上村英明 (れいわ新選組)

2025年4月23日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 173 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 203 発言)

今、先のところまで御説明いただきましたので感謝申し上げたいんですけれども、今おっしゃられた北海道内水面漁業調整規則が改正されたのは二〇〇五年のことです。今お話しいただいたんですが大事なところなので繰り返しますが、第五十二条に、伝統的な儀式や漁法の伝承、これらに関する知識や普及啓発という目的が書き込まれ、この中で特別採捕というものがアイヌ民族に公開されたということがございます。

実は、この背景のところは今説明されなかったんですけれども、先ほどのように、アイヌのサケ漁を禁止した状態の中で、一九八二年に、先ほどの豊平川で、新しいサケを迎える儀式、アシリチェップノミが多くのアイヌ民族の努力で復活いたしました。復活したんですけれども、このときは漁業権がアイヌに認められておりませんでしたので、主催者は何をしたかというと、河原に生けすを掘って、その生けすの中に市場で買ってきたサケを入れて、それを捕ったふりをして伝統行事をやったということがございます。これは、民族の文化や伝承を守るという意味では大変失礼な状況を生み出したということを行政の方で反省する中から、二〇〇五年の調整規則の改正があったという事実がございます。

今日は、その問題ではなくて、その結果出た特別採捕がどういう問題を含んでいるかということを御指摘したいと思うんです。

二〇〇五年にアイヌ民族に対する特別採捕が認められたという話をしたんですが、じゃ、元々この特別採捕は誰のためにつくられたのかということに関して、ほとんど政治の世界でも議論されていません。誰のためにつくられたかというと、北海道さけ・ます増殖事業協会という公益社団法人がございまして、この事業協会は、秋に川で捕獲したサケを全道百二十五か所のふ化場に送り、採卵して稚魚になるまで育て、春に放流しています。先ほども回答があったと思いますが、いわゆる資源管理をする団体であります。

二〇二二年度の特別採捕許可の実績によれば、アイヌ民族の団体は、この許可が下りたところが十一団体、河川の数が十二本、そして、捕獲実績が全道で七百七十五匹という数字が上がっているんですけれども、これに対して、増殖事業協会の特別採捕の件数はどういう数字になっているかといいますと、許可を受けた団体は、これは地区団体なので九団体、そして河川数が百十四本、そして、捕獲したサケの数ですけれども、四百七万五千二百四十三匹という数字がございます。

先ほどもお話ししましたけれども、この捕獲されたサケが、先ほどのふ化場は百二十五か所なんですけれども、この百二十五か所のふ化場で受け入れられるサケの量は百二十二万匹ということになっています。じゃ、その差額はどうなっているかというと、この協会が市場に卸して、その資金は協会の財源に充てられているということになります。

もう一度申しますけれども、アイヌに対しては全道で七百七十五匹に対して、この事業協会は四百七万匹捕り、本当に必要な部分の百二十二万匹との差額は、自らがある意味では商業利用している。

御存じのように、この前、四月九日に、ラポロアイヌネイションの方たちが、伝統的な行事のためにサケを捕りたいということで札幌地裁に訴えましたけれども、札幌地裁は、みんなの川なので、アイヌ民族だけの商業利用は認められないといって、これを敗訴にいたしました。

では、もう一つの特別採捕をやっている団体のこうした数字というのは商業利用に当たらないのかということがこれまで議論をされてこなかったというのが大変大きな問題ではないかと思います。

水産庁がいらっしゃるので、こうした実態に関しては把握をされていたでしょうか。

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