嘉田由紀子 (日本維新の会)

2026年6月19日・第221回国会 参議院 本会議 第23号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 22 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 54 発言)

日本維新の会の嘉田由紀子です。

高市総理、G7首脳会談、遠いところ御苦労さまでございました。ありがとうございました。

私は、会派を代表しまして、ただいま議題となりました刑事訴訟法の一部を改正する法律案、再審法改正案について、全て高市内閣総理大臣にお伺いいたします。

私の地元の滋賀県では、近年、二つの大きな再審事件が起きてしまいました。湖東事件の西山美香さんは、懲役十二年の満期出所した後に再審無罪が確定しましたが、二十代、三十代の貴重な人生を奪われてしまいました。日野町事件の阪原弘さんは、受刑者のまま亡くなり、息子さんが無罪を訴え、事件から四十二年後の今年、ようやく再審開始が決定いたしました。雪冤が遅れることの結果は取り返しが付かないわけです。

このように長い時間が掛かってしまったのは、再審制度の具体的な手続法が極めて乏しかったことが一つの大きな原因です。その意味で、今回具体的に手続を定める法改正へ踏み切られたことは、少しでも冤罪被害者救済を前に進めるための大きな一歩であると評価しております。

一方で、再審長期化のもう一つの背景には、捜査過程における自白や証拠の取扱いをめぐる問題点、また、再審請求審において確定審の判決を覆すに足る新証拠を弁護側が示さなければならないにもかかわらず、なかなか証拠が開示されないことで、再審開始が非常に高いハードルがあったという問題がございます。

無実の罪を着せられた冤罪被害者やその家族の苦しみは計り知れません。それまでの再審手続の制度の運用の在り方に対してどのように反省をし、今回の法改正にどう反映したのか、総理の見解をお伺いいたします。

二点目です。

この法案をめぐっては、論点は多々ありますが、最も重要なのは、実際に被害者を今までより大幅に早く救済できるようになるのかどうかということです。

日野町事件のように、本人が汚名をそそぐことができないまま亡くなってしまった無念は計り知れません。また、再審請求中の事件では、鹿児島県の大崎事件の原口アヤ子さんは九十九歳、三重県名張毒ブドウ酒事件での兄の無罪を訴え続けた岡美代子さんは九十六歳。数々の再審事件において、請求人も高齢になっており、まさに一刻を争う問題です。

高市総理、この法改正によって、再審手続が非常救済手続として今までよりも円滑、迅速に行われるようになると、自信と確信を持って断言をしていただけますか。

三点目です。

日野町事件の再審開始決定に決定的な役割を果たした写真のネガフィルムですが、阪原さんが亡くなった後の第二次請求になって開示されました。湖東事件においては、患者さんの死亡原因が自然死である可能性が十分にあるとする捜査報告書が再審開始決定の後になって開示され、再審無罪決定の決定的証拠となりました。

現実には証拠開示には消極的な捜査当局に対し、何度も何度も弁護側の大きな努力によって開示請求が繰り返され、当初はないと言われていた証拠が長い時間を経て出てきたというケースが多々あります。日野町事件でもそうです。また、両事件共に検察官の不服申立てによって再審請求手続が長引いた事実があります。

検察側も組織として簡単には引けないということでしょうが、だからこそ、今回の盛り込まれた証拠の提出命令制度や検察官の不服申立ての原則禁止、原則禁止は、実際に現場の実務が改められてこそ初めて意味を持ちます。

この法改正の趣旨を、政府として警察の現場、検察の捜査、刑事訴訟の現場に徹底することが大変重要だと考えますが、総理の御見解をお伺いいたします。

再審による冤罪被害の救済、再審法改正、足踏みしている段階ではございません。一刻も早く実現するために、政府の真摯で明確な答弁を強く期待いたしまして、代表質問とさせていただきます。

ありがとうございました。以上です。(拍手)

〔内閣総理大臣高市早苗君登壇、拍手〕

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