ありがとうございました。
非常に、おっしゃるとおり、企業の行動の変化というのも大きいと思います。ただ、それまでの日本は余りにも利益というものを度外視してきて、とにかく雇用を守ればよかったということをやってきた。それに対して株主価値を高めろという動きがあったのは、そのとおりだと思います。ただ、それをやり過ぎてはいけない。おっしゃるとおりですね。
ただ、問題は、企業というのはあくまでも利益を追求することを目的とした存在なわけで、企業が利益を目的として行動することが社会全体の利益になるようにするのが政府の役割、これは市場の役割です。
今の問題は、先ほどの議論もありましたが、企業が利益を国内で追求できない、だから海外にどんどん投資してしまうと。それが逆に言えば、労働生産性を上げなかったり、経済を停滞させる一つの要因ではないか。だから、企業が利益を追求すること自体を否定するんじゃなくて、それが社会全体の価値につながるような方向に持っていくためのより質の高い市場に変えるということを政府が怠ってきたんじゃないか。競争ですよね。だから、もっと競争をきちっとやる。
それから、これまで日本経済を引っ張ってきたのは製造業ですけれども、製造業がどんどん海外に行ってしまう。そうしたら、やはり残った農業とサービス業をもっと競争的にして、そこに投資することが日本の企業にとって利益になるという、そういう状況をつくっていく必要があるのではないかというふうに思っております。
125八八代尚宏昭和女子大学特命教授
御質問ありがとうございました。
これについては、私もOECDで、実はジャパンデスクというところで八〇年代の末に働いていたんですが、外国の人から、なぜ日本はこんなにうまくいっているのかという質問がたくさん来たわけですが、九〇年代に入ると全く逆で正反対なわけですね。だから、よく日本人が怠け者になったとか経営者が悪くなったとか言われますが、そんな問題ではないんじゃないかというふうに考えるわけです。
これについては財政金融政策のやり方が間違っているとかそういうのもあるんですが、私は、一番大事な点は、世の中が九〇年代に大きく変わった、世界がですね、で、技術革新…
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126熊熊谷亮丸株式会社大和総研代表取締役副社長兼副理事長
御質問ありがとうございます。
私も八代公述人と基本的には同じような考え方でございまして、一つはやはりこの冷戦が終結をしたこと、それから、IT革命が進むことによって、今までの日本の縦型の社会というのがどうしてもフラットになってくるわけですから、組織がどうしても合わなくなったということがありますし、加えて、それまで日本はキャッチアップ型の経済で、先進国をある程度模倣すればよかった部分がございますが、キャッチアップ型の経済が終わり、そこからアジア諸国などが勃興してくるという、これらの大きな構造変化の中で、その政治の仕組みであったり社会の仕組みであったり企業の…
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127
浜野喜史(国民)
ありがとうございました。政策が誤っていたのではないかとか、いろいろな議論があるということだと思います。
そんな中で、私が一つお伺いしたいのは、一つやっぱり誤っていたんじゃないのかという政策として、私は、株主価値最大化路線を二〇〇〇年代初頭から日本が取ってきたということがこれはやっぱり誤りではなかったかなと私は考えているんですね。アメリカに倣って、コーポレートガバナンス改革という名の下に株主価値最大化を掲げて政策を展開してきた。その象徴が私は自社株買いの自由化ということだと思うんですね。それが今なお非常に大きく影響して、株価偏重、株主価値最大化ということ…
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- (上の発言)
128八八代尚宏昭和女子大学特命教授
ありがとうございました。
非常に、おっしゃるとおり、企業の行動の変化というのも大きいと思います。ただ、それまでの日本は余りにも利益というものを度外視してきて、とにかく雇用を守ればよかったということをやってきた。それに対して株主価値を高めろという動きがあったのは、そのとおりだと思います。ただ、それをやり過ぎてはいけない。おっしゃるとおりですね。
ただ、問題は、企業というのはあくまでも利益を追求することを目的とした存在なわけで、企業が利益を目的として行動することが社会全体の利益になるようにするのが政府の役割、これは市場の役割です。
今の問題は、先ほどの議論もありましたが、企業が利益を国内で追求できない、だから海外にどんどん投資してしまうと。それが逆に言えば、労働生産性を上げなかったり、経済を停滞させる一つの要因ではないか。だから、企業が利益を追求すること自体を否定するんじゃなくて、それが社会全体の価値につながるような方向に持っていくためのより質の高い市場に変えるということを政府が怠ってきたんじゃないか。競争ですよね。だから、もっと競争をきちっとやる。
それから、これまで日本経済を引っ張ってきたのは製造業ですけれども、製造業がどんどん海外に行ってしまう。そうしたら、やはり残った農業とサービス業をもっと競争的にして、そこに投資することが日本の企業にとって利益になるという、そういう状況をつくっていく必要があるのではないかというふうに思っております。
129熊熊谷亮丸株式会社大和総研代表取締役副社長兼副理事長
ありがとうございます。
委員がおっしゃったように、私は、大きな資本主義の流れというのは、資本主義四・〇などと言いますけれども、今までは株主の近視眼的な利益だけが過度に重視をされるレーガン・サッチャーリズムですとかグローバル資本主義であったものが、大きなトレンドとしては四・〇という、いわゆるステークホルダー資本主義でございますけれども、様々な利益がバランスよく重視をされるような新しいステージに入っていくということは、これは大きな方向性としては間違いないと。
よく、日本は三方よしで、売手よし、買手よし、世間よしなどと言いますけれども、最近は六方よしという…
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130
浜野喜史(国民)
一分切りましたので、終わります。ありがとうございました。
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131窪窪田哲也(公明)
公明党の窪田哲也と申します。
今日はどうもありがとうございます。貴重な御意見を賜りました。示唆に富んだ御意見であったと思います。ありがとうございます。
初めに、熊谷公述人の方からお伺いをしたいと思います。
構造的な我が国の問題ということについて伺いたいと思うんですけれども、今日御提供いただきました資料でも、十五ページ、日本の実質賃金、長期的に低迷、近年は物価高がおもしにということで、G7における実質賃金の長期推移示していただきましたけれども、ここに我が国のこの構造的な問題が端的に現れているのではないかなというふうに私受け止めました。
日本とイタリ…
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