ありがとうございました。
人材育成は、早期に成果が出るものではなく、将来を見据えて継続的に取り組んでいくことが不可欠であり、推進、規制の立場を超えた我が国全体の原子力政策の基盤に関わる問題です。関係省庁には是非しっかりと連携をして取り組んでいただきたいと思います。
今の人材の議論とも密接に関係しますが、特に、極めて高い専門性や経験が求められる保障措置についてお尋ねします。
我が国は、ウランやプルトニウムの核兵器転用の兆候を発見する保障措置を受け入れ、協定をIAEAと締結しており、非核兵器国として唯一、大規模な商業用再処理施設を保有していることから、IAEAからも非常に多くの視察、リソースが投入されているという特殊な立ち位置にあります。
これまで我が国は、全ての核物質が平和的活動にとどまっているという拡大結論を連続して獲得していますが、これが万が一にも揺らげば、国際的信用のみならず、原子力協定を結ぶ諸国との関係や原発の稼働、さらには外交、防衛にも甚大な悪影響を及ぼしかねません。
現在、日本原燃の六ケ所再処理施設等の審査が進んでおり、本格操業を迎えた暁には、IAEAから求められる国内保障措置業務の質、量共に一層高まることは確実であると思います。そうした観点からも、より一層の人材確保や体制強化が不可欠であると考えます。
今後、操業開始によって業務の激増が見込まれる保障措置分野において、IAEAの厳格な要求に確実に対応して国際的な信頼を維持し続けるためにどのような体制を充実強化していく方針か、原子力規制委員会の対応方針をお伺いします。
57山山中伸介原子力規制委員会委員長
原子力規制委員会では、従来より科学的、技術的な根拠に基づき独立して判断を行うとともに、その判断過程を含む活動の説明責任を果たすことを重視しております。IRRSの指摘を受けまして、国民に分かりやすく説明する取組の強化が重要であると認識しているところでございます。
具体的には、専門性が高く分量が多い審査情報につきまして、平易な言葉や図表で要点を示す資料の充実、ホームページの検索性や一貫性の向上など、国民が情報にアクセスしやすい環境の整備を一層進める考えでございます。
また、このような情報発信だけではなくて、私や他の規制委員が高校や工業高等専門学校の生徒ら…
この発言のページ
58伊伊藤辰夫(国民)
前向きな答弁、ありがとうございました。引き続き、丁寧な情報発信を努めていただきたいと思います。
次に、IRRSの指摘の中でも、特に人材の確保、育成の重要性が挙げられている点は、我が国の原子力規制の基盤に関わる重要な論点であると受け止めております。改めて、原子力人材の確保、育成について質問いたします。
現在、原子力分野全体として人材の確保が非常に厳しくなっていると聞いておりますが、規制の現場においても同様の課題があるのではないでしょうか。原子力規制委員会として、原子力人材の確保、育成についてどのような点を具体的な課題と認識し、現在どのような対応を講じて…
この発言のページ
59山山中伸介原子力規制委員会委員長
お答えいたします。
御指摘のように、近年、原子力分野への進学を希望する学生の減少に伴いまして、原子力分野を担う人材の確保が徐々に困難になってきております。原子力の規制を担う人材についても同様でございます。危機感を持って現在当たっているところでございます。
原子力規制委員会におきましては、原子力規制人材の育成は極めて重要な課題であると考えておりますので、将来の原子力規制を着実に進めていくことを目的といたしまして、広く原子力安全及び原子力規制に関わる人材を確保、育成するために、大学等と連携をした原子力規制人材事業を平成二十八年度から実施をしているところで…
この発言のページ
- (上の発言)
60伊伊藤辰夫(国民)
ありがとうございました。
人材育成は、早期に成果が出るものではなく、将来を見据えて継続的に取り組んでいくことが不可欠であり、推進、規制の立場を超えた我が国全体の原子力政策の基盤に関わる問題です。関係省庁には是非しっかりと連携をして取り組んでいただきたいと思います。
今の人材の議論とも密接に関係しますが、特に、極めて高い専門性や経験が求められる保障措置についてお尋ねします。
我が国は、ウランやプルトニウムの核兵器転用の兆候を発見する保障措置を受け入れ、協定をIAEAと締結しており、非核兵器国として唯一、大規模な商業用再処理施設を保有していることから、IAEAからも非常に多くの視察、リソースが投入されているという特殊な立ち位置にあります。
これまで我が国は、全ての核物質が平和的活動にとどまっているという拡大結論を連続して獲得していますが、これが万が一にも揺らげば、国際的信用のみならず、原子力協定を結ぶ諸国との関係や原発の稼働、さらには外交、防衛にも甚大な悪影響を及ぼしかねません。
現在、日本原燃の六ケ所再処理施設等の審査が進んでおり、本格操業を迎えた暁には、IAEAから求められる国内保障措置業務の質、量共に一層高まることは確実であると思います。そうした観点からも、より一層の人材確保や体制強化が不可欠であると考えます。
今後、操業開始によって業務の激増が見込まれる保障措置分野において、IAEAの厳格な要求に確実に対応して国際的な信頼を維持し続けるためにどのような体制を充実強化していく方針か、原子力規制委員会の対応方針をお伺いします。
61古古金谷敏之原子力規制委員会原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官
お答え申し上げます。
保障措置は、国内の核燃料物質等が平和目的にのみ利用されているということを国際的にも担保するために必要な基本的な枠組みでございまして、原子力利用の大前提となる大変な重要なものであるというふうに認識しております。しかしながら、一般に若者の原子力離れということが指摘されている原子力分野の中でも、特に保障措置という分野は非常にニッチな分野でございますので、その専門人材を確保して育成していくということは容易なことではありませんので、これは官民共通の課題というふうに認識してございます。
こうした中、委員御指摘のように、六ケ所の再処理施設等が…
この発言のページ
62伊伊藤辰夫(国民)
ありがとうございました。
最後に、万が一の備えという観点から、原子力防災についてもお伺いします。
原発事故が起きた際には、周辺住民の避難など、放射線からの防護措置を講じる必要がありますが、原子力災害は単独で起きるのではなく、大規模な地震や津波などの自然災害との同時発生、つまり複合災害が起きることを想定し、それに備える必要があると考えます。一昨年の能登半島地震や今後発生が想定される南海トラフ地震などを念頭に置くと、避難経路の確保や関係機関との緊密な連携、住民避難の実効性向上など、複合災害を想定した対策は一刻の猶予もありません。
政府においては、避難経…
この発言のページ
63福福島健彦内閣府大臣官房審議官
お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、万が一の原発事故に備えて、関係省庁や関係自治体が緊密に連携しながら、複合災害への備えも含め、原子力防災体制の充実強化を図っていくことが極めて重要でございます。
複合災害が現に発生した場合は、国においては、いずれも総理大臣を本部長として、自然災害対応のための災害対策本部と原子力事故対応のための原子力災害対策本部を設置し、これらの合同会議を設置することで複合災害に対する万全の体制を中央では構築いたします。
また、平時におきましては、原子力発電所の所在地域ごとに関係省庁、関係自治体などが参加する地域原子力防災協議…
この発言のページ