臨床試験の成績を原則とした薬事承認のゴールドスタンダードが国会審議を経ずに崩されていく危険性が極めて大きいと考えます。

条件付承認制度の適用拡大は、患者の選択肢を増やす意義がある反面、探索的臨床試験から検証的臨床試験を経て承認される薬事承認のゴールドスタンダードを崩し、有効性、安全性の担保されない薬品が市場に出るリスクも相まって、患者をかえって危険にさらす可能性があります。

本日の質疑において倉林明子委員も言及されていましたが、厚生労働省に建てられた誓いの碑には、薬害エイズ事件の反省から強い決意が刻まれています。命の尊さを心に刻み、サリドマイド、スモン、HIV感染のような医薬品による悲惨な被害を再び発生させることのないよう、医薬品の安全性、有効性の確保に最善の努力を重ねていくことをここに銘記する。

政府はこの誓いに今も忠実だと言えるでしょうか。安全性、有効性を担保しながら医薬品を必要な人にできる限り早く届けるためにも、薬機法十四条三項は維持した上で、承認後の条件は検証的臨床試験を必須にすると条文上明記すべきです。

そして、医薬品の安定供給には、規制緩和ではなく、医薬品製造販売業者に対する査察体制の強化とともに、人材確保を含めた安定した経営に資する財政支援こそ必要と申し上げ、反対討論といたします。

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