前泊博盛沖縄国際大学経済学部長・経済学部教授/沖縄国際大学理事

2026年7月3日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 29 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 83 発言)

一応経済学部長ですので、経済の話をさせていただきますけれども。

復帰後、沖縄が米軍統治から日本になって、その際に、自立経済という言葉が沖縄に落とされました。政府に依存しないで自分たちで生きていく力を身に付けるという、そういう意味では自立経済。あるいは、その格差是正ということで、本土の平均と沖縄がどうも乖離しているというようなことで、所得についても伸び悩んでいる部分あります。

全国最低のまま、なぜ沖縄は五十四年間も放置されているのかという、その議論についても是非改めて議論させてほしいと思いますけれども。

復帰時に、沖縄の基地依存度というのが一五・五%というのがありました。財政依存度が二三・五%です。合わせると三九%。この財政依存と基地依存をどうクリアするかというのが課題になってきたわけですけれども、直近の数字で、令和四年の数字を見ると、基地依存度は六・四%まで落ちていますけれども、財政依存度は四三%に上がっています。これはどういうことかという、四九%、三九が四九、自立経済に逆行しているんですね。これ自立するための制度がつくられていないのではないかというのがありました。

これは、復帰前後の今調査研究していますけれども、復帰のときに石油の四大石油メジャーが沖縄に入ろうとしたんですが、これについては当時の通産省が駄目だということで、入ってきても輸入制限加えますよというようなことではじきました。アルコアというアメリカのアルミ産業が入ろうとしたんですね。これ、数千人の雇用が実現できるんじゃないかと期待されたんですが、日本国内のアルミ産業の反対によって通産省がこれを止めています。

もう一つ、実は知られていませんでしたけれども、そのときの通産省の担当係長が細田さんという方でした。彼にインタビューを、彼が担当だというのでインタビューをしていただきました。その際に、あの企業、なぜ沖縄に入れなかったんだと、沖縄が自立するチャンスだっただろうと言ったら、いや、あのテキサス・インスツルメントの話かということで新しいのが出てきました。これ、半導体企業です。これも沖縄に入ろうとしたのを実は彼はノーと言ったんですね。なぜかと。大の虫を生かすために小の虫が犠牲になるのは当たり前だという発言をしています。こういう発言を聞いて、非常にじくじたる思いを抱きました。

沖縄は何なんだというようなことですね。沖縄だけが発展するような政策はこの国ではもしかしたら阻止されているのかという。例えば、これは、大田県政時代にも全県FTZの構想があったり、あるいはカボタージュの規制の撤廃、八十八の規制撤廃を打ち出しましたけど、ことごとく役所からできないという返事をいただきました。ところが、小泉内閣になったら、これを全国にばらまいて規制緩和特区を展開をしています。

そういう意味では、一国二制度ではなく、一国多制度でこの国の地域の活性化を図る、その中で沖縄も発展をしていくということを再度提起をしていく必要があるのではないかというふうに思っています。

基地が不経済ということはもう皆さんも御存じだと思います。普天間基地一ヘクタール当たりのあの稼ぎ、百二十億を割ると、一ヘクタール当たり二千万円ぐらいです。ところが、フェンスの外側の宜野湾市のこの民間地域の一ヘクタール当たりは一億四千万の稼ぎを出しています。そういう意味では、基地がいかに不経済かというところでは、今後十年あるいは十二年、この逸失利益は一兆円を超えてくる。普天間にとっては非常に財政的にも大きな損失になっているというところを議論のもう一つの焦点にしてほしいというふうに思っています。

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