性質に応じてこのような形の制度設計にしたということだったかと思います。了解いたしました。動産のところは了解です。
続きまして、対抗要件については、特定動産の場合も集合動産の場合も、引渡しではなく登記、これがされることが多くなっています。九〇%程度が登記です。
他方、特定債権や集合債権の場合、登記は大体六〇から七〇%程度で、通知や承諾の方が多く使われている状況です。これは、内容証明郵便で、確定日付による通知、承諾といった対抗要件を具備する方が実務的に簡易かつ便利であることによるものと思います。
今回の改定では、債権の譲渡担保等については通知、承諾の劣後ルールが採用されているわけではないため、ある意味、この登記というのは進んでいかないかなと思うんですけれども、この点に関してはどのように考えているのか、お示しください。
106竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
譲渡担保法案は、占有改定によって対抗要件を備えた譲渡担保権は、占有改定以外の方法で対抗要件を備えた譲渡担保権に劣後するという占有改定劣後ルールを設けることとしております。
この占有改定劣後ルールによりまして、占有改定によっては他の担保権者に優先することが確実にはできないこととなりますので、金融機関等が譲渡担保権者となる場合を中心に、登記が対抗要件として利用されることが多くなると予想をされます。その結果、全体としては譲渡登記を通じた譲渡担保権の公示が進むことになると考えられます。
もっとも、担保権者と設定者との間に信頼関係がある場…
この発言のページ
107萩萩原佳(維新)
ありがとうございます。
民法ですと、現実の引渡しなどと併せて、占有改定も引渡しの一つとして、対抗要件を有すると定められています。にもかかわらず、引渡しの中で占有改定だけを劣後させることは、民法の原則からすると少々特異な規律のようにも思います。
登記という高い公示性を有するものに高い対抗力を認める方向性もあったかと思いますが、引渡しよりも登記について高い対抗力を認めるという制度設計にしなかったという、これも併せてお示しください。
この発言のページ
108竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
従来の譲渡担保については、占有改定によって対抗要件を備えた場合に外部から認識することが難しく、新たに動産に譲渡担保権を設定しようとする者が優先する譲渡担保権の有無を判断することができないことが融資実務の妨げとなっていると指摘をされてまいりました。
そして、動産譲渡担保権は、その設定後も設定者が担保の目的である動産を引き続き使用収益することができることがその特徴でありますので、占有改定が用いられることによる問題を解決する必要性は高いものがあります。
他方で、占有改定以外の引渡しについては、現実に担保権設定者以外の者が動産を占有して…
この発言のページ
- (上の発言)
109萩萩原佳(維新)
性質に応じてこのような形の制度設計にしたということだったかと思います。了解いたしました。動産のところは了解です。
続きまして、対抗要件については、特定動産の場合も集合動産の場合も、引渡しではなく登記、これがされることが多くなっています。九〇%程度が登記です。
他方、特定債権や集合債権の場合、登記は大体六〇から七〇%程度で、通知や承諾の方が多く使われている状況です。これは、内容証明郵便で、確定日付による通知、承諾といった対抗要件を具備する方が実務的に簡易かつ便利であることによるものと思います。
今回の改定では、債権の譲渡担保等については通知、承諾の劣後ルールが採用されているわけではないため、ある意味、この登記というのは進んでいかないかなと思うんですけれども、この点に関してはどのように考えているのか、お示しください。
110竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
譲渡担保法案では、同一の債権に債権譲渡担保権が競合する場合の優劣関係につきましては、民法四百六十七条二項に規定する確定日付のある証書による通知又は承諾の前後によることとしております。
債権譲渡登記がされたときは、第三者についてはこの通知があったものとみなされますが、譲渡担保法案は、譲渡担保権の優劣関係を定めるに当たって、債権譲渡登記を通知又は承諾に優先させるなどの規律を設けることとはしておりません。
債権譲渡担保権を第三者に対抗するというためには、第三債務者に対する確定日付のある証書による通知又は第三債務者の承諾が必要でありまし…
この発言のページ
111萩萩原佳(維新)
そのものの性質であるとか実務上の利便性、あとコスト、そこら辺の関係から、今回の改定は、登記というのは基本的には公示力が高いけれども、そのような引渡しや通知、承諾よりも登記が優先するというルール、これは採用しなかったというふうに考えています。そして、これまでの判例法理でも、他の対抗要件に比べて、ある意味、登記を優先するルール、これが形成されてきたわけではないと考えています。
このような中、現在、動産の譲渡担保で登記が利用されていることが多いと言えます。今回、占有改定は対抗要件として残りますし、少額融資の場合には占有改定が利用され続けるということはあると考…
この発言のページ
112竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
譲渡担保法案は、動産譲渡担保権の対抗要件の一つであります占有改定について、外部から認識することが難しいという問題に対応するため、占有改定劣後ルールを設けることとしております。
占有改定以外の方法による引渡しや、債権譲渡担保権の第三者対抗要件である第三債務者に対する確定日付のある証書による通知又は第三債務者の承諾については、外部から認識することが難しいという問題は生じていないため、直ちに見直しに向けた検討が必要であるとは考えていないところでございます。
いずれにしましても、法務省といたしましては、まずは、譲渡担保法の施行後の運用状…
この発言のページ