熊谷亮丸株式会社大和総研代表取締役副社長兼副理事長

2026年3月24日・第221回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 129 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 267 発言)

ありがとうございます。

委員がおっしゃったように、私は、大きな資本主義の流れというのは、資本主義四・〇などと言いますけれども、今までは株主の近視眼的な利益だけが過度に重視をされるレーガン・サッチャーリズムですとかグローバル資本主義であったものが、大きなトレンドとしては四・〇という、いわゆるステークホルダー資本主義でございますけれども、様々な利益がバランスよく重視をされるような新しいステージに入っていくということは、これは大きな方向性としては間違いないと。

よく、日本は三方よしで、売手よし、買手よし、世間よしなどと言いますけれども、最近は六方よしという言葉があって、地球よし、これは環境、それから作り手よし、サプライチェーン、そして未来よし、次世代、そういう様々なステークホルダーにバランスよく目配りをした新たなステークホルダー的な資本主義が大きな流れであるということは、それは委員のおっしゃるとおりであるということでございますが。

他方で、日本は周回遅れであって、やはりなかなか株主にしっかり還元できてこなかったし、また資本効率をちゃんと使うことが今までできてこなかったので、その一つ前の段階の周回遅れのところである程度しっかりやらなくてはいけないのではないかという部分があってですね。

私は、東証のフォローアップ会議のメンバーというものを拝命しておりまして、数年前、企業に対して資本効率だとか株価などを意識した経営をやってくださいと、こういう異例の要請を出しました。世界中の取引所の中でそんなことを企業に要請を出したのは日本だけでございますけれども、これはもう明確なやっぱり効果があって、企業が資本効率をしっかり考えるようになって、そして日本企業が、もちろん少し近視眼的なところがあって中長期の投資ができていないというのはここは課題でございますけれども、日本企業が還元をし過ぎかと言われれば、例えば自社株買い、配当等々を全部足した総還元性向というものがございますけれども、こういったものなどで見たときに、日本は今まで極端に低かったものがようやくまあまあまともな国になってきたという、そういう状況でございますので。

その意味では、結論としては、委員がおっしゃるように、長い目ではステークホルダー資本主義だけれども、日本は周回遅れでようやくほかの国がまともにやっているところの入口に立てたと、こういうことだと認識しています。

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